VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

住団連、景況感(4月度)

2008年04月30日 | 住宅業界
住宅生産団体連合会(住団連)が四半期毎に発表する[経営者の住宅景況感調査]の4月度報告があった。
平成20年1月~3月実績の景況判断指数は、前年同期比で総受注戸数が+11ポイント・総受注金額も+4ポインントと
平成18年7月~8月期以来、1年半ぶりにプラスへ浮上。
 発表する浅野専務理事

前年が悪すぎたため今期プラスになったという見方はあるが、マイナス状況からの脱出に安堵感も。
 12年間のトレンドグラフ

次四半期の見通し(上グラフの点線)は、引き続きプラスを推移するが総受注金額はマイナストレンドにある。
                      (カテゴリーでは分譲戸建のマイナストレンド強い)

今回は合わせて今年度の新設住宅着工戸数の予測も発表され、回答14社の予測平均値は112.7万戸(持家32.9万戸)ということ。
14社の回答には、103万戸~122万戸と20万戸近い開きが!?

今日、国交省から発表された19年度の103.6万戸。建築確認申請の混乱だけがマイナスの要因でも無いはずで、業界として期待したい着工戸数という感が無きにしもあらず。

住団連としては、環境関連のキャンペーンや長期優良住宅などのトピックスを出しながら
消費者への住まいへの関心を高めて行くという事であった。






三井ホーム決算発表

2008年04月30日 | 住宅業界
住宅業界でもH19年度3月期の決算発表が始まり、三井ホームの説明会に伺った。
業界記者向けに霞ヶ関ビルにて
4月から広報グループ長に就任された島崎氏(左)が司会進行、中村社長から業績の説明を受ける。 
 (逆光・・・×)

19年度の決算概略は、三井ホーム単独では前期比0.8%微増収・▲28%の経常利益減益だが
連結決算で、売上2455.32億円(前期比+0.7%)営業利益50.03億円(+4.1%)経常利益47.85億円(▲2.9%)と関連会社が頑張った形。

連結会社18社の中で、三井デザインテック(内装)・三井ホームリモデリング(リフォーム)・三井ホームエステート(賃貸管理)が好調だった不動産分譲事業と共に建築請負事業のマイナスを埋めた。
また連結会社から西九州ホーム・三井ホーム福島・三井ホーム栃木を清算したことで赤字も縮小した。 

同日発表されたH19年度の新設住宅着工戸数は103.6万戸(前年度比▲19.4%)、持家については31.2万戸(▲12.3%)だったので
三井ホームのコア事業である、2×4専用住宅請負の戸数▲4.8%(売上▲0.4%)は健闘しているようにも見えるが
コスト増などで利益の落ち方が大きいことや、受注高に見られる棟単価(3580万円)が微減しているのが気になる。

今期は4月にリハウスサポート(株)を設立し(三井不動産販売60%、三井ホーム20%、三井ホームリモデリング20%)
中古住宅販売+リフォームのストック市場を開拓予定、25000戸/年を目標に置く。

三井デザインテックは引き続き、三井不動産関連中心に商業/オフィス施設・マンションの売上確保ができているようで
やはり、今期も注文請負事業に業績の行方が左右されそうだ。

H19年度は首都圏は好調だったが他エリアが不調に終わり、今期は首都圏へ人員を集中したり、法人営業本部に統合するなど組織効率を上げる。
住宅商品では7月のサミット開催に間に合うよう、環境対応の新商品を発表予定。

中村社長も「H20年度、受注残高もマイナスからの厳しいスタートであるが、もう一年踏ん張りの年である」と決意を述べられた。




逗子文化の会に大友直人氏

2008年04月29日 | 湘南・逗子の暮らし
4月2日に[逗子の文化をつなぎ、広め、深める会](略称[逗子文化の会])がNPO法人として登記され
お披露目、総会に続いてカルチャー・フォーラムが逗子市の新宿会館で開催された。

逗子市の「まちづくり基本計画」案策定の市民会議に関わった方などが中心となって設立され、田中尚武さんが理事長に就任された。
   ご縁で私も会員に。 
 
失いつつあった風土、歴史的遺産、人的資産を生かしたまちづくりを、つなぎ止め、その豊かさを後世に残して行こうという取組み。
文化事業の推進、市民の文化活動への支援、行政や市民に対する文化政策の提言・提案等の活動を通じて、それを推進してゆく。

総会後、活動事業の一つ「カルチャー・フォーラム」の第1回を、指揮者の大友直人氏をお招きし「地域と音楽文化」を語って頂いた。
大友氏は東京交響楽団の常任指揮者や東京文化会館音楽監督などを務められる大物指揮者。
こんな小さな公民館に来て、数十名を前にお話頂くなんて・・・その理由は、義父がこの会の理事でもある長島孝一さん!
  お嬢様夫妻と長島氏

大友氏は東京生まれであるが、奥様の実家、長島邸で10日間ほど夏を過ごされた機会に、本当の逗子の素晴らしさを知ったと。
多い年で170-180回もコンサートがあるという指揮者の活動裏話を語って下さった。

最近は演奏会に来るお客様の行動が変わってきたと実感されているというお話は、
都心の有名ホールに出なくても地元ホールで鑑賞される方々が増え、地方で成功しているコンサートの事例であった。
立地やハコではなく運営次第であると、我々地元で文化活動を盛り上げてゆこうとする者にエールを送って頂いた。

また公的な文化支援が乏しい日本の現状を紹介され、地域で音楽家を育てる環境づくりも必要と。
GW前、恒例となった東京国際フォーラムでの指揮も控え超多忙な中、我々に文化の香りを運んで下さった。


さて[文化の会]は今後、このようなカルチャー・フォーラムや神奈川県「邸園文化圏再生構想」イベントへの参加に向け活動、
その先は文化ポータルサイトのみならず文芸誌の発行まで視野に入っているようだ!?

モッコウバラが咲き・・・

2008年04月20日 | My Home
ミラノから戻ると、家の壁にモッコウバラが咲き誇っていた。一週間前の出発時には全く気付かなかったのに・・・
バルコニーから見ると→2階の窓にも
3年目の今年はお隣にも侵入しそうな勢い。
全く世話をしていないのに・・・この優しい風情に、雑草にも負けない強さ!見習いたいものです。

今年は秋に向け肥料をあげるの忘れないようにしようっと。

玄関では、同じく世話無しで育ってくれるジャスミンだが、こちらはそろそろ蕾が赤くなって開花待ち。
      
右は、植えた訳でもない雑草のポピーがアプローチに咲いて今更抜けなくなった。自転車に踏まれてもまた咲いて健気・・・・ 



Arrivederci ! Milanoは凄かった

2008年04月18日 | ミラノ・サローネ08
今年のミラノ・サローネは、Fiera会場入場者数が348,000人(対昨年比29%増)という驚くべき集客増になった。
その内の60%、210,000人は海外からの集客。主な国はSpain, Russia, France, Germany and the South East Asian countriesと。
中でも急増したのは南アメリカで、新マーケットとして期待するコメントが出ていた。

イタリア家具(FurnitureSystem)の輸出高においても、上位フランス・ドイツ・イギリスとEU諸国にアメリカ・ロシアが続き、07年は前年約10%Up。
ちなみに日本は14位でマイナス約12%と、50位内で2桁マイナスはアルジェリアと日本だけ。

ここまで景況感に温度差があるとは思っていなかった。EU諸国は元気である。
(この直前の上海は、ある程度現地のバブル感を想像していたのでショックは少なめだったが)

株安やらサブプライムやら、その上にユーロ高で日本の家具輸入企業にとっては厳しい環境であるが
今回、日本のプロダクトを輸出する為のプロジェクトも業界団体が仕掛けていたように、欧州との付き合い方も変化している。

日本人デザイナーの人気ぶりを見て、〝日本商品の輸出〟その可能性が高いことも実感できたが
問題は、ヨーロッパ企業はデザイナーの扱いが日本企業とかなり違う点だ。デザイナーが造りたい環境を提供できる度量が大きい。

ミラノ・サローネのジャーナリストへの対応を見ていても、同じものを感じる。
5000人以上も集まるジャーナリストと、どう付き合うべきかを主催者は知っているのである。
(ヨーロッパ内でも競争力の差は出ていて、ドイツのケルンからミラノへの出展来場シフトは起こっている)

良いデザイナーが喜んで来てくれて、素晴らしいプロダクトが輸出できるような日本のインテリア産業となるには
やはり官民、国を挙げての環境整備がかなり重要であると実感した。

さもなくば、住産業においてもデザイナーはじめ有能な日本人達は、日本で仕事をしなくなり人材の空洞化を進行させてしまう。

さて、そんな日本に向けて帰国。 空港の売店でもインテリア雑誌の棚数に圧倒され「文化の差がメディア数の差だよな・・・」。

行き返り、松下電工さん御一行様と同じ便だった。
「出展、お疲れ様でした!」 

経営難のアリタリア航空、自国なのに条件の悪い搭乗口・・・タラップだし、国内便のよう。 帰りも日本食にしたが、悪くなかった。
 
Grazie! Milano!!


「FURO」小坂竜氏&橋本夕紀夫氏

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
ミラノのトレンディ・スポットであるCorso como界隈、日本の人気インテリアデザイナー小坂竜氏と橋本夕紀夫氏が
お風呂のエキジビション「FURO」を展示、お昼間にFiera会場で出会った小坂氏に誘って頂いたパーティへ伺った。
 KANJIN社主催の展示会 
生憎の雨になったが、ミラノの夜は長い!  会場では樽酒が振舞われ、盛り上がる会場はミラノである事を忘れさせる・・・

展示された小坂氏の「檜風呂」と橋本氏の「漆風呂」は、2007年11月に東京ビッグサイトで開催されたインテリアトレンドショーで発表された作品。
その折に「日本が誇る伝統工芸品を海外へ!」と盛り上がった勢いで、ミラノ・サローネへの出展を決めたという裏話も。
  
小坂氏(左)と、この「檜風呂」を製作した桶職人の佐藤今朝雄氏(右) も参加。後ろのタイルも小坂氏の新作。

橋本氏(右)の作品「漆風呂」に私も腰掛ける!? 東京ビックサイトではありえない・・・
  
KANJIN社の製品も展示

興味深かったのは、彼らの展示は日本伝統工芸の紹介だけに留まらず、プロダクトとして販売する事が目的であること。
檜風呂は1000万円以上するらしいが今まで数台売れているようで、更に海外での可能性は期待できる。

インテリアデザインの価値は使われてこそ、その良し悪しが判断されるべき。
プロトタイプに終わらず、商品として真っ向勝負する。
「売るんですよ!」と言った、彼らの心意気にJapanDesignの光を見たミラノの夜であった。

バスルーム見本市は、2年目131社の出展

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
ミラノ・サローネに国際バスルーム見本市が2006年から併催され、キッチンと同じく隔年開催の今年が2年目。
131社の参加、スペースはキッチン展示の1/3程度の規模になるが、面白いプロダクトが見れるパビリオンである。

しかしながら今年は時間切れ・・・通りすがり程度でしか見れなかった。

左、この発想は日本人には無かった?ゆっくり長湯できますね~ 中、水栓メーカーの展示は海の底の海草が水栓! 
  
右、シンプルながら計算されたデザインの洗面スタンド。

agape社のブースには入ってみた。ここでもP.ウルキオラが活躍!
 
  
左、省スペースのバス・洗面!  右、檜のような木製バスタブ、体の曲線に合わせた底面。
(トネリコの市内企画展のチラシが受付に置いてあったが、もしや和の匂いがするコレ、トネリコデザイン?)


キッチン設備見本市[FTK]には21社

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
ガスコンロやビルトイン設備機器のメーカーが出展する[FTK]見本市会場。
21社の企業が出展していたが日本には入っていない会社が多いが、BOSCH・GAGGENAU・SIEMENS・Whirlpoolなど

その中で日本でも知名度の高い2社のブースを見学。

会場に向かう地下鉄の駅で大々的にプロモーションをしていた、Electrolux社。「Thinking of you」がメッセージ。
  
中華鍋用クッキングヒーター!AEG-Electrolux社(AEG社はグループに)。
TVとウォーターディスペンサーもキャビネットにビルトイン。ステンレスのフラット設計はクールモダンなキッチンに。

こちらの真っ赤なブースはMiele社。 ミーレで特大冷蔵庫は初めての商品化ということ。
 デカッ、家庭用? 
「Generation 5000」という新シリーズが発表。日本では発売未定のようだが、エスプレッソマシンと液晶でガイダンスが出るオーブン。
  

このFTK会場と共に、Eurocucina内の各キッチンにどこの会社の設備がビルトインされているのかを見て回ると面白い。



ユーロクチーナ:8ヶ国141社のキッチン展示

2008年04月17日 | ミラノ・サローネ08
2年に一回、ミラノ・サローネで併催されるキッチン見本市『Eurocucina(ユーロクチーナ)』、今年は8ヶ国141社の展示。
今年の色調は、一昨年のグリーンから、ファニチャーZone同様、アースカラー調。中でもグレーの使われ方が面白かった。

また印象的だった2つのトレンド、一つは〝LIVING KITCHEN〟の進化。「Living&Cooking Style」や「Living Kitchen」という表現で、‘生活するキッチン、寛ぐキッチン’としてキッチンが生活の中心にある空間コンセプト。

その〝LIVING KITCHEN〟空間をデザインする際、炊事場的キッチンの気配を無くしファニチャー化する提案が主流であるが、キッチンをオブシェとして大胆に演出する提案も見られた。

もう一つのトレンドは、〝マニッシュ、男前〟なキッチンが多く見られたこと。キッチンはもはや女の城では無くなった!

そんなカラーやトレンドのキッチンを以下、写真で一挙に紹介します・・・・

男前キッチンの象徴、ドイツpoggen pohl社の「P'7340」は、Porsche Designとの共同開発。コンセプトは正しく‘Kitchen for Men’という!
 
世界的なデザイン・アワードである[IF金賞]を今年受賞。アースカラーな展開が男っぽいけど優しい。 新作ダイニングも発表。

こちらは〝TECHNO-LOGICAL〟キッチンがブランドコンセプトのBinova社、社長(左)が新作の前でポーズを取ってくれた。
 このツールセットは男性が好きそう 
換気扇内蔵のツールキャビネット兼リビングボードは格納してフラットになるLiving Kitchen。
 

70年代の人気シリーズ「LongLine」を復活デザインしたSalvarani社。グレーの扉に上部吊戸棚はミラー張りでクールなキッチン。(左)
 
右上、曲線のレイアウトが珍しい。家具大手のFEGグループであるSalvaraniはダイニングやキャビネット家具と素材を揃えた提案ができる。
  
右、コンセントがカウンターTopにビルトイン。上から押すとフラットに収納。
下、FEGグループ社長らと共に、日本代理店インテルイタリアのグラツィアーノ社長(右端)。
 換気扇キとャビネットのデザインを横ラインに
今日は、こちらでSALVARANI特製ロゴ入りのランチBOXを頂いた。インテルイタリアの八下田さんと。
 

書棚とキッチンが一体化、COMPREX社(左)。   右、キッチンカウンターとリビングローボード(TV台)が一体なのは珍しい。
            
会場を取材していたら、人気インテリアデザイナーの小坂竜氏に遭遇!展示の印象を伺ったら
「バスは我々が勝ってるかな(笑)! でもキッチンはスゴイね、面白い」と。
今夜、小坂氏らの展示会場でパーティがあるということで誘って下さった!

左、白のキャビネットにトップは手前のベンチ&テーブルと同じナチュラル仕上げの木を添えて温かな印象に。
右、オークナチュラル仕上げのキャビネット側面に光沢のある大理石カウンターを渡し変化をつけた。
 
収納引出し内部は接着材無しのオールアルミと強化ガラス、共にSCHIFFINI社。

会場ブース内で本格的にシェフが料理するプレゼンテーション。  右、クラッシック・モダンがキッチンになるとこんな風に!
    Cadore社 

LINEA QUATTRO社では、モダンリビングのオブジェと化するLIVING KITCHENスタイル!
テレビ掛壁とカウンターが一連となった部分はモザイクタイル貼り。
 
今回は珍しいイタリアン・ビビッドColorのキッチン。 クローゼットのようなキャビネット扉はタテに収納。  木製でコンロカバーも統一。
  

独ALNO社のブースは、ロゴの入った真っ白なナフキンが天井一杯に吊られた斬新な空間演出。スプマンテ&プロシュート・・・美味しかった。
   
新作プロトタイプ「STARLINE」、ハンドル・レスの扉を開くとクロム素材の美しいシェルフが。カウンタートップはコンクリート製。
  
シンプルスタイルにLED照明で演出(カラーは可変)。引き出しにガラスパーテーションを採用しクリアな機能美。

Eurocucina会場を出て、市内のショールームでしか見れないキッチン高級minotti cucine社に向かった。 
  
「uni」、扉・トップを閉めると、そこにはキューブ・デザインの空間が存在するだけ。コンロや換気扇もキューブに収納。
 
〝minimalism(ミニマリズム)〟を哲学とし、キッチンそのものの存在感を無くすことで「人が主人公になる」という〝visual silence〟がそのコンセプト。トップインテリアデザイナー達が「一度は使ってみたい」と憧れる。
  この石造りのキッチンも、換気扇は電動で昇降し収納、その上をコンロ含め同石のカバーで隠せばキッチンの存在は無くなる。私が立つとスケールが分かるが結構大きい!
 
収納キャビネットに見えるが、これもキッチン。 ちなみにお値段は家一軒程度・・・東京ではクライス&カンパニー社で見れる。

イタリアでは男性も料理が得意、キッチンへのこだわりは女性だけでは無いようだが
日本にも〝男前〟キッチンの波はやってくるだろうか???

Tortona地区は、ますますHot!

2008年04月16日 | ミラノ・サローネ08
サローネのFiera本会場以外の展示「Fuori salone」(サローネの外)、今年は600ヵ所を超えるインテリアデザイン・エキジビションが開催された。
その中でも注目のエキジビションが集まるTortona(トルトーナ)地区は今年もHotで必見エリア。

私はトリエンナーレ会場から出ているシャトルタクシー(無料)に乗ってトルトーナ地区に向かった。
  
シャトルタクシーはTOYOTAのPRIUSだ!環境ケア、ECOの象徴になっているようでウレシイ。

タクシーを降りた近くで発見したのは韓国SAMSUNG社のインスタレーション「SAMSUNG bye NIGHT」。
  
最後の部屋は、霧の中にレーザー光線の海をかき分けて歩くような空間・・・お化け屋敷のよう。

次に目に入った、モバイルHOUSE(HolidayHomesDesign社)2棟の展示。34㎡だが天井高2.4mでキッチン装備も立派。
  
 Woodyな内装で大自然にマッチしたデザイン 

オランダの新しい家具メーカー「PIET BOON ZONE」を発見、Meijn社長がポーズを取ってくれた。
皮製の照明、アウトドアファニチャーも新鮮なデザインで高級感もあって素敵。
  
左下は一人掛けのソファ。大きめでアクセントとなるデザイン。「PIET BOON ZONE」はホテル、レストランなどに顧客が多いようだ。
 

お目当て[Superstudio più ]会場は、トルトーナ地区の中心的会場。複数のビルで構成され把握しにくいが・・

正面1階に入るとVALCUCINE社が独創的なキッチンを展示、「LA CUCINA ALESSI」もVALCUCINEから。
 
 ALESSIにもグレー色が

Veneta Cicineが主催したプロジェクト「LIVING KITCHEN」は、デザインスクールのDomusAcademyとのコラボレーションで実現した。
8人の学生によるデザイン・レポートと、3人のデザイナーによる作品展示。キッチン革命、キッチンのNewスタンダードを提唱した。

左、パーゴラ状のキッチン。  右、‘Incubator’キッチンの上で寝る・・・
 

英国トップ・デザイナー、TOM DIXONの照明コレクション。カタログがNewsPaperに。
   
FOSCALINI社の照明展示。
 

Villeroy&Boch社がバス・洗面を手掛けているとは知らなかった・・・女性的で美しい作品。
 同じ[Superstudio più ]会場

やぱり時間切れ&足が棒・・・トルトーナ地区のプレスセンターで休憩し(ここも満員だ~)
明るいが既に8時前。松下電工のパーティに顔を出す為、地下鉄で向かう。

松下電工会場、かなりお客さんは引けていた。そこで出会ったBrazilian ItalianのDiegoくん(6ヶ国語を話す!?)を誘い
今日到着した某キッチン輸入会社のMamiちゃんと待ち合わせ、遅い夕食を食べに出た。
 カルツィーネとても美味しかった!
在Londonで学生のDiegoくんに御馳走して頂いた。戸惑う姉さん達に「ユーロは高いから・・・」と。
確かに彼はポンドだしね。円安で弱気な私・・・ご馳走様でした!



ミラノ・サローネ:家具見本市は2450社出展!

2008年04月16日 | ミラノ・サローネ08
[I Saloni]メインの国際家具見本市「Salone Internazionale del Mobile」には、2450社という到底見学しきれない数のブース出展数。


家具見本市の会場構成は、【Design・Modern・Classic】の3カテゴリーに分けられている。
その中で日本でも知られている有名家具メーカーの出展が多い、【Modern】ゾーンから見て回る。

私の足取りで脈絡なしに、とりあえず写真を一気に並べておきますのでお楽しみ下さい。 左から、Flou社・biesse社・reflex社  
  
 
arflex社  
      

以下、FENDIは中でも敷居が高いブース(毎回こちらでは、本物のお金持ちがその場で発注している光景に圧倒される・・・)
 何気なく毛皮のカバー
  
MURANOガラスのシャンデリアはFENDIな空間に必須 

下左、GIORGETTI社   右、FEG社
  
左、GERVASONI社。  中、Living Divani社が倉俣史朗の椅子を復刻。
  
右上のvisionnaire社のミラーは、50インチTVが内蔵されていて、鏡かと思ったら映像が現れるサプライズ!TVはSAMSUNG製

lingne rose社  Inga Sempeの新作
 

hülsta社、新作Bedとヒュルスタ・ジャパンのシュミット社長。 デザイン性の高いシステムファニチャーも充実。
  

2階の会場へ進む。(会場構成は見本市47年の歴史と共に、並び順にも不文律のルールがある。)

「Poltrona Frau」グループの展示。「Cassina」「Cappellini」などの有名ブランド各社をグループ会社化、7ブランドによる大展示を本会場で行った。 
自社の新作では「CASSIOPEA」と星座名をつけられたソファーが面白い。個々のパーツが色んな形で連結できるシステム。
 
80周年を迎えるCassina社はPoltrona Frauグループとしての本会場展示以外に、ミラノ・トリエンナーレ会場で〈made in Cassina〉と題して、この80年間に20人以上のデザイナーによって生み出された100作品を展示。
また自社ショールームでは趣向を変え、工場倉庫を設定した空間で作品がパレットに乗せられ展示された。 
 市内ショールームにて。
Cassinaの新作は5人の有名デザイナー、Philipe Starck(左「VOLAGE」)らと並んで吉岡徳仁の「HEAVEN(右)」も発表された。
 

MOROSO社、会場はメインデザイナーであるPatricia UrquiolaがMartino Berghinzと共にデザインした。(電工と同じ) 右はEDWARD VAN VLIETの「SUSHI」という作品!? 
  
DOSHI LEVIENデザインのソファ背を見せるデザイン。
 
MOROSOからも吉岡徳仁の椅子2点、「Bouquet」チェアー(左)と昨年発表「Panna」チェアーは新しいカバーリングも。
 

こちらはリゾートシーンを演出したBONACINA社、右は日除けの付いた可愛いプールサイドチェア。
 

Rimadesio社はガラス製のドアやパーテーション、収納シェルフなどの大手メーカー。
  
 日本担当のCaprotti氏とランチ
見本市会場が日本と違う点は、展示だけでなく商談の場として接客スペースが大きく取られている企業も多く
このように、ランチやスナックを御馳走してくれる。(なかなか美味しいのである!)

ある老舗高級家具メーカーの話では、出展費用は約1億円。しかしそれを十分に超える売上が、この6日間だけで上がるという。 

ところで、今年のコーディネートで気付いた点は〝自然志向〟のトレンドにあること。
色では、ベースカラーは真っ白からアイボリーやグレー系の白へ。挿し色に〝アースカラー〟(グレーや緑系)が多用されていた。
パリコレでも無彩色というキーワードが出ていたが、
以前のクラッシック・リバイバル、ゴシック調の装飾から自然回帰に。ここ数年の流れを家具にも感じた。

結局、市街会場の方に行きたかったので、その他2ゾーンは見ずに今日はFiera会場を終えた。

ちなみに以前に見た【Classic】ゾーンは、カナリ敷居が高い・・・日本人で言えばデビ夫人の世界。
カーペット敷きに天井アーケードまで装飾された異次元ゾーンは、お城に住む人を対象にした家具という雰囲気。 

世界最大インテリア見本市[I Saloni]開幕、プレスルームへGo!

2008年04月16日 | ミラノ・サローネ08
ミラノ・サローネの核イベント、国際見本市会場Fieraで開催される[I Saloni
は今日16日から一般公開される21日まで。

ここで[I Saloni]の概要をお伝えしておくと、
会場は家具・キッチン・バスルーム・オフィス家具などの6見本市で構成されていて、会場面積は23万㎡(東京ビッグサイトの約3倍)!

今年は2450社がブース出展、世界140ヶ国からバイヤー、デザイナーなど住業界関係者とジャーナリストが集結。
最終日には一般公開され、今年は34.8万人過去47年間で最多の来場者数を記録した。(昨年比29%増、終了後主催発表)

そんな世界規模、休む暇も無い取材3日間が始まった!地下鉄RedーLineは、同じ赤の丸の内線同様、超満員で会場駅へ。
駅の改札では、Electrolux社のプロモーションが一面に。サローネ気分を盛り上げる。
 
私は見本市Fiera会場の正面玄関(右)からは入らず、会場内のシャトルバスに乗り
プレスルームに近い南入口へ向かう。正面玄関よりは空いているものの、ここもチケット売場に長蛇の列であったが
私はプレスの事前登録をWebで済ませ、主催者からカードが国際郵便で送られて来ているので、そのままGateへ向かう。
右、Gateはまだスイスイ。

プレスルームは既にごった返していた(ロッカーをGetするのに皆、早く来る)。取材に入るジャーナリストも5000人を超える!
私はPC持参

2年前にこの新Fiera会場に移転し、施設環境は抜群に良くなったと。
プレスルームでは協賛ミネラルウォーター会社がガス有り・無し両方ボトルで提供
illyが協賛するカフェも併設していて、エスプレッソやカプチーノは飲み放題、パンやスナックも提供される。

プレスキットは協賛PIQUADRO社特製のプレス用Bagに入っていて、皆、プレスは同じ赤いBagを持っている。
カプチーノを飲みながら、イタリア人ベテラン・ジャーナリストからネタ仕入れ中。

下、情報交換をしたスロベニアの美人ジャーナリスト。右、私が帰る頃行き違いでキッチンシステム研究所の黒田秀雄さんとも遭遇!
 

トリエンナーレ会場とチャリティ企画

2008年04月15日 | ミラノ・サローネ08
Canonが出展しているトリエンナーレ会場は明日からOpenの為、最後の追い込み設営中の各社。
庭では、家具のKartelle社が巨大チェアーを仕上げ中。
  
Vitra社はプレスレビューで内覧でき、過去のサローネ出展作品を一覧で展示。(Ron Aradから吉岡徳仁まで15人のデザイナー)
  
キッチンツールなどのguzzini社は「Multipli di cibo -FOODDESIGN MADE IN JAPAN-」の企画展示。
2月にフランクフルト、今回ミラノの後、11月日本でも巡回展をするようだ。
 柳宋理をグランドマスターに有名デザイナーの作品コレクション

会場の正面玄関前では、3棟の「PINK HOUSE」がデコレーションされて展示。話を聞けば、これはチャリティー企画で
協賛のebay社によるネットオークションにかけ、売上を癌研究機関に寄付するもの。
 
主催はインテリア雑誌「CASA facile」

チェリティー企画をもう一つ。Duomo駅の百貨店Rinascenteで、バッグメーカーのCOCCINELLE社がチェリティーBagを製作販売。
Vivien研究員も気に入って購入! 売上はハイチの子供達の為に使われるという事。
 Bag買って+αの嬉しさ!
欧米では見本市やフェアなど人が集まる機会にチャリティーはお決まりであるが、宗教がこのような伝統を作るのだろうか・・・

さてお買い物もしてメッキリお疲れの私達は、ハッピーアワーでオードブル食べ放題のBarに。
 こちらのオードブルはイマイチでした。



Canon が初サローネ at Triennale

2008年04月15日 | ミラノ・サローネ08
【NEOREAL】と題した展示を、市内のトリエンナーレ会場で行ったのはミラノ・サローネ初出展のCanon
明日のグランドオープンを前に他の出展者は設営が続くトリエンナーレ会場で、先駆けて行われたプレスレビューに伺った。
 会場設計はデザイナーの森ひかる。
今回のメイン、07年3月から始まった文化財の保護活動〔綴(つづり)プロジェクト〕の第一弾として完成した、国宝「松林図屏風」長谷川等伯筆など屏風・襖絵3点を展示。
 
カメラ「EOS」により撮影し大型プリンター「imagePROGRAF」で特性和紙に出力、金箔を施した襖や屏風。
このようにプリンターの性能が限りなく本物を表現できるというプレゼンテーションなのだが、これだけでは終わらない!

次の展示シーンには「SOMARTA」ブランドのファッションデザイナー廣川玉枝が創りあげた妖艶な空間があった。 
  
鮮明な写真の壁パネルや、レースの表情をリアルに再現した壁紙がプリンターの技術力を語る。サローネ向けに椅子も創作。

また更に奥のスペースに、建築家の石上純也が創作した紙製「paper chair」と同じデザインの鉄製の椅子が整然と並んでいる。
真っ白な空間に、同じドローイング模様が椅子にプリンター印刷されていて紙と鉄の見分けがつかない! 
  
会場でキャノンの総合デザインセンター酒井正明所長(左)と桐山登士樹プロデューサーにお話を伺った。

「キャノンのカメラはプロに評価され広がった。プリンターもまず高感度な世界のクリエイター達にプリント技術を評価してもらうのが狙い」(酒井氏)

「トリエンナーレ会場は登竜門的に絶好の場所である」と、レクサスのサローネ初出展も手掛けた桐山プロデューサーは、レクサスの過去の展示会場にも触れながらミラノにおける場の重要性を語ってくれた。


M電機の楽しい仲間達とランチ!

2008年04月15日 | ミラノ・サローネ08
2年前と同じく、M電機のデザイン関係者達とミラノでお会いした!
今日のランチは、その御一行様と一緒にGaribaldi通りで雰囲気の良いイタリアン・レストランへ。
アイキューブ広野社長も! 
昨夜、ママのおうちスパゲティーを御馳走になったので、私はホウレン草のラビオリをチョイス。皆さんはボロネーゼ。
イタリアンは中華同様、ハズレは少ないので嬉しい。ユーロ高で安くは無いけど・・・

次に向かうトリエンナーレ会場まで、お天気の午後をお散歩がてら歩くことにした。 ミラノ名物でもある路面電車、
写真を撮ってたら反対側からも電車が来て「セニョーラ!危ないよ」とイタリア人が引っ張ってくれた・・・
 犬台付き自転車?ゴキゲン!

ミラノ中心のSempione公園を横断し、芝生でラブラブなカップル達を尻目に我々は、公園内スタンドのエスプレッソで一服。 
 
ナント素晴らしいお天気・・・明日から始まる怒涛の見本市を前に優雅な午後であった。