スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

ブラバドスの黄金 

2007年05月24日 | Weblog
ヴェリタ・ノーテのマカロニ新譜が届いた。
ジャケのデザインも素晴らしい。

堂々の20曲の収録だが、解説や帯には今回はLPオムニバスから1曲が追加されたと書かれている。
ボクは、10年ほど前にリリースされた9曲収録のGDM盤しか知らないが、他にもリリースがあった
のだろうか…?
あったとしたら、ボクはうかつにも見過ごしていたことになるなあ…

ともあれ、今回の新譜の10曲近くはボクの耳に新しかった。

ボクが初めてこの曲を聴いたのは、友人のA氏所有のオムニバスLPに収録されたバージョンだった。
静かな曲調から一転してフルート、ハーモニカ、ジューズハープの乱れ撃ち、みたいな印象。
今回、嬉しいことにボーナストラックとして収録された!!。

ところで、前回リリースされたアルバムを聴いてびっくりしたのが、2曲目の「Ricordi」。
(今回の新譜でのタイトルは「seq#15」)。
実は、大好きなセルジオ・エンドリゴの「花は言えない」という歌と全く同じメロディラインだった
からだ。
メキシコ山賊のチャパカ率いる一族の行軍のシーンに流れるトランペットの素晴らしい曲だが、
トランペットが歌に変わっただけの、長さもコーラスも全く同じなのだ。

イタリア語のタイトルは「Camminando e cantando」、レコードにはバカロフの名前は一切ない。
指揮は「ジャンカルロ・チャラメロ」と「マリオ・ミリアルディ」、コーラスが「4+4」。
そもそも、解説によると「1968年のブラジル音楽祭のコンテストで2位になった曲」とある。
オリジナルを歌った「ジェラルド・ヴァンドレ」自身の作曲だそうだ。
エンドリゴのレコードも、1969年の発売だ。

う~ん、いったいどういう事情が隠されているのか…

花は言えない」歌:セルジオ・エンドリゴ
(原曲は4分以上の長さがあるので、さわりの部分のみ)

と、この「花は言えない」と「Ricordi(seq#15)」を聞くたびに、いつも同じことを思うのだ。

それはさておき、今回のリリースは強力だった。

あ、そうそう。映画では「La piu' grande rappina del West」からの流用がラストに流れる
のが愛嬌だが、今回のリリースでは、ちゃんとそのまま収録されていたのが嬉しかった。