スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

ガイシのこと ~ 「夕陽のガンマン」

2011年10月19日 | Weblog
「夕陽のガンマン」の劇中、インディオの命令で電線のガイシをルイジ・ピステッリが打ち抜く
シーンがあります。



先だってのロケ地調査で、このシーンの撮影された下流域を歩いていたら、木片に連なったガイシ
を見つけました。
ずいぶん古い仕様です。



あれ?これって「夕陽のガンマン」の撃ち砕かれたガイシと同じかも?

そんな期待感いっぱいで、重いながらも持ち帰ってきたのでありますが…

全然違いました(笑)。







さすがレオーネ監督です。
西部で使われていた白濁の陶磁器のガイシを使っていましたね。
しかも、わざわざこのシーンのために、向こう2本も電柱を立てて電線も引いています。

実際、この場所はとんでもない荒野なので既成の電線など全く通っていません。





細かいシーンを検証していくほどに、レオーネ監督のきめ細やかな演出に感心してしまいます。

「マカロニウエスタン/マニアックス 特命篇」

2011年10月15日 | Weblog
さすがにいつまでもスペイン旅行の余韻にひたっている場合ではありません。

一年を通して最も稼ぎ時である時期に一週間以上家を空けたものですから大変なことになってしまいました。
仕事ばかりではありません。

ボヤボヤしている間に、蔵臼氏の執念の3発の弾丸がぶち込まれました。
その祝賀会も東部の大きな町で盛大に開かれた模様です。
残念ながら私は仕事にかまけていて参加することができませんでした。残念。

ところで、この3作品。
なかなかのセレクションです。
私にとっては超メジャーな作品群で、おそらく若い世代の方々にも文句なしに楽しんでもらえるラインナップ
ではないかと思います。

3作品とも、TV放映で見ましたが、どれも思い出の多い作品で、中でも「荒野のお尋ね者」は特に好きな作品です。
マカロニ大会で上映するという理由もありましたが、個人的にもどうしても日本語字幕をつけたくて、
フランス語字幕を一字一句翻訳したり、英語版を聞き取ったりして苦労して字幕版を作ったものです。
しかし、どうしても分からない部分が多々あり、テキトーにごまかしてありました。
さすが市販品!当然ではありますが、見事にスマートに翻訳されて字幕になっておりました。
脱帽でございます。

また今回のカバーデザイン、マカロニウエスタンらしいとってもいい雰囲気を出しています。
机の隅に立てかけてみたりして楽しんでいます。

まさしく執念、まさしく捨て身。
蔵臼さん、渾身のDVDのリリース、本当にお疲れ様でした。
そしてありがとうございました!

ますます気を吐いてくださいね!応援しています!!


「続・夕陽のガンマン」で最初に殺された二人だぞー!!

2011年10月05日 | Weblog
サトゥルノ・セラとフランク・ブラーニャのお2人です。

「君のことをサトゥルノ・セラがインタビューでしゃべっていたみたいだよ」と友人がメールで知らせてくれました。

記事

すべてスペイン語なのでよく分かりませんが、確かに中ほどに「日本人がどうたら…」と書いてありました。



翻訳すると、「実際のところ、私はこのフェスティバルで、ある日本人に会った。彼ははるばる日本からこのフェスティバル
に参加するために旅してきたんだ。彼は写真も用意してきていて、私はそれにサインをしたんだ、素晴しいことだよ。」

これを読んで、私はまたまた彼が好きになりました。

「私のこと、覚えていてくれてるんだ…」

先ほど、「禿たかのえさ」のイタリア版DVDを再生して、彼を探しました。
このお顔を見ると、確かに彼だなと思います。



今まで意識したことがありませんでしたが、今後は違います。

いつまでも元気で気勢をはいていてくださいね!



「南から来た用心棒」の気になっていたシーン

2011年10月03日 | Weblog
ジェンマが下着姿で木の枝から後方宙返り降りを決めて、刺客を返り討ちにするシーンですが…

私は、このジェンマの技をやってみたくて体操部に入ったようなものです(笑)。

でも、意外とこの技は簡単でした。
度胸だけという感じ。

それはともかく、このシーンが撮影された場所は、ここ何年も探していました。
今回も2時間くらい谷を登ったり下りたりして歩き続けても見つからず、諦めて次回の調査に託すところでした。

たくさんのマカロニが撮影された谷の奥でキャンプした翌朝、昇り始めた太陽にハアハア言いながら
自転車を押していた坂道でふと横を見たら、探していた風景が視野に飛び込んできました。

お、おっ、おお~っ!!!やっと見つけたぞーーー!!!

こういうときは、本当に疲れなど吹っ飛んでいきます。
自転車を横倒しにして、カメラとキャプチャー画像が満載されたipodを手に、写真の撮りまくりです。





そもそも、アルメリアの荒野にこんな大きな木が生えているはずはないので、この撮影のために臨時で移植した
ものだとは思っていましたし、こんな大きな木ですので、運搬に便利なメインの街道からは近い場所なんだろうな
とは思っていました。

実際、思いっきり街道脇の谷を見下ろす場所でした。

灯台下暗し、とはまさしくこのことです。





ちなみに、私が撮影していたすぐ横には高速道路が走っています。

45年を経た今でも、ほとんど変わらない姿を見つけることができ、本当に嬉しい今日この頃でございます。