スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

荒野の墓標 コッホメディア版DVD

2008年12月31日 | Weblog
ずっとずっとこの作品のノーカット版がリリースされるのを待っていたんですよ!!

何年か前にスペインで出たDVD、これはこの作品の最も重要な部分、ラストにどこからともなく
現れる「死神」にまつわるシーンがばっさりとカットされていてがっかりしたものだ。

唯一その「死神」が現れるシーンがあるのは、日本TV放映版のみ。
しかし、音楽はすべて差し替え…
スペイン版にTV版をつなげて、なんとか完全版っぽいのを作ってみたりしたが、なんだか
無理があってしっくりこなかったのだ。

で、今回の「完全版」リリースなのだが、見始めてメインタイトルが終わって、いきなりフィルム
がとんだ…
ほんの少しだがけっこう重要なナレーションの部分がないのだ。オイオイ
少し前に見たイタリア版も同じ部分でフィルムがとんでいた。
イヤな予感はしていたのだが、やっぱりイタリア原版はフィルムが切れているんだ。
多分、少し切れてしまったところナレーションの入る部分だから、いっそのことすべて
そのシーケンスはカットしてしまったのではないかと推察。

仕方ないので、イタリア版のカットシーンにスペイン版のシーンを移植しようと思う。
以前、字幕も入れてあるのでちょうどいいかな。
いきなりスペイン語のナレーションは不自然だけど仕方ないね。

ちなみにこんなナレーションが入る。

「アメリカ合衆国に併合されたばかりのカリフォルニアは、残留したメキシコ人と新たにやって来た
アメリカ人との不和が生じ、当時最も銃声の激しい血なまぐさいところであった。
中でもアメリカ人
のマウンターズとメキシコ人のカンポスという二つの家の血で血を洗う争いは凄絶を極めた。」



それから、ラストの「死神」だが、けっこう愛嬌のある顔に見えるが、これはスペインの
お祭りで使う伝統的なドクロのお面なのだ。



物語の詳細と画像は年明けにAllelujaさんのブログで!

「帰ってきたガンマン」 コッホメディア版DVD

2008年12月27日 | Weblog
このDVDのお目当ては、もちろん動く現在のニコレッタ・マキャベリだ。
写真ではお目にかかっていたが、動く最近のお姿は初めてだ。

近所に、かつて美人だったおせんべい屋さんの女将がいるが、その人の雰囲気に似てるな。

トム・ハンターのインタビューもあって得した気分だ。
しかし、マカロニウエスタンってけっこう古い時代の産物なんだなあ、とあらためて思う。
自分も含めて、みんな歳とったんだなあ…

TV放映で録音したジーノの歌の歌詞を知りたくて、たまたま訪問してきたモルモン教の宣教師に
聞き取ってもらったことがある。
「ヘタな英語ですからチョト分かりませんけど…」
と言われながらも一応聞き取ってもらい、それを書いた紙を壁に貼って歌っていた。
後にシングル盤を古本屋で見つけたら、ちゃんと歌詞が書いてあったなあ…

ともあれ、今回のDVDではイタリア語の音声も楽しめる。
私は、この作品のイタリア語音声は初めてだと思う。たぶん。
でも、歌は英語だった。
イタリア語の歌はカバーだよね。

「夕陽の用心棒」 コッホメディア版DVD

2008年12月25日 | Weblog
ハリー・ハモンドとジェンマのインタビューを特典に入れるから楽しみにしてて!
と聞かされていたのでDVDが届くのがとっても待ちどおしかった。

さすがコッホメディア!
デジタル・リマスタリングされた画質は言うことなし!
20分にわたるインタビューには、かわいらしく御歳を召されたハリー・ハモンドのお姿が!
字幕はドイツ語のみなので、私には全く理解ができないが、まあ雰囲気だけでも楽しもう。

この作品は、「ゴールデン洋画劇場」にて本邦初公開された時に見てずいぶん感動したものだ。
音楽は全編「星空の用心棒」「さいはての用心棒」からの差し替えだったが、妙に映画には
合っていたように思う。
吹き替えもなかなかお茶目で、サンチョが「ち~とも知らなんだ」なんて言ってみたり、
ジェンマの口癖が「そいつはフィーリングの問題だ」だったりで、当時よくマネしていたものだ。

友人が全編録音したカセットテープをくれたので、毎晩のように聞いて、すべて空でセリフが
言えるようになったが、さすがに今ではほとんど忘れてしまった。
(と言うか、2度目以降の吹き替えとゴッチャになってしまった)

テッサリ監督自身も嬉々として馬を駆って「リオ・グランデ河」を渡るクレジットタイトル
の姿を見ると、まさしく「イタリア人の拳銃ごっこ」だとうなづける。

拳銃ごっこが楽しくて仕方がない様子が、映画全編に溢れているようで、何度見ても飽きない。

Per un Pugno di Canzoni ( Europa Canta ) 1966年

2008年12月19日 | Weblog
イタリア歌謡番組とマカロニウエスタンがミックスされた珍妙な作品だが、イタリア歌謡大好き
な私にとっては大好物の一編で、時々一杯飲みながら楽しんでいる。
特に初々しいウィルマ・ゴイクの「花のささやき」は絶品だ。


Wilma Goich

ただ、私の持っているのはドイツ版ビデオで79分しかない。
イタリア版は85分なので悲しいかな、ドイツ版はカットされているのだ。

どこがカットされているのかと言うと、最も大切なアドリアーノ・チェレンターノが歌う主題歌
「Ringo」にまつわる部分だ。
確認していないのでなんとも言えないが、このチェレンターノの「Ringo」がメインタイトル
だそうで、ドイツ版のメインタイトルでは、若き日のメリー・ルースが別の歌を歌っている。


Mary Roos

なんとか、イタリア版がないものかと探していたら、Youtubeにチェレンターノの歌う場面が
アップされているのを見つけた。

「Ringo」Adriano Celentano

野性的な顔をしているので、マカロニウエスタンの雰囲気にぴったりだ。


Adriano Celentano

この歌はシングル盤でリリースされていたが、10年ほど前にはCDに収録されてリリース
されている。
リミックス・バージョンなので若干編集が違うところがミソ。

以下のサイトでmp3サンプルが聞ける。でも30秒だけ。
リミックス・バージョン

いつの日か、イタリア版DVDがリリースされる日を夢みつつ乾杯!

マカロニ・イベント

2008年12月14日 | Weblog
阿佐ヶ谷のロフトで開催されたマカロニ・イベントにまつわる東部出張から本日(正確には昨日)帰宅。

イベントでは、初めてスクリーンでマカロニ・ロケ地に関する画像を紹介させてもらった。
「面白かった」という生の声を何人ものファンからいただき、本当に嬉しく思った。
ちょっとコアな内容の部分もあったかも知れないが、皆さんには楽しんでいただけたようだ。

ただ、少し時間を使いすぎてしまって、蔵臼さんの銃器講座が事実上なくなってしまったのが
残念で、また申し訳ないことをしてしまったと反省しきり。

しかし、ペイルライダーズさんたちの芸は、回を重ねるごとに磨きがかかっている。
銃よりもずっと重いカートリッジの運搬を含めて、様々な準備のことを思うと本当に頭が下がる。
いつもありがとう!!

二階堂先生は「多分欠席…」というような声も聞かれたが、いつのまにか会場にいらっしゃって
いたのを見つけて感激!!
さらに楽屋でお話させていただいて、私の感激は頂点に!!!

やはり、あれだけ詳細なデータと評論を著す源は、マカロニに対する「愛」しかないでしょう。

ということで、ますますマカロニ街道をまっしぐらに進まんと意を新たにした旅でありました。

「Un uomo vivo」 sung by ジーノ・パオリ

2008年12月05日 | Weblog
以前、アメリカのマカロニ掲示板で「I Magnifici 3」という1960年の作品の主題歌を
ジーノ・パオリが歌っていて、そのタイトルは「Un uomo vivo」だと記されていた。
それを読んで、すぐにカンツーネ関連の師匠に頼んで音源を送っていただいた。
ジーノ・パオリとダリダの歌う2バージョンだが、どちらもドラマティックですぐに好きに
なってしまった。

こんな歌が流用されているマカロニってどんなだろう…
と、ずっと思っていたある日、ebayでDVDを見つけた。
ちょっと高かったが、躊躇もなく購入。
少し前に届いた。

元祖「サボテン・ブラザーズ」みたいな作品だが、とっても気に入っていた歌が流れない…
確かに、メニュー画面とエンドクレジットに流れるのは多分、ジーノ・パオリの歌だが、ちょっと
違うのだ。



軽快なテンポのイントロに、時々「ワッハッハ~」とかいう合いの手が入ったりしてしまっている。

もしかして「Un uomo vivo」違い?・・・

カンツォーネとして有名な「Un uomo vivo」は61年のサンレモの出場曲じゃなかったかな。
映画が出来たのは60年。

ややこしいなあ。





"L'ira di Dio" 神の怒り イタリア版DVD

2008年12月02日 | Weblog
ブレット・ハルゼイ主演の2作「L'ira di Dio」と「Kidnapping」のDVDがイタリアで発売になった。
先に、これらのサントラCDも発売になったが、何か関連でもあるのだろうか?

ともあれ、どちらも画質がよかったが、「L'ira di Dio」は特によかった。
開巻すぐに、ハルゼイがコルトSAAに弾を装填する場面があるのだが、SAAの側面の刻印が読めるくらい
の素晴らしい画質なのだ。
よく見ると「MADE IN ITALY」と刻んである。
ウベルティ社製のコルトだろうか。よく使い込まれた感じがとてもいい。



ところで、この場面で親友(のはずだった)は草を刈っているように思っていたのだが、持っていたのは
スコップだった。
スコップを持ってたんなら、スコップを使う作業をしたらどうよ~

突っ込みどころの多い典型的な復讐劇だが、ところどころにほめる箇所がある。