スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

「The man called noon」 1973 DVD

2010年08月30日 | Weblog
ルイス・バカロフの美しいメロディに彩られた上品なウエスタンのDVDが届きました。

ピーター・コリンソン監督の作品ですから純然たるマカロニではありません。
あの、ランボー・シリーズのリチャード・クレンナ主演の作品です。

Allelujaさんからイギリスでリリースされるという情報をいただき、予約していたおかげでさっそく
見ることができました。

この作品はとても好きで、何本かビデオやDVDを購入しましたが、どれも満足できない画質で感動も
いまひとつだったのです。

今回、素晴しい画質のDVDを見て、あらためて感動してしまいました。

まず、そのカメラ・ワークです。
Allelujaさんのブログでも紹介されていましたが、ロングショットによるカメラワークが素晴しいです。
さらに、広角レンズによるショットが多用されていて、とても奥行きのある構図が堪能できるのです。



地面を這うようなカメラ、見上げるようなショットが多いのも特筆です。







雲の流れ、太陽の光をうまく取り入れたショットも特筆ものです。
どのシーンを取り上げても、色彩と構図が素晴しいのです。

私は、この作品をLPで知りました。
トップに掲げた写真(LPの裏の写真)に恥ずかしながら感激してしまいまして、こんなシーンが
見られるオトナのマカロニなのかな?と妄想を膨らませていたのであります。
30年くらい前かな?

レコードやCDに収録されていないテイクが随所に盛り込まれていて、より一層の感動を呼びます。
特にエンディングのソロ・ボーカルは、レコードやCDで聞けない迫力と臨場感溢れるもので、
映像と音楽がいっしょになると、これほど心に響くものかとあらためて思い知らされました。
(ちょっとオーバーですけどね)

『黄金の棺』 TV放映作品

2010年08月24日 | Weblog
最近、ヤモリを家の周りでたくさん見かけます。

目が大きくて、指の先には吸盤みたいなのがあって、とっても可愛いのです。



このヤモリを見ると、必ず思い出すマカロニが『黄金の棺』です。

ご存知、セルジオ・コルブッチ監督、ジョセフ・コットン主演の、我が国で初DVD化された由緒正しい
気合の入ったマカロニ・ウエスタンです。

音楽はモリコーネが担当していますので、文句なしに素晴しいのですが、撮影も素晴しいです。
逆光をうまく取り入れた馬車の車輪をモチーフにした一連の撮影などは、絵画的で息をのみます。



そもそも、『Hellbenders』とは、『オオサンショウウオ』のことです。
我が国でも天然記念物に指定されている両生類です。
昔、私の叔父が、食べたら美味しかったとか言ってましたが、食べたらいけません。

さて、『黄金の棺』に登場する彼らの紋章を見て見ますと…







う~ん、この形はどう見ても『オオサンショウウオ』ではなく『ヤモリ』ですよね。

最後に、『家に帰ろう…』とかつぶやきながら、乾いた泥の中を這う姿こそ、『オオサンショウウオ』
なのですが、実際、両生類である『オオサンショウウオ』と爬虫類である『ヤモリ』との区別がついて
いなかったためにつけられてしまったタイトルであるような気がしないでもありません。

実際、どうなんでしょうね?

と、またまた重箱の隅をつついてしまいました。





「The Cold Killer」 aka 「Uccideva a Freddo」 1966

2010年08月17日 | Weblog
暑い!

もうなんと言っても暑すぎます。
すごい発汗量と水分摂取量の毎日です。

「殺しが静かにやって来る」などの雪原マカロニを見ると、少しは清涼感が得られるかも知れません。

そう思ったのですが、何か珍しいものはないかなと思って探したら、その名も「The Cold Killer」
というタイトルのマカロニがありました。
「冷血な殺し屋」
なんか凄いタイトルです。

内容は、正直申しまして「よく分かりません」(笑)。

ただ、全編に流れるワイルダー・ブラザーズのイタリアン・カントリー・ソングが素晴しいのです。





彼らは、「Son of Django」の中でも、その名演奏を披露していましたが、こちらもなかなか見応え
と聞き応えがあります。
ジョンのギターにウエインのバンジョーがからんで、本場顔負けのカントリーソングの
オンパレードです。

とは言っても、どこかイタリアン・テイストなところが泣かせます。
これは、ぜひサントラ・アスバムを出して欲しいところです。

エンディング・タイトル
「He wore a silver star」


「The Scarlet Worm」 2010年 ウエスタン

2010年08月15日 | Weblog
先だって、Dan Van Fusen氏から「カリフォルニアで新しいウエスタンの撮影が始まった。」という
メッセージをいただきました。

Dan Van Fusen氏は、ドイツの俳優でマカロニには悪役の手下として、たくさん出演されています。
(ちょっと吉本の「ほんこん」さんに似た感じです。笑)

IMDb

なんと、今回のウエスタンはモンゴメリー・フォード(ブレッド・ハルゼイ)との共演だそうです。



6年前に、アルメリアで初めてお会いして、その強烈な個性にとても感化されました。
マカロニウエスタンに悪役の手下として出演した経験が、今の自分を築いてくれたんだというような
ことを話していただきました。
私のヘタな英語にも、とても優しく耳を傾けてくださったんですよ。

現在、年齢は私より一回り重ねたくらいの65歳だったかな?
とても精力的に役者稼業を続けておられます。

この新しい西部劇、なんとか日本でも公開されないかな…
久々にブレッド・ハルゼイのお姿も拝見したいです。







「復讐のジャンゴ・岩山の決戦」

2010年08月10日 | Weblog
高校生の時、TVで見たマカロニウエスタンのひとつですが、その音楽に胸を打ち抜かれました。

少し長いプロローグの後、女性の声だとは思いませんでしたが、あまりにセンチメンタルな男性ボーカルが
いきなり流れて、少しあわててしまったのです。

へえ~、こんなマカロニの主題歌もあるんだ…

なんか優しい感じでいいなあ…好きだなあ、こうゆーの。
あ、ブルーノ・ニコライって書いてあったな…
知ってるぞ…有名な人じゃんか…

そんなことを思いながら見ていたことを思い出します。

いろんなレアなCDがリリースされましたが、この歌だけはまだCD化されていませんね。
Dinoのこの歌、音源としてはあるように思うのですが、権利関係の問題が壁になっているんでしょうか。

Dance of Danger」日本TV版リミックス…かな(笑)?

「情無用のならず者」の次にCDで聞きたい歌です。


「デザーター」 完全盤CD

2010年08月04日 | Weblog
いやあ、本当に暑い日が続いていますね。

私は、例年になくバテ気味で、よくまあこれだけ汗が出るもんだと感心するくらい汗をかきます。
仕事場に冷房設備はありますが、あまり効果はないので何度も下着を替えます。
皆さん、この猛暑の中、どうしてるのかなあ…と時々気になります(笑)。
バテてるのは私だけ??歳のせいかな…

さて、「デザーター」の26曲収録の完全盤CDも取り上げないといけません。

以前リリースされたCD(14曲収録)に比べて、12曲の増曲になりました。
私、個人的に嬉しかったのは「Sartana」のCDに収録されていたお気に入りの「Arizona Dreaming」
のアレンジされたバージョンが聞けたことです。

このメロディは、メインテーマ、ラブ・テーマに次ぐ重要な曲で、ジャズ・スタイルのこの作品の
音楽の中ではとてもメロディアスで親しみやすいものだと思います。

前回のCDでは、最後のトラックに収録されていましたが、今回は18、20のトラックの中盤以降にも
収録されています。

ところで、この作品はバート・ケネディ監督作品ですから、生粋のマカロニウエスタンではありません。

音楽がピッチオーニで、ロケが全編スペインだということから、マカロニに限りなく近いとは言えます。
ポスターなどの図柄にもなった、この一連のシーンは絵画的ですごく好きです。



去年、ようやくこの教会を探し当てましたが、すでに崩落していました。
そりゃそうですよね。