スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

さすらいのスペイン 2014 (その5)

2014年11月24日 | Weblog
マカロニウエスタンのロケ地のいま昔。

ここは、「荒野の用心棒」のロケ地で有名な「オヨ・デ・マンザナーレス」というエリアでの一枚。

1970年制作、ルー・カステル主演の未公開作「Matalo!」の一場面です。

ご覧の通り、町のセットは当然ありませんが、この馬のための桶以外、
すべて撤去されて、このかつてのセットは消え行く運命にあります。

もうひとつ、馬の水桶が残っています。



いくつかのマカロニウエスタンに登場しましたが、今、すぐに用意できたのはこの画像です。

「情無用のコルト」の一場面ですが、位置関係と、桶の下部にある水抜き穴の位置から、間違いないと断定しました。

50年経っても残っているとうのは素晴らしいことです。

来年は、この桶の中で寝ようっと。

さすらいのスペイン 2014 (その4)

2014年11月10日 | Weblog
アルメリアの荒野を走っていると、ヒツジの群れによく出会いました。

カランコロンと首につけてもらった鈴の音が荒野に響き渡り、なんだかほっとした気持ちになります。

今回のスクーターの旅で、最も困ったのがスマホや端末機器、カメラの充電でした。

当初、レンタルするスクーターの機種が知らされていたので、あらかじめバッテリーの位置を確認して、

そこから電力を供給できるように、コードなどを準備していったのですが、いざ借りてみると機種が違っており、

バッテリーの位置や配線がさっぱり分からなかったのです。

もちろん、予備バッテリーはいくつか持参していたのですが、ついにすべてが切れてしまい、友人らに会うためのシャワーを

浴びるためと、充電を兼ねて民宿に宿泊しました。

アルメリアのタベルナスという町の「ホスタル・アヴェニーダ」。

毎回利用しているのですが、オーナーがとても優しくて品のいい女性で、とっても清潔でしかも安いのです。

一泊25ユーロ。3000円ほどです。





さて、その次にヒヤヒヤしたのは、ガソリンのことです。

借りたスクーターたちは、街乗りを想定して作られているので、タンクの容量がたったの5リットル前後しかありません。

1リットルで約30kmしか走りませんので、満タンでも150kmほどしか走りません。

今回は合計で1700kmほど走りましたから、10回以上給油に出向いたことになります。

荒野と言えども、アメリカのように広大ではないので、いくらか走ればガソリンスタンドは見つかりますが、日本ほど多くはありません。

スペイン語でガソリンのことを「ガソリーナ」、ガソリンスタンドのことを「ガソリネラ」と言います。なんか可愛い。

道行く人々に、何度「ドンデ・エスタ・ラ・ガソリネラ?」「ガソリナ、ガソリナ」と聞いたか分かりません。

皆さん、とっても親切に教えてくれるのですが、いかんせん、私はスペイン語はほとんど理解できません。

そのジェスチャーから、「あ、あのロータリーを右行ったほうにあるな」とか「意外と近いところにあるな」とか判断するのです。


一度、ガス欠寸前の山岳地帯で、トラックの運転手に聞いたところ、渋い顔をして首を横に振り、しばらく考えた後で

「この道をまっすぐ行って、ランハロンの町に行けばある」と教えられました。

その後、何かいろいろと言ってましたが、よく分かりませんでした。

今思えば、「距離は結構あるぞ!」と言っていたのかも知れません。

ほとんど、日が落ちて薄暗くなった山道を祈るような気持ちでスクーターを走らせていったのですが、一向にランハロンなる町は現れません。

もう限界…真っ暗な山道を汗だくでスクーターを押していかなければいけない…そう覚悟を決めたあたりで、行く手に明かりが見えました。

「あそこまでなら、今エンストしても押していく自信はある!」

心から安心した瞬間でした。

小さなカソリネラで給油したところ、残りわずか150ccでした。

次からは、予備タンクを現地調達して備えることにします。





さすらいのスペイン 2014 (その3)

2014年11月08日 | Weblog
今回の移動手段は、レンタル・スクーターでした。

バイクには普段から乗り慣れていますが、バイクよりも楽チンで、小回りが利き、駐車場探し不要、渋滞関係なし、という好条件。
しかも、レンタルバイクの走行距離は、アンリミテッド。何キロ走ろうと自由なんです。
しかも、スペインでは高速道路を125ccのスクーターでの走行が可能。

マドリッドで借りたスクーターはプジョーの125ccでしたが、とてもよく走ってくれました。



ただスペインでは、日本の交通法規と少し違うところがあり、注意は必要です。

もちろん、日本とは逆の右側走行です。
横断歩道に人が立っていたら、無条件に走行している車両はストップしないといけません。

交差点は、都市部の一部を除いて、すべてロータリー形式です。
左側から来る車両が優先、という原則さえ守れば、すべてOK。
とても便利で、事故のないシステムだと思いました。

だって、すべての交差点に信号機が必要ないし、大事故が起こる要因がどこにもないのです。

さてさて、私は旅の間、ほんとどテント生活でした。
食事も、雑貨屋やスーパーマーケットで買ったパンと缶詰が主体でした。



ワインは、毎晩1リットル飲んでました。
だって、1リットル100円くらいなんですもん。

これは、マラガで借りたホンダのスクーターです。
最高の乗り心地でした。






さすらいのスペイン 2014 (その2)

2014年11月06日 | Weblog
「復讐のガンマン」の冒頭のシーンのロケ地を探査したのはよかったのですが、帰国後に

この編集でカットされたシーンの探査を忘れていたことに気がつきました。

これは、山を登る途中の、ネロ・パッツァフィーニと若造の仲間割れを描いたシーンだと思いますが、

山には雪が残っている様子が伺えます。

来年、またここへ出かけて行って確かめてみることにします。




このエピソードの季節が冬というあたりが、なかなか凝っていますね。


さすらいのスペイン 2014

2014年11月03日 | Weblog
先月の18日から11日間、レンタル・スクーターでスペインを走り周ってきました。

今回、アルメリアのフェスティバルは終了してしまっていました。

どうしても都合がつかなかったので、日をずらして出かけていったのです。

合計1700kmほどスクーターで快適に走りました。


到着して次の日、マドリッドに住む友人がホテルまで車で迎えに来てくれて、さっそくロケ地ハンティングへゴー!!

マドリッドの中心部から車で約1時間、友人が、ほぼ奇跡的に見つけたという「復讐のガンマン」のオープニングシーンのロケ地へ案内してもらいました。

彼が見つけなければ、間違いなく誰にも見つけられなかった場所だと思います。

それくらい、ごくごく普通の林の中なのです。



歩きながら、「どうしてソリーマ監督はここを選んだのか分からない…」とか興奮して何度も話し合いました。

友人は、キャンプやハイキングが好きで、キャプチャー画像を見ながら、よく山を歩いていたそうですが、ある日偶然にも見つけたそうなのです。



松の木が伐採されていたりするので、ぴったり符号するわけではありませんが、間違いなくこの場所で撮影されたことは分かると思います。

当然ですが、こんな写真も撮れます。



吊るされた男の二股になった木は健在ですが、すぐ横の木は伐採されて切り株だけが残っていました。

ひとしきりエキサイトして遊んだ後、山を降りて、バルで再会を祝して乾杯。





午後からは、イヤと言うほどマカロニウエスタンに登場する岩山「マンザナーレス・エル・レアル」を探訪しました。

数年ぶりに来たのですが、かなりたくさんの別荘が山にせまっていました。

たいがいのロケーションは調査澄みだったのですが、このシーンの撮影場所が分からなかったのです。

とにかく岩、岩、岩の世界です。





もう45年以上経ちますから、ブッシュがすごいことになっていて、歩くのも大変でした。




さて、こんな感じで久しぶりに少しレポートを書いてみたいと思います。