西欧の古城を思わせるこんな建物で,美術品の鑑賞をできたら素敵だと思いませんか。それが可能な場所があるんですよ。それは,千葉県佐倉市の川村記念美術館。ここでは,現在,ピカソ ジャクリーヌ・コレクション展を開催中です。
これは,おそらく10月まで東郷青児美術館で行われていた展覧会と同内容のもの(来年には,山口県立美術館へ行く模様)。ジャクリーヌ・コレクションとは,ピカソの最後の妻・ジャクリーヌが,ピカソから相続したものの,決して公開することのなかったいわば門外不出の作品の数々で,もちろん日本初公開。ピカソが,愛着を持って最期まで手元に止めておいた作品の数々だけに,妻やかつての恋人たち,そして息子たちを描いた作品も多く,「英雄」の恋愛遍歴ぶりとともに,普通の人々と同じ家族に対する愛を持っていたことを窺い知ることができる。
かねてから,ピカソには,駄作がないと感じていたが,今回の展覧会の出品作も佳品ばかり。左の「帽子と毛皮の襟をつけた女」をはじめ,「接吻」,「赤い風景の接吻」,「闘牛士」等,どれも愛といたずら心に溢れた作品ばかり。
それにしても,ジャクリーヌの美しいこと!黒く大きな瞳,そしてすっきりと通った鼻筋。とても美人だったんだろうということが,ピカソが描いた作品からでさえ(!)分かる
ところで,今回,はじめて川村記念美術館を訪れましたが,この美術館自体に私は感動!!!
ここは,大日本インキ化学工業株式会社がその関連グループ会社とともに収集してきた美術品を公開するため,1990年5月,千葉県佐倉市の同社の総合研究所敷地内に開館した私立美術館。レンブラントの自画像,モネの睡蓮から,長谷川等伯,尾形光琳,加山又造まで所蔵するそのコレクション,常設展も素晴らしいが,「『作品』『建物』『自然』の三要素を調和させることで,理想の美術館を実現させようと努める」というコンセプトに強い共感を覚えた。
右は,美術館へのアプローチ。さながら森の中へと入り込んで行くよう。ワクワク感が高まっていく…
森を抜けると忽然と現われる美術館。
白鳥が水面に浮かぶ池に面していて,古城そのもののイメージ。みんな湖面をの~んびり眺めながらくつろいでいました。
美術館の入り口内部は,こんな感じ。ドームの頂上は天窓になっていて,外光を取り入れている感じでした。この柔らかな光の雰囲気が幸せな世界へと誘います。
美術館の内部は天上が高く,広々とした展示スペースで,JR佐倉駅から送迎バスで20分という立地もあってか,鑑賞者は少ない。作品を存分に楽しめます。
当日は,偶々,親子の鑑賞教室「子供に教わる!ピカソの見方」が開かれており,30~40人の親子が美術館のスタッフと会話のキャッチボールをしながら,作品を楽しんでいました。作品の前の広いスペースに子供たちが座り鑑賞するって,日本の美術館ではあまり見られない風景。これだけでも感動もの。私も,しばらく耳を傾けていましたが,子供の素直なものの見方には,久々に新鮮な気分を味わいました。
また,ピカソ展の入口付近(階段を上りきった脇のところ)には,「ピカソを探検!子ども鑑賞ブック」というリーフレット(もちろん無料)が置かれてあって,ピカソ鑑賞の格好のガイドブック。是非,鑑賞の際には,お手元に。
充実した展覧会の後は,お庭の散歩。庭園自体は,無料で市民に開放されている模様。
まずは,紅葉。モミジの木はあまり多くないが,晴天の下,鮮やかな色。
リンドウは,咲き始め。道端に彩りを感じます。
久々の森林浴は爽快。
そして,十月桜。三分咲き。ソメイヨシノと違って,華々しさはないけれど,小春日和の中,可憐に咲いていました。
ピカソもいいけど,日本人の感性には,紅葉や桜がやはりビビッと来ますね。
来週末ころには満開かな。
というわけで,川村記念美術館という非日常的な空間での,極めて非日常的なピカソ作品の数々の鑑賞。至福の時でした。
東郷青児美術館でジャクリーヌ・コレクションを見たという人も,是非,もう一度行ってみては?東京から電車で1時間,さらに送迎バスという小旅行ではありますが,天候に恵まれれば,充実した休日が過ごせますよ!
私は,一度に,この美術館のファンになってしまいました。
★★★12月23日(木・祝)まで。入館料は,1,300円。東郷青児美術館より若干高めだが,JAFカードの提示で100円引き(駐車場は無料)★★★
追記:実は,この後,千葉市美術館の岩佐又兵衛展を訪ねたのであります。この展覧会も良かった~ その報告は,また後日…
これは,おそらく10月まで東郷青児美術館で行われていた展覧会と同内容のもの(来年には,山口県立美術館へ行く模様)。ジャクリーヌ・コレクションとは,ピカソの最後の妻・ジャクリーヌが,ピカソから相続したものの,決して公開することのなかったいわば門外不出の作品の数々で,もちろん日本初公開。ピカソが,愛着を持って最期まで手元に止めておいた作品の数々だけに,妻やかつての恋人たち,そして息子たちを描いた作品も多く,「英雄」の恋愛遍歴ぶりとともに,普通の人々と同じ家族に対する愛を持っていたことを窺い知ることができる。
かねてから,ピカソには,駄作がないと感じていたが,今回の展覧会の出品作も佳品ばかり。左の「帽子と毛皮の襟をつけた女」をはじめ,「接吻」,「赤い風景の接吻」,「闘牛士」等,どれも愛といたずら心に溢れた作品ばかり。
それにしても,ジャクリーヌの美しいこと!黒く大きな瞳,そしてすっきりと通った鼻筋。とても美人だったんだろうということが,ピカソが描いた作品からでさえ(!)分かる
ところで,今回,はじめて川村記念美術館を訪れましたが,この美術館自体に私は感動!!!
ここは,大日本インキ化学工業株式会社がその関連グループ会社とともに収集してきた美術品を公開するため,1990年5月,千葉県佐倉市の同社の総合研究所敷地内に開館した私立美術館。レンブラントの自画像,モネの睡蓮から,長谷川等伯,尾形光琳,加山又造まで所蔵するそのコレクション,常設展も素晴らしいが,「『作品』『建物』『自然』の三要素を調和させることで,理想の美術館を実現させようと努める」というコンセプトに強い共感を覚えた。
右は,美術館へのアプローチ。さながら森の中へと入り込んで行くよう。ワクワク感が高まっていく…
森を抜けると忽然と現われる美術館。
白鳥が水面に浮かぶ池に面していて,古城そのもののイメージ。みんな湖面をの~んびり眺めながらくつろいでいました。
美術館の入り口内部は,こんな感じ。ドームの頂上は天窓になっていて,外光を取り入れている感じでした。この柔らかな光の雰囲気が幸せな世界へと誘います。
美術館の内部は天上が高く,広々とした展示スペースで,JR佐倉駅から送迎バスで20分という立地もあってか,鑑賞者は少ない。作品を存分に楽しめます。
当日は,偶々,親子の鑑賞教室「子供に教わる!ピカソの見方」が開かれており,30~40人の親子が美術館のスタッフと会話のキャッチボールをしながら,作品を楽しんでいました。作品の前の広いスペースに子供たちが座り鑑賞するって,日本の美術館ではあまり見られない風景。これだけでも感動もの。私も,しばらく耳を傾けていましたが,子供の素直なものの見方には,久々に新鮮な気分を味わいました。
また,ピカソ展の入口付近(階段を上りきった脇のところ)には,「ピカソを探検!子ども鑑賞ブック」というリーフレット(もちろん無料)が置かれてあって,ピカソ鑑賞の格好のガイドブック。是非,鑑賞の際には,お手元に。
充実した展覧会の後は,お庭の散歩。庭園自体は,無料で市民に開放されている模様。
まずは,紅葉。モミジの木はあまり多くないが,晴天の下,鮮やかな色。
リンドウは,咲き始め。道端に彩りを感じます。
久々の森林浴は爽快。
そして,十月桜。三分咲き。ソメイヨシノと違って,華々しさはないけれど,小春日和の中,可憐に咲いていました。
ピカソもいいけど,日本人の感性には,紅葉や桜がやはりビビッと来ますね。
来週末ころには満開かな。
というわけで,川村記念美術館という非日常的な空間での,極めて非日常的なピカソ作品の数々の鑑賞。至福の時でした。
東郷青児美術館でジャクリーヌ・コレクションを見たという人も,是非,もう一度行ってみては?東京から電車で1時間,さらに送迎バスという小旅行ではありますが,天候に恵まれれば,充実した休日が過ごせますよ!
私は,一度に,この美術館のファンになってしまいました。
★★★12月23日(木・祝)まで。入館料は,1,300円。東郷青児美術館より若干高めだが,JAFカードの提示で100円引き(駐車場は無料)★★★
追記:実は,この後,千葉市美術館の岩佐又兵衛展を訪ねたのであります。この展覧会も良かった~ その報告は,また後日…
遠出はなかなか難しいけれど、
「いつかは行ってみたいところ」リストに加えたいと思います。
トラックバックありがとうございます。
ジャクリーヌ・コレクションはここにも巡回
していたのですね。
川村記念美術館は一度だけ行ったことがあり
ます。常設展示でレンブラントの肖像画がさ
りげなくかかっていて、感動した記憶があり
ます。
何だか行きたくなってしまいました。どうも
ありがとうございます。
他のページも拝見しました。
美しいですね。
ジャクリーヌを新宿で見て、ライマンを川村で観ました
それと、展覧会だけではないのでしょうが、ブログをやっていると、結構意識的にいろいろ考えますね。
gooblogもよさそうですね。Livedoorblogは著作権問題で大揺れなので、いくつかさがしているところです。
奇麗な写真がたくさん・・・。紅葉がすっかり色づいているのですね。季節感たっぷりです。(十月桜も可愛いです。)
私はジャクリーヌ展を新宿の東郷青児で鑑賞しましたが、川村の方で見ると、また違った印象を与えられそうですね。
私も川村美術館つながりで、トラックバックさせていただきます。ライマンは素晴らしかったですよ・・・。
ジャクリーヌコレクションが川村記念でどのように展示されているか興味わきました.
写真もきれいですね.天気のいい日に行きたくなりました.
十月桜もリンドウも綺麗に咲いているかと思います
十月桜もリンドウも紅葉もきれいでした.
ピカソもゆっくり観られました.
川村記念美術館は本当に気持ちのイイところですね.
(TBさせていただきました.)
ね,良かったでしょう。
やっぱりあれだけ自由奔放な画家の作品ですもの,狭い展示スペースに押し込めたんじゃ,面白味も半減しますよね。
花も綺麗に見られたようで何よりでした。
川村記念美術館には,今後も期待したいですね。
この美術館。納得です。
もうけなんて全く考えていませんよね。
あの広大な敷地維持するだけでも
お金幾らかかるかわかりません。
私が行った昨日も綺麗に掃除していたり
木々の手入れしていたり・・・
いつ行っても良い気分になる美術館です。
TBさせていただきました。