浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

第21回“吹奏楽の響き” 埼玉県選抜吹奏楽団 第2期生研修発表演奏会 川口市・アンサンブルリベルテ吹

2013-05-27 18:21:12 | 吹奏楽

アンサンブルリベルテの定期演奏会に通い始めて何回目になるでしょうか?
私の記憶が正しければ、一昨年の暮れから数えて4回目ですかね。
個人的にアマチュアの吹奏楽団の中では一番好きな団体です。
しかも、今回の演奏会では人気の作曲家、長生淳先生の委嘱作品が聴けるのです!
この日も楽しみでなりませんでした。

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年に2度行われる定期演奏会の中でも5~6月に行われる演奏会は“吹奏楽の響き”という名称で行われ、今回で21回目の開催になるようです。(但し、19回目までは“ブラスの響き”で20回目から現在の名称)
また、昨年からは、「埼玉県選抜吹奏楽団」の発表の場となっており、自分たちだけではなく、地域の吹奏楽界の発展に寄与しているのは、とても有意義な事だと思います。

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会場の川口リリアは、もう何度も訪れているとても良いホールですが、2010年にウィーンフィルが演奏会を開いた時の記念のプレートが入口近くの壁に取り付けてあるのを初めて知りました。
(何か感動してしまったので、写真に撮ってしまいました!)

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余計なことは、さておき、以下がその日のプログラムです。
2013年(平成25年)5月25日、土曜日。
会場は、川口総合文化センター“リリア”メインホール。
17:30の開演です。

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【Ⅰ部】

[演奏]川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団
[指揮]福本 信太郎(常任指揮者)

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1.アメリカン・サリュート  (M.グールド)
2.2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅴ“流沙”  (広瀬 正憲)
3.祈り  (河邊 一彦)
[ソプラノ]三宅 由佳莉(海上自衛隊三等海曹)
4.時に道は美し〈委嘱作品世界初演〉  (長生 淳)

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(休憩)

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【Ⅱ部】

[演奏]埼玉県中学校選抜吹奏楽団
[指揮]平澤 佳都子、中畑 裕太、鈴木 直樹、田中 秀和

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1.友愛のファンファーレと聖歌  (J.ボコック)
2.シンフォニックバンドの為のパッサカリア  (兼田 敏)
3.コーラリア  (B.アッペルモント)
4.第1組曲  (G.ホルスト)
Ⅰ シャコンヌ
Ⅱ 間奏曲
Ⅲ 行進曲

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【Ⅲ部】

[演奏]川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団
[指揮]福本 信太郎(常任指揮者)

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1.「レ・ミゼラブル」セレクション  (C.M.シェーンベルグ/arr.M.Peeters,W.Barker)
2.夢やぶれて~「レ・ミゼラブル」より  (C.M.シェーンベルグ/arr.M.Brown)
3.タイム・トゥ・セイ・グッバイ  (F.サルトーリ)
4.リバーダンス  (B.ウィーラン)

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いよいよ開演です。
1曲目は、モートン・グールドの「アメリカン・サリュート」です。
演奏会で最初の曲がコケると何となく気分が害されるものですが、この日のリベルテは完璧でした!
明るくて、艶っぽいサウンドが気持ちよかった。
しかし、どうせグールドを聴かせて頂けるのなら、わが青春の曲「サンタフェ・サガ」を演奏して欲しかった…。(詳細をお知りになりたい方は当ブログの「JWECC(日本管楽合奏指揮者会議)」の回をご覧ください。
次は課題曲Ⅴ。
リベルテは吹奏楽コンクールではこの曲を演奏するんでしょうけど、もう、出来あがってますなあ。
今年、何度もいろいろな演奏会で課題曲Ⅴを聴きましたが、(プロの演奏を除いて)イチバン素晴らしかった!
曲に表情が出てますよ。
次は、海上自衛隊東京音楽隊に所属し初の専属歌手となった三宅由佳莉さんを迎えての演奏です。
三宅さんと言えば、最近、各マスコミに取り上げられている話題の自衛官です。
歌声が素晴らしいのはもちろんですが、マスコミに露出が多い一因は、やはり、その美貌にあるでしょう。
いやあ、清楚な感じが素敵です。
余談はさておき、三宅さんの歌唱でこの日に演奏された曲は「祈り」。
海上上自衛隊東京音楽隊の隊長である河邊一彦氏の作品です。
透明感のある歌声がホール内に響きわたり、すがすがしい空気が漂っているかのようでした。
リベルテの艶っぽい音色とよくマッチしているように思いました。
Ⅰ部最後の曲は、長生先生の委嘱作品です。
この日は、(少なくとも私自身は)この曲を聴くためにやってきたと言っても過言ではありません。
曲が始まりました。
最初の木管楽器の方々のロングトーンがステキ…。
すぐにリベルテの世界に引き込まれました…。
ところで演奏前に作曲者の長生先生がステージに上がられて曲の説明をして下さいました。
愛に満ち溢れた曲を作ろうと思ったが少し違う方向に行ってしまったようだと…。
難しいだろうなあと私のようなシロウトでも感じられる“動き”があるのですが、それが、とても重要で曲に息吹を与えているように思いました。
優しく、美しく、柔らかな曲でした。
そして、リベルテのサウンドに合っていると思いました。(さすが長生先生。)
ただ、本音で言うと私のような素人には、よく理解できない部分もあった。
だから、曲の持つメッセージがストレートに伝わってこなかった。
曲うんぬんというより演奏の仕方というか…。(ナマイキいってスミマセン。)
やっぱり、難しい曲ですよね。
この曲がコンクール自由曲でしょうから、期待してます。

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休憩です。
それにしても、リベルテの演奏会は、いつも、ほぼ満席です。
それは、地域に密着しているということでしょう。
素晴らしい吹奏楽団です。

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Ⅱ部のステージは、埼玉県中学校選抜吹奏楽団の皆さんです。
昨年は、“創団記念”ということで越谷市立北中学校、志木市立志木中学校、川口市立芝東中学校の合同バンドのような形で発表演奏がなされました。
上記三校は、全国大会常連校や西関東大会で上位に食い込んでいる実力校でしたので、素晴らしい演奏に驚いたのを覚えています。
今年は、オーディションを行い、真の意味での選抜チームなったようです。
正直言うと少し楽器や個人の間に実力のバラツキを感じました。(特に音程)
したがって、去年より安定感は少し劣っていたように思います。
ただ、さすがにオーディションで選ばれただけあって、時折、素晴らしいサウンドが聴こえてきました。(特にトロンボーンパートは、ビックリするほど上手でしたよ!)
あと、演奏に対する気迫や想いが音に現れていました。
この中学生の純粋な気持ちは、彼らより年上の演奏者は学ぶべきだと、つくづく思いました…。
特に一曲目の「友愛のファンファーレと聖歌」。
ファンファーレ部分がステキで、とても良い演奏だったと思います。(バンダで参加していたリベルテの金管の皆さんがとても演奏を盛りたてていました。)
指導される先生方もご苦労が多い事でしょうが、これからも埼玉県の吹奏楽界発展のために頑張って頂きたいと思います。
それと、今回の埼玉県中学校選抜吹奏楽団のメンバー表をみてみると県南の学校の生徒に偏っている気がします。
出来れば、全県的な規模でメンバーを集められると良いですね。(2年目だから、仕方がないのでしょうが…。)

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Ⅲ部はミュージカルなどの柔らかい感じの曲が続きます。
最初は「レ・ミゼラブル」のセレクション。
リベルテのサウンドが色っぽいのでよく合いますね。
特にメロディの表現力が素晴らしい!
熱演でした。
この曲、今年は映画もヒットしたようだし、コンクール自由曲とかで取り上げる学校が多いんじゃないでしょうか?(春日部共栄高校の定演での演奏、気合い入ってましたよ。)
「ミス・サイゴン」のように…。
次の「夢やぶれて」、「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」は2曲続けて、再び三宅由佳莉さんが登場し、素敵な歌声を披露して下さいました。
最後の曲は「リバーダンス」。
打楽器のリズミカルさが際立った好演でした。

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アンコール曲は以下のとおりです。

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特に1曲目の課題曲Ⅳは完璧でした。
これも、いろんな団体の定期演奏会で生演奏を聴かせて頂きましたが、やはりNO.1でした…。(プロを除いて。)
アンコールの最後は東日本大震災のチャリティソング「花は咲く」。
埼玉県中学校吹奏楽団の皆さん、ゲストの三宅由佳莉さん、司会の関井うららさん、そして、会場の観客の皆さんを交えての大合唱となり、楽しいコンサートは終わりました。

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外に出ると川口の街はすっかり、夕闇に包まれていました。
それにしても、この1週間の間に埼玉県が誇るアマチュア2強バンドの演奏会を拝見させて頂き幸せでした。(川越奏和奏友会吹奏楽団&川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団)
印象でいうと“柔”の「リベルテ」、“剛”の「奏和」でしょうか?

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最後にひとつ疑問。
今年から全日本吹奏楽コンクール全国大会では、「指揮者は同一部門において指揮することが出来るのは1団体」となったようですが、福本信太郎先生は、どこの指揮をするのでしょう?
リベルテ?相模原市民?どちらなんでしょう?
なんて、下世話なことを考えながら家路を急ぐ、浦和のオヤジでした…。
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