『トラブル・マギア』フルコンプ感想

『トラブル・マギア ～訳アリ少女は未来を勝ち取るために異国の魔法学校へ留学します～』
フルコンプ致しました～＼(^o^)／（タイトル長ぇよ…）

あの…初めに謝らせて頂きます。
この作品、舐めてました。絵とタイトルのイメージからキラキラ少女向けラノベだと思い込んでたと言うか～
私みたいなイイ歳した大人が遊んでも楽しめないだろうってスルー予定でございました。
それでも体験版があったので一応序盤だけ触ってみたのですが、スチルに吹き出しが付く演出で脱落。
開始１分で「このノリは無理だ」ってなったのですが、あの演出あそこだけだったので何故入れた？感が強いです。
私と同じように一瞬で冷めた人が多いんじゃないかな(;´∀｀)どうなの？
でも、いざ発売されるとフォロワーさんが大絶賛。長いお付き合いで趣味趣向の合う彼女がここまでハマってるなら
遊んでみようかな？と言う気持ちになり遅ればせながら購入。しかし「お取り寄せ」状況でいつ届くかわからない。
「ん～購入テンション落ち着いた時に届いても積みゲーになりそうだな」って届く前から不安になったりしました。

前置きが長くなりましたが、そんなこんなで期待値あまり高くない状態でようやく始めたと言う経緯があります。

はい、滅茶苦茶面白かったです！！！

確かに序盤は登場人物の子供っぽい部分が気になったり癖の強いキャラ絵に感情移入しにくかったです。
でも、遊んでいる内に世界に入り込めたと言うか～お話に没頭する事が出来ました！
ファンタジー物なのでリアル生活では想像しがたい用語とか設定も出て来るのですが説明がわかりやすいので
すんなり受け入れられたのが大きいです。
ファンタジーやSFって文章が難しかったりくどかったりしがちなのですが、このゲームは本当に無駄が無かったです。
全体のボリュームかなりありましたが、置いて行かれる事無く最後まで楽しめました。

イラストも最初は目の大きさが気になって仕方なかったのですが…キャラが子供だからなんだろうなと言う事で納得。
原画さんの描かれる大人は滅茶苦茶格好良かったので目の大きさは私の好みの問題なだけだと思います。

ランバルト先生のビジュアルが一番好みでしたが、残念ながら攻略は不可です。
まぁ、生徒と先生の恋愛は見たくないお年頃なのでFD来たからと言って攻略追加は望みませんが…

とにかくヒロインが可愛くて良い子だったので感情移入しやすかったです～♪(n*´ω`*n)

応援できるヒロインかどうか？は乙女ゲームにおいて重要な問題。
ルチアちゃんは頑張り屋さんで思いやりあるし、いざとなったら誰よりも男前なので推せるヒロインでした。
いやホンマ…言動と行動がちぐはぐだったり状況見ないで1人突っ込むようなヒロインだとイライラするんですよ。

あと…どうでも良いけどヒロインの祖国は日本モデルですか？
所々で登場する異国文化がどーにも日本っぽくて馴染み深かったですね（笑）


攻略対象の男の子たちは最初からフレンドリーな子もいれば敵意むき出しの子もいてリアル学生っぽかったです。
彼らとはぐくむ学生生活の描写が丁寧だから徐々に仲間になって行き、恋愛に発展して行く…その流れがとても自然でした。
やはり乙女ゲームの共通ルートってある程度のボリュームは必要だと思います。長ったらしいのは困りますけど。
こっちの気持ちが追い付かないのに個別ルート入って突然ラブラブされても冷めるだけ(^▽^;)
あと、共通ルートで共に苦難を乗り越えた仲間たちが個別ルートに入っても出番多かったのが良かったです！
同じ世界を生きてる仲間なんだからフェードアウトして欲しく無いです。

女の子たちも良かった！

彼女たちはルートによって出番あったり無かったり…ではありましたが、３人それぞれ良い仕事してくれました。
流行の「乙女ゲームの悪役令嬢」がここに来てようやく登場した？（笑）
今まで数多くの乙女ゲームを遊んで来ましたが「悪役令嬢」って何やねん？って感じだったもので…ちょっと感動。
っつか「毒薬不良令嬢」でしたけどね（更に要素詰め込まれてるｗ）


クリア後オマケにインタビュー形式の自己紹介あったの何か懐かしく感じましたね～
最近あまり見なくなっていたけど昔は主流のオマケだったような（私が知ら無いだけで最近もあったらスミマセン）
後日談SSも成長したスチルが眼福でございました。私はむしろこっちのビジュアルの彼らを攻略したい（おい）
欲を言えば立ち絵差分を眺めるオマケも欲しかったなぁ～衣装とか髪型の種類が滅茶苦茶豊富だったので。
いや、ホンマここまでご用意されているゲームは珍しく無いですか？？ビックリしましたよ。
制服の着こなしとか小道具もキャラによって違うし…もっとじっくり見たいです。

UIも使いやすくて良かったです♪
テキストサイズが大きくて読みやすいです（重要）
何度も言ってますがノベルゲームで文字読めないの本末転倒なんです。オシャレなんて求めてないです。
読みやすいフォント、適正なサイズ、そしてテキストウインドウ白に黒文字でお願いします…
ファンタジーなので用語集も大事ですね。ありがとうございます。

ストーリーの核心に触れない感想としてはこんな感じですかね～
これから遊ぶ人には出来る限り新鮮な気持ちで楽しんで頂きたいと思っております。
人によっては「面白かった！」だけでネタバレになるかもしれませんが…そこはご了承下さい。






※これ以降はネタバレありで感想語りますので未プレイの方はブラウザバックでお願い致します※






最後の最後まで無駄の無いシナリオ構成でお見事でした！
序盤のちょっとした小道具が伏線になっていて意味に気付いた時に鳥肌が立つ…の１回２回じゃなかったです。

私の悪い癖なんですが、話を進めながら「次の展開はこうだろうな～」って予想しちゃうんです。
まぁ、王道が好きなので当たって嬉しい事もあります。でも、想像通りすぎてガッカリする事もあって…
自分で話を作れない人間が次の展開を勝手に予想して想像通りだったからガッカリって失礼な話なんですけど
素人じゃ想像も出来ないようなプロ作品を期待してしまうのは致し方ない事かと…
ゲーム数をこなして来たせいで前に遊んだ作品と類似している事も増え、新鮮な驚きに飢えている自分がいます。
それでも次こそは！って気持ちが常にあるから色々手を出している訳ですが…今作はそんな私が痺れさせられました。

ストーリーの好みは人それぞれなので一概に言い切れませんけど、とにかく素晴らしいストーリーでした。
今作ほど綺麗に完結してくれたお話を他に思いつかないくらい完璧でした！
最後のセリフで「トラブル」ってタイトルの単語が出て来たのもにっこりポイントでしたね。
オバサン、タイトルの意味がわからないオシャレゲームが好きじゃないもので…

あと、これも個人的な好みですが～シリアスでも鬱展開にならなかったのが良かった！
緊迫したシーンなのに仲間との掛け合いで気が抜けたり和んだりする、そのバランスが絶妙。
そして誰も死ななかったのが良かった。
（バッドエンドで死亡…ってのはあったけど、それはまた意味が違ってくるので除外します）
いくら胸くそ悪い敵でも死んじゃったら何かモヤモヤが残りますからね。まだ学生なので重い鎖は背負いたくないです。
昨今の乙女ゲームはハッピーエンドでも命の危機があるので最後まで油断出来なかったですが、このゲームは大丈夫でした。
制限キャラになった途端、不穏な空気が出て来て心配はしましたけどね(;´∀｀)

病んでもおかしくない環境の攻略キャラたちが全員前向きでしっかり者だったのも良かったですね～
ヒロインが心を開いたってのもありますが、元から真面目で努力家だったからこそハッピーエンドをつかみ取れた感じ。
そうそう、こういうのを見たかったのよ～！未熟な若者が大人になる瞬間に立ち会いたいオバ心。
こう言っちゃ何だけど攻略キャラ全員、ヒロインいなくてもやっていけそうですよね。依存していないのが良い。
でもそんなしっかり者が恋人になったヒロインの前では甘えちゃったり他のメンバーに冷やかされたりするの美味しい。
生徒会メンバー尊い…ずっと眺めていられる関係性ですわ。

キャラそれぞれ良かったのでシナリオ格差は感じませんでしたが、制限ある２人はやっぱり特別感ありましたね。
これに制限かけてなかったら問題あったと思うので制限ありシステムは正解でした。
普段は制限ありとか真相ルートあるゲーム嫌いなんですけどね(;´∀｀)臨機応変と言う事で。

「呪い」を解く手段がルートによって違うのも面白かったです。
前に遊んだ某ゲームが真相以外「恋愛したけど事件解決してなくね？」って部分モヤモヤしたので(~_~;)
まぁ…厳密には最後のルート以外で本当の事件は解決していないのかもですが～そこまでは考えない事にします。

最初からずっと面白かったのですが、特に最後は「友情！努力！勝利！」って少年漫画な感じでメッチャ熱くなりました。
彼らの得意属性を聞いた時から「全属性が揃ってるな」ってぼんやり思っていたらちゃんと意味がありましたね（笑）
最後の勝利に辿り着くまでに各キャラの個別ルートが活かされている。違った世界線の話だとしても話が繋がっている。
無駄なキャラやエピソードは無かった。その事実が嬉しかったです。

いや～ホンマ、文句無しの名作でした！
これは私のお気に入りゲーム殿堂入り確定です。
キャラ個別感想も語りたかったけど長くなってしまったので一旦〆ます。
長文にお付き合いありがとうございました<(_ _)>