ダメ人間はお好き？

　昔から何かダメな奴に惹かれるって言うかさ、正確に言うとダメ人間ではなくってさ、どれだけまともな人間でも多かれ少なかれダメなところってあるじゃない、業って言っても良いしさ、そんな些細なダメダメエキスにどうしても惹かれるんだよね。

赤めだか 価格：￥ 1,400（税込） 発売日：2008-04-11

　「落語とは人間の業の肯定だ」

「落語っていうのは他の芸能とは全く異質のものなんだ。どんな芸能でも多くの場合は、為せば成るというのがテーマなんだな。一所懸命努力しなさい、勉強しなさい、練習しなさい。そうすれば必ず最後はむくわれますよ。良い結果が出ますよとね。」

そこで、談志は「忠臣蔵」を例に出す。普通の芸能では当然、四十七士が主人公だ、と。しかし、赤穂藩には家臣が３００人近くいた。つまり、他の２５０人ほどの家臣は、敵打ちにいかなかった。逃げちゃった。４７人やその親族は尊敬をされただろう。一方で、他の２５０余人はどんなに悪く言われたかわからない。

「落語はね、この逃げちゃった奴等が主人公なんだ。人間は寝ちゃいけない状況でも、眠きゃ寝る。酒を飲んじゃいけないと、わかっていてもつい飲んじゃう。夏休みの宿題は計画的にやった方があとで楽だとわかっていても、そうはいかない。八月末になって家族中が慌てだす。それを認めてやるのが落語だ。」

　一応落語繋がりで

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫) 価格：￥ 620（税込） 発売日：2000-05

しゃべれども しゃべれども 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD] 価格：￥ 4,935（税込） 発売日：2007-11-09

　原作も映画もそれなりに面白いのだが、ダメっぷりがもうちょっと欲しい、もっと人間の業をくれ！って感じ。

アメリ [DVD] 価格：￥ 4,935（税込） 発売日：2002-08-02

バッファロー'66 [DVD] 価格：￥ 4,935（税込） 発売日：2000-03-17

　この二つの作品は主役が男性と女性、おしゃれな雰囲気と荒廃した雰囲気という対照的なのだが、主人公のちょっとイラッとするダメっぷりを最後には応援したくなってしまう映画。『アメリ』は何の予備知識も無く見たので、流れが掴めないまま何となく見てしまいましたが、フワフワした映画だったな。ヴィンセント・ギャロは目を伏せたくなるくらい愛らしいよ。

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト) 価格：￥ 591（税込） 発売日：1996-06

　主役夫婦のダメっぷりは見事。あまり期待せず是非最後まで読んで下さい。映画版は未視聴なので感想無し。

失踪日記 価格：￥ 1,197（税込） 発売日：2005-03

　吾妻ひでおの作品。これは文句なくダメ人間漫画です。脱力するくらい面白い。手塚治虫文化賞マンガ大賞を初め複数の賞を取ってるよ。

Bバージン 1 (ヤングサンデーコミックス) 価格：￥ 509（税込） 発売日：1991-09

　これは、ダメダメと言うより、うじうじって感じかな～。山田玲司には結構期待していたのだが、漫画家としては伸び悩んでる感じがする。作者の年代的にバブル臭の残り香がする作品です。同世代には途中までは凄く楽しめると思う。

今夜、すべてのバーで (講談社文庫) 価格：￥ 560（税込） 発売日：1994-03

　愛すべきダメ人間モノと言えば、中島らもの半自叙伝小説は外せない。合掌。個人的には禁酒法時代が来ても問題無いくらいアルコールは必要無いのだが・・・飲める人は正直うらやましいです。

initial イニシャル ~岩井俊二初期作品集~ [DVD] 価格：￥ 15,750（税込） 発売日：2006-02-15

　この中に入っている『夏至物語』のような救いようのない終わり方も割と好きなのだが・・・『オムレツ』と２本立てでレンタルＤＶＤ化されてるみたいです。

　こりゃつづくな