上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

熊本市が2013年3月に「国連“生命の水”最優秀賞」を受賞・・・・・受賞記念シンポジウム開催

2013-08-21 14:01:19 | 熊本市政
熊本市は、2013年3月22日、オランダ・ハーグ市で開催された「世界水の日 国際式典」において、「国連“生命の水”最優秀賞」を受賞しました。世界の34都市がエントリー、熊本市は日本初の受賞です。
熊本地域の広域的な地下水保全の取り組みが優れた水管理の事例として評価されたものです。
熊本地域の水循環・水田を活用した地下水涵養・節水の市民運動・広域連携(くまもと地下水財団)などの取り組みが評価されました。

*国連は、2005~2015年を“生命の水(Water for Life)”行動のための国際10年と定め、世界の各都市の優れた水管理を推進するため、特に顕著な取組み事例を2011年から、「国連“生命の水(Water for Life)”最優秀賞とし、「世界水の日」3月22日に表彰しています。

シンポジウムでは、国連水関連機関調整員会事務局代表のピラー・ゴンザエレス・メヤウイさんがオープニングスピーチ
「賞の選考にあたり、社会の平等や貧困撲滅、住環境改善など、持続可能な恒久性があるか、などの評価基準に基づき審査されました。・・・さまざまな団体との協力のもと、地下水を保全し、すべての市民に質の高い水を提供してほしい。」と述べられました。

(挨拶される国連代表のピラー・ゴンザレス・メヤウイ氏)



パネルディスカッションは、「世界からみた熊本の地下水保全」というテーマで行われました。
(コーディネター)嶋田純氏(熊本大学教授)
(パネラー)ピラー・ゴンザレス・メアウイ氏
    田中正氏(筑波大学教授)
    大住和估氏(水と緑のワーキンググループ)
    山内卓氏(山内本店社長・醤油)
    紫藤和幸氏(大菊土地改良区事務局長)
*意見の一部を紹介します。
 (ゴンザレス氏)地下水は、重要な資源であり、世界が熊本から学ぶことは多い。地下水の持続可能性を共有し、水量だけでなく、水質にも拡大して取り組んでほしい。
 (田中氏)熊本は、行政界を超え、流域として地下水保全に取り組んでいる。それが世界に先駆けて行われている。
 (紫藤)地下水保全には、農業を守ることが必要。
 (大住)地下水保全には、都市開発のあり方も考えないといけない。
 (山内)使った水は返す取組みをしている。

(シンポジストの皆さん)



<シンポジウムに参加して、思ったこと>
 熊本が全国に誇る「地下水」が世界に評価され、改めて、本当に素晴らしいことだと思いました。人口73万人の熊本市が水道水のすべてを地下水でまかなっていることは、他にはないことです。「地下水保全」の問題は、極めて重要です。
 私もこれまで、地下水保全の問題を熊本市議会で取り上げ、白川中流域での湛水事業への助成や、白川流域の地下水涵養域の自然環境の保全などを求めてきました。シンポジウムの中で、市民団体の代表として発言された「水と緑のワーキンググループ」の大住さんが言われたように、都市開発の在り方も問われていると思います。市街地をアスファルトやコンクリートで塗り込めたり、地下深くに支柱を打ち込むような大型開発・ハコモノについても考えるべきと思います。
 環境の時代と言われ、久しくなりました。あらゆる角度から、かけがえのない地球環境をどのように守っていくのか、世界的な視野で、人類の知恵と経験を集めていくべきです。今回の、熊本市の受賞は、市民と行政・事業者が一体となって取り組んだことが評価されたものです。その受賞に意味をしっかり踏まえ、地下水のみならず地球環境そのものの問題について、考えていくべき時だと思います。

(国連“生命の水”のロゴマーク)
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