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日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

東大生から矢継ぎ早に質問を受けた

2019-09-27 | 日々思うこと、考えたこと

 先日、東京大学の1年生から「聞きたいことがある」と、矢継ぎ早に質問を受けました。

 一方的に質問を受けたというよりは、ディスカッションをしたという感じです。頭をフル回転させながら、キャッチボールをさせていただき、私としてはとても勉強させていただいた思いです。

 以下、Aさんと池川のキャッチボールの内容について、その一端を紹介します。

 1時間以上の対話で、メモや記録をしているわけではないので、あくまでもこんな感じだったということで読んでもらえると幸いです。

Aさん 都議会議員をしていて、「やっても意味がない」と絶望する瞬間はないのか。

池川 政治を動かすのは一人ひとりの市民の人たち。悔しい思いや力不足を感じることは多々ある。でも、「意味がない」という風に思うことはない。最初は動かなくても、一歩ずつ変えていくことができると思っている。Aさんは、「やっても意味ないな」と思ったりするの。

Aさん 学校の授業でも政治などについて学ぶことがあるけど、結論が最後は利権でしょみたいな感じ。いろんなことをやっても、最初から決まっているというニュアンスが強い。すごい暗い気持ちになる。やっても意味ないかなと言われるが、本当にそうなのかなと思っている。

池川 子どもの頃から自分の意見を言ったり、みんなといっしょに何かに取り組んで改善したという「成功体験」が本当に乏しいと思う。ある都立高校では、髪染め禁止や制服の導入という校則改訂を見直してほしいと生徒総会で決議したのに、校長が一顧だにせず。「生徒の意見を聞く必要はない」と言われたという話もある。「やっても意味ない」という蓄積がある。小さくても成功体験を積み重ねていくことが大切だと思う。

Aさん たしかに。同級生と話していても、最初からあきらめているというか、言ってもどうせ無駄みたいな雰囲気がある。本音でそう思っているかはわからないけど。話は変わるけど、共産党はどうやって今の政治を変えようと思っているのか。

池川 端的に言えば、市民と野党の共闘。市民連合と13項目の政策協定を結んだ。これまでは政党と政党の関係だったけど、市民と政党との間でしっかりと政策協定を結んだことは重要。これを本気で実現するための政権をつくるために力を合わせれば、必ず政治は変わる。

Aさん 市民連合っていうのがすごい。実際にはどんな政策を掲げ、選挙ではどうやっているのか。

池川 安保法制の廃止をはじめ、憲法、原発、税制、沖縄など重要な国政の問題で政策協定を結んでいる。参院選では一人しか当選できない1人区の10選挙区で野党が勝利した。野党の側でどんなことが必要だと思う。

Aさん 本当にこれができるのかと思うところがある。この政策は実現できるという説得力が必要。そういう裏付けを紹介してほしい。

池川 どこに問題があり、何を変えれば良くなるのかということを説得力を持って訴えるのは大切だと思う。大学の中では、こういう政治や社会の話って話題になるの。

Aさん みんな空気を読んでいるのか、話題になることはほとんどない。でも、友だちが誤解や偏見、間違った情報に基づいて嘲笑していることに対して、感覚的におかしいと思っても、論理的にわかっていないところが多くその場で言えないというのはもどかしい。

池川 誤解や偏見に基づいて嘲笑していることに、ちゃんとおかしいと思える感覚は素晴らしいこと。学生生活の中で、いろんなことを学び、ディスカッションできたらいいなと。

Aさん 話をして、話す前よりも少し希望が持てた。

 中間部分をかなりすっ飛ばしていますが、この他にも多岐にわたるディスカッションをしました。

 最後に「話す前より少し希望が持てた」と言ってくれ、やっぱり対話は大事だと思ったところです。

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人生100年時代は、1世紀というスパンでものを見ていくことが求められていると感じる──現在とは、過去と未来の闘争の場である

2019-08-15 | 日々思うこと、考えたこと

 終戦の日。

 いまから、わずか74年前だと思うと、戦争というのが遠い話ではないと感じます。

 私が生まれたのは戦後40年の1985年。私が還暦になる年が、ちょうど戦後100年です。

 その日まで戦争することがなければ、1世紀の間、日本は戦争しなかったということになります。

 歴史は、1世紀単位で見ることが大事だと、学生時代にみんなで議論しました。人類の進化の歴史の速度から考えると、いまほど目まぐるしく、激しく、変化の早い時代だと思います。

 こういう時代だからこそ、直面する課題にしっかりと向き合うとともに、少し尺度を長くして歴史をみることが大事ではないかと感じます。

 日本国憲法の前文は、次のように新たな国のあり方を提起しています。

 「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」

 「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

 この精神に学び、そして実践することが、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」(憲法第12条)です。

 人生100年時代といわれますが、1世紀というスパンでものを見ていくことが求められている時代なのではないかと思います。

 それは、過去から学び、未来を創造するということです。

 「現在とは、過去と未来の闘争の場である」──故・三上満さんが幾度となく発していた言葉の意味を噛み締めています。

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「長崎平和宣言」の下にあるアレ

2019-08-13 | 日々思うこと、考えたこと

 長崎市に掲載されている、「長崎平和宣言」

 格調高い、素晴らしい「平和宣言」でした。

 特に、

 日本政府に訴えます。日本は今、核兵器禁止条約に背を向けています。唯一の戦争被爆国の責任として、一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准してください。そのためにも朝鮮半島非核化の動きを捉え、「核の傘」ではなく、「非核の傘」となる北東アジア非核兵器地帯の検討を始めてください。そして何よりも「戦争をしない」という決意を込めた日本国憲法の平和の理念の堅持と、それを世界に広げるリーダーシップを発揮することを求めます。

 と、政府の対応に対して真正面からものをいう姿勢は、核兵器廃絶に向けた覚悟を感じます。

 実は、その「平和宣言」の下段に「長崎平和宣言に賛同される方は、「賛同」ボタンをクリックしてください。」と書いてあり、賛同ボタンがそこにはあります。

 いつから始めたものか、どういう目的か、どれくらいの賛同者がいるのかなど、本当なら調査してから書くものかと思いますが、一切調査できていません。いずれ調べたいと思っています。

 Twitterで次のようなつぶやきをしたら、多くの方から「賛同しました」というリプがありました。

 ちなみに上のつぶやきは「長崎平和宣言に」とありますが、正しくは「長崎平和宣言は」です。

 ひっそりと「賛同」ボタンを配置しているところが、行政っぽいなと思います。

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古くて新しい問題「子どもの権利とスポーツの原則」(ユニセフ)をきちんと広げていくこと──子どもの権利条約第31条って大事だ

2019-08-10 | 日々思うこと、考えたこと

 スポーツと子どもの権利の関係について、どういう方向に進むことが必要なのか。

 その指針の一つが、ユニセフが発表した「子どもの権利とスポーツの原則」(以下、「原則」)です。

 この「原則」のパンフレットのまえがきには、

 すべての子どもたちは、安心して楽しめる環境でスポーツをする権利を持っています。最も基本的なものとして、遊ぶこと(play)は子どもの権利として、「子どもの権利条約(児童の権利の関する条約)の第31条に掲げられています。

 「子どもの権利とスポーツの原則」は、ユニセフとして初めて、私たち一人ひとりが関心をもつこの古くて新しい問題を取り上げる文書です。

 という一節が出てきます。

 子どもの権利条約第31条には、「締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認める」とあります。

 9日付「赤旗」では、アマチュア野球14団体が賛同して会見を行ったことが報道されています。(参考:ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」  アマ野球14団体が賛同  選手の酷使・暴力なくそう

 夏の高校野球では、岩手県の大船渡高校の佐々木投手を県大会決勝で登板回避をしたことが話題になりました。

 私は、大船渡高校の国保監督の采配を支持します。

 このことに関連して、カブスのダルビッシュ有投手が「何で投げさせないんや、とか言ってる人たちは子どものことを全く考えていないと思う。これほど全国から注目されている中で佐々木君の未来を守ったのは勇気ある行動」と発言。

 私自身もスポーツ少年でした。当時は今考えると「これはないでしょ」という指導が行われていたことも事実です。

 「原則」では、4項目の「子どもの健康を守る」の中で、「スポーツ医・科学の見地から、過度なトレーニング、体の(一部の)使い過ぎ(オーバーユース)、バーンアウト等により子どもの心身の健康に負の影響を与えないよう配慮し、子どもをそのような状況に追い込むことは、虐待にもつながり得ることを認識する」ということが確認されています。

 オーバーユースについては、モニタリングを行うことや相談・通報窓口を確保することなども記されています。

 また、「リスクを確認・評価し、リスクの高さに応じた対応を行う」ことも重視され、「各団体の性格・活動内容に応じ、子どもの権利にどのような悪影響を与える問題が生じる可能性があるのかを把握し、そのリスクの高さに応じた措置を講ずる」としています。

 「原則」が、各競技団体で議論され、重要な指針として現場レベルで実践されていくように都政からも力を尽くしていきたいと思います。

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#この髪どうしてダメですか という子どもたちが発する素朴な疑問に、学校や教育行政はどれだけ向き合えているのか

2019-08-01 | 日々思うこと、考えたこと

 「生来の頭髪を一律に黒染めするような指導は行わない」と、東京都教育委員会が発言したことが報道されています。(参考:「毎日」都立高の頭髪黒染め指導、反対署名1.9万人 都教委「中止」明言

 冒頭の言葉は、30日に「#この髪どうしてダメですか・署名プロジェクト」が1万9138人分の署名を提出した際、東京都の課長が述べた言葉です。メディアの取材が入る中で、明言したことは極めて重要な意義があります。

■「地毛証明書」の提出をめぐって

 2017年4月に「朝日」が「『地毛証明書』、都立高の6割で 幼児期の写真を要求も」という記事を報道しました。これを受けて、脳科学者の茂木健一郎さんは「より悪いのは都立高校か、それとも世間なのか、私にはわからない、あえていえば、どちらも悪いだろう」と述べています。

 また、教育評論家の尾木直樹さんは、「現場の苦労はわかる、でも、頭髪は体の一部、黒髪直毛を強制するなんて人権侵害」だと述べています。

 今回の署名提出における報道には「校長が保護者に、生徒の髪が生来のものであることを書面により届け出を求める場合がある。その場合は、事実誤認による指導を行わないようにするための未然のための趣旨であること、届け出の提出は任意であることを生徒、保護者に明確に伝える」(HUFFPOST「学校での、地毛の「黒染め」指導はやめて。約2万人の署名が集まる。」)とあります。

 「事実誤認による指導を行わないようにするため」と言いますが、提出を求めることそのものが、人権侵害だという指摘に向き合うものではありません。

 私も、この「地毛証明書」について、都議会文教委員会で質問したことがあります。「地毛証明書」をどうやって求めているのかということを聞いたのに対して、

 都立高校では、頭髪指導において、生来の頭髪が茶色い生徒などに対して、誤った事実認識による指導を行わないようにするため、いわゆる地毛証明書など書面による届け出の提出を求めている場合がございます。
 生徒、保護者に対して届け出が任意であることを明確に伝え、個別に対応することは当然のことであると考えております。

 と、答えが返ってきました。(2018年3月16日都議会文教委員会

■なぜ、黒髪ストレートでなければならないのか

 校則に「染髪、パーマは禁止」と書いてあるケースは少なくありません。つまり、黒髪ストレートであることが求められるわけです。

 生徒からの「なんで黒髪ストレートじゃないといけないんですか?」という素朴な疑問に、「決まりだから」「校則に書いてあるから」など、学校現場では真正面から答えていないと思うのです。

 この問題も、都議会で質問したことがあります。次のようなやりとりになりました。

(池川) 地毛証明書の手続もおかしいと私は思いますが、黒髪ストレートがスタンダードなのかということが、そもそも違和感があります。
 シンプルに伺いますが、先ほど学校に応じて学校の校則については定めるんだとありましたが、髪の毛の色はなぜ黒でなければだめなのか、そして、生徒から仮に黒髪ストレート以外はなぜだめなのかと問われれば、何と答えるんでしょうか。

(教育長) 地毛証明についていろいろ一時報道がありましたが、黒髪じゃないといけないとか、あるいはストレートじゃないといけないとか、そういうことをいっているんじゃなくて、要は、茶色く染める、あるいはパーマをかける、こういうことはお金もかかりますし、いろいろ、生徒同士で競争状態になったりして、要は、学習をしたりスポーツをしたりということ以外のことで、いろいろ、せっかくの大事な時間とエネルギーを費やしてしまうというようなことがないように、そういうことでいっているわけで、別に黒髪じゃなきゃいけないんだとか、ストレートじゃないといけないんだとか、そういうことではないわけですね。
 そこを、報道においても少し誤解があるようなんですけれども、我々のいっているのは、そういう、華美になると、お金をかけることにばかり気持ちが行ってしまう、そういうことを防止するというためにやっているということであります。

 この答弁は、本当に驚愕でした。

 答弁を要約すると、

  • 黒髪ストレートじゃなきゃいけないとは言っていない
  • 茶髪やパーマはお金もかかる
  • 生徒同士で競争状態になる
  • 要は学習やスポーツ以外のことでせっかくの大事な時間とエネルギーを費やしてしまうという意味
  • 華美になると、お金をかけることにばかり気持ちが行くのでそれを防止するというため

 これで、#この髪どうしてダメですかという疑問に答えているとはとても言えません。

 「赤旗」に掲載された記事でも、「髪を染めちゃいけないと書いてあるのに、私は黒く染めてこなければいけないのですか」と聞いたら「染髪と黒染めは違う」と先生が回答したという事例が紹介されています。

 子どもたちの「なぜ」に向き合うことはとても大事だと思うのです。社会に出れば、理不尽なことがあるわけですが、理不尽なことに「おかしい」ということを言えるようになることが重要であって、理不尽に慣れさせるというのは教育ではありません。

■そもそも校則は法的拘束力があるのか

 教育研究家の妹尾昌俊氏が「毛染め強要あるいは禁止から考える、校則はなんのため?【もっと学校をゆるやかにしよう】」という記事の中で、教育新聞で行った憲法学者の木村草太氏との対談を紹介しています。

 そこでは、

  • 校則の法的な位置付け。校則に従わなければいけない、と定めた法律はない。「学校には校則を定めても、それを強制執行する権限がない」ということが出発点。
  • 校則は、「学校の教育指導権および施設管理権の行使基準を定めたもの」
  • 校則が問題なのではなく、校則に基づいた指導が行き過ぎているかどうか、つまりその指導権限上、適切な範囲内に収まっているかどうかを考える必要がある

 などが、議論をされています。

 そして、誰かに迷惑をかける行為は、他の子の学習権の侵害となる可能性がある一方で、髪の毛の色や制服を着るなど「誰の権利も侵害していないし、法律にも違反しない」ということは、は処分対象にはできないでしょうと述べています。

■こういう状況を考えても、都議会一般質問で答えた内容は画期的だった

 子どもは権利の主体であり、子どもの意見は尊重される必要があるという問題意識で行ったのが今年6月の本会議一般質問でした。(質問全文

 私が子どもは権利の主体として尊重される必要があるという質問すると、小池知事は「あらゆる場面で子どもは権利の主体として尊重される」「意見を尊重するとともに、子どもの最善の利益を実現するということは重要」と答弁しました。

 また、学校が一方的にルールを変更して、それに従わせるようなやり方は問題ではないかという質問に対して、教育長は「生徒一人一人の人権を尊重した上で、生徒に寄り添いながら、生徒の納得が得られる」ことは大切だと答えました。

 さらに、これまでは校則は「校長が決定する」「生徒の実態」を見て決めるとしてきたところから、校則の変更は生徒の意見を聞くことは大切だと飛躍的に前進しました。

 理不尽さに疑問を抱き、改善するために動くことが重要です。社会には理不尽なことがあるけれど、理不尽に「おかしい」と言えるようになることこそ、教育現場で大切にしてほしいと思います。 子どもたちに言うだけでなく、おとなも理不尽さを変えていくために動く姿を見せていきたいです。

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