tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

キネツカ

2005年06月24日 22時45分18秒 | Weblog
仕事でDTP関連をする傍ら、フランス語の翻訳も行っている。

「なんで・・・」という方もいるかもしれないが、多言語マニュアルの制作を中心にした会社だから、という説明で納得いただけると思う。確かに数十ページくらいの本文になると、本物の専門家や精度の高い翻訳ソフトが必要になるが、A4一枚くらいのレターの翻訳も業務の一環として行い、その場で翻訳すれば簡単に済み、早く仕上がって、特急料金として高く取れる。さすがに最初やりだした頃は、何年も使っていなかった道具だから、大変だったが、基本的に仏和辞典一冊あれば、充分事足りる。

それにしても、研究者志願のときは覚悟はしていたが、そこから離れるともう縁がないと考えていたから、翻訳で金がもらえるなんて意外である。それも対して難しくない内容を訳して喜ばれるのだからすごいもんである。

フランス語は大学の時に習った。英語の成績が悪く歴史関係の学科に入れなかった。志望順位で低かった学科に入ることが出来たのだが、根本的に英語の成績が悪かったから、最初は地獄の底にいるようなものだった。語学系は出席が厳しいから、毎回出なければならないのだが、出れば確実に文法の問題に答えさせられたり、訳を読まさせられたりしていた。だから毎日辞書を引かなければならなかった。授業は辞書持参。結構重い。仏文科の先生方は、文学部の花形学科の頃に入学した人が多かったから、人気が下がり、出来の悪い学生が多く入るようになって、さぞかし歯がゆい思いをしただろう。

4年間ばっちり勉強させられ、卒業証書をもらった。それでも人様から金をもらえるような実力ではなかったと思う。その後あまり縁がなかったが、ここに至って、金を稼ぐ道具になり始めた。人生とは不思議なものである。