tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

人文系図書の売り上げ不振と若手の起用

2005年06月13日 23時09分50秒 | Weblog
久々に大阪キタのジュンク堂へ行ってきた。例によって、WebやDTP関係の本棚を最初に見て回る。

AdobeFrameMakerに関する解説書を探しているのだが、マイナーなソフトに分類されていていて、これだけの本屋でも2冊しか見当たらない。しかも値段は4000円とこの種の解説書にしては高めの設定だ。買おうかと思ったが、他に買いたい本もあるので、立ち読みする。我々デザイン系ソフトの中で、一般に言われる「レイアウトソフト」の一つでもこってりと使い方を覚えるように学習すると、他のソフトにも応用が利くのである。だから、QuarkXPressからInDesignに乗り換えるのはそれほど難しくないし、PageMakerをはじめて見た時、ツールバーの少なさから、QuarkXPressと同じだと思えた。だから、FrameMakerに関する本を見ても、ほぼInDesignと同じだなと思った。こういったソフトも普通の人は習わないと難しいらしい。私も習った人間の一人だが。

その後、社会学の本棚を見てきた。

私が大学院生だった時、マスコミ専攻にTさんという実直な人がいた。何度かお話をした事がある。バトラーの『ジェンダートラブル』の訳本が出る前に、原書で読むような先見性とやる気のある先輩だった。Tさんの指導教官は彼が在学中に亡くなられた。もう大変である。研究者見習いの途中で指導教官がいなくなると極めて不安定な状態におかれる。この指導教官がいなくなるというのはよくあることで、急死や退職、転任などが非常多い。そのうちの急死だったから、相当なショックを受けられたはずである。

それでもTさんはさっき書いたように実直な人だったから、その他の先生に声をかけてもらったり、指導を受けたりしたようで、確実に研究論文の数も増えたようだ。そのTさんは最近本を出された事を今日知った。やはり学校関係のジェンダーについて書かれた本のようだった。

私の先輩には、本を出す人が多い。多分、学会の発表や大学紀要等の論文を見て、出版社の担当者が話を持ちかけるのだろう。人文系図書はなかなか売れないが、そのためか、市場の好みに近い若手の感性を見て、ドンドン話を持ちかけている出版社が増えてきたようだ。