tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

photoshopがわからなくなった

2010年10月13日 21時32分11秒 | DTP/Web
一時期、仕事にしたくて地道をあげていたDTP制作だが、それも今の仕事で遠ざかって、かなり経つ。とは言っても、大金を出して専門学校へ通ったくらい一所懸命に覚えたソフトだから、そう簡単に忘れる訳には行かない。2008年暮れ、アドビはイラストレータやフォトショップの入ったCreative Suitsのバーションアップを発表した。既にバージョンは「CS4」まで来ていたが、個人的な問題があった。まず、CS4はCS1からのバージョンアップができないこと。また新型のCS4は手持ちのMacのPowerPCに対応していないこと。この二つの要件が複雑に絡んで、とにかくCS4へのバージョンアップが可能なチケットの貼られたCS3を急遽買うことにした。とは言っても、バージョンアップで10万円したから、クレジットカードで分割にした。ここらが貧乏人には痛い出費だ。

で、CS3が来てしばらく、それをCSからバージョンアップをしてみたが、既にパソコン本体の性能の方が追いつかない。とは言っても、事実上、CS4まで購入したも同じだから、それはそれで良かった。そして今年6月、念願のiMac 27インチを手に入れて。インストールをしたが、問題なく使えている。

正直言えば、過去、イラストレータを扱う仕事をしたことがあるけど、やはり煩雑なだけの作業のように思えた。デザインのセンスもなかったから、本当に向いていない仕事だったのだけど、その遺産として残ったのが、アドビのCreative Suitsだ。私が持っているのは、一般的なDTP制作、すなわちイラストレータやフォトショップ、インデザイン、アクロバット、のほかにWebを制作するドリームウィーバーやフラッシュ、ファイアーワークスなどのソフトのそろったものである。しかし、実際日常で使っているのは、イラストレータとフォトショップぐらいだ。本当に宝の持ち腐れなのだが、実際に使うのはこの辺りだからしかたない。このうちこってり使っているのはフォトショプ(photoshop)だ。

とは言っても、本当に趣味で画像の補正を行うくらいである。その画像も時々出品するオークション用の画像である。こうしたソフトは本当に趣味で使うくらいが楽しいのである。昔、専門学校で習っていた先生は、仕事よりも趣味で使うくらいで満足するのが良いと言っていて、これで仕事を得たかった私は、内心、あまり良いように思わなかったものだが、今となっては別の仕事をやっている関係上、それで良かったのかなと思う。

ところで、フォトショップは専門学校に通っている時分からやや難しいソフトという印象があった。というのも、確かに画像の補正ができるのだが、これで何を目指すのかがよくわからない側面があった。それ故に、つかみ所のないソフトになっていた。そこへ、バージョンアップで、インターフェーズや機能に変化が起こり、今ではすっかり使いこなせないソフトになってしまった。

なんか納得いかない。

いつもなら、少し本屋を回って、本を買って覚え直すけど、実は来年まで時間が少し足りない。いろいろと抱え込んでいるのだ。

でも、これ使いこなせたら楽しいだろうな。

最後の砦が堕ちる時(5)ー絵を描ける人達の不幸ー

2009年06月15日 13時58分49秒 | DTP/Web
高校へ進学した際、芸術選択で美術、音楽、書道の3項目から選べという用紙がまわってきた。正直、美術というより、絵を描く事が苦手である。一番手間がかからないのが、書道か。勿論、これも立派な芸術である。書道家、あるいは書家という名称にもあるように、活躍する人は多い。だが、たいがいは、ヘッタピが墨で字を書いているようなものだ。反面、美術はその能力が非常に顕在化しやすい。

かの漫画家、西原理恵子が美術学校に入って、はじめて校内の学生展をみたとき、あまりにも自分と実力が違うので驚いたそうだ。彼女の言葉を使えば「ヤベエ、家帰りたいよ オレ」

そんな感じで学内調査を行った結果、6クラス中、3クラスは書道、2クラスは音楽、1クラスは美術となった。かなり偏っているが、上の理由を考えれば、結局そんなところか。私は音楽を選択していた。しかし、よくあるように、楽譜を見てドレミへ即座に変換できる訳でもなく、楽譜の下にせっせと書いていた。後年、大学に入ると、ゼミの友人が軽音に入って、ドラムを叩いていた。読めるんだろうと思ったが、彼も書いていたらしい。その後彼がギターに転向した時は、驚くよりあきれたが。

かくて、絵をうまく描ける人を尊敬する。

今の仕事柄、芸術系の大学生と会うというか、作品を拝見することが多いのだが、うまいというより、前衛すぎてわからないのである。しかし、あの芸術系の大学を出た人達は、就職でその後どうするのだろうと思う。

実は、結構決まらない人が多かった。確かに、技術がすごくても、なかなか職業に結びつかない。

DTPやWebの世界は、結局、この種の人間を非常に重宝するところがある。たしかに芸術系の大学を出ていない新参者をとる事もあるが、それは基本的に絵が描ける人が多い。芸術的なセンスを持っている人々と言ったところか。

となると、美術を避けて来た私は、論外であったというのもある。下手でも休みの日に絵を描いている訳ではない。

ただ、絵を描ける彼らが、こういったDTPやWebの世界でその実力を充分にのばせるかというと、そうでもない。残念だが、会社の言う通りに動くだけだ。非常にセンスのいいCGデザイナーの作品を見たが、仕事が減っているみたいだ。食うために専門学校の講師を行う彼は、半端じゃない量のグラフィック系の資格を持っている。DTPエキスパートもその一つだ。

人材が飽和した世界においては、採用という場面において、その世界の若手のエリートをとる事を考える。より優秀な人間をとることは容易だからだ。はいれば、必ずしもその人間でなければならない仕事内容でもないのだが。

イラストレーターの使い方は確かに習った。でも、今の私でも、芸術選択は音楽になると思う。

最後の砦が堕ちる時(4)ー拒否された世界ー

2009年06月07日 23時09分52秒 | DTP/Web
「再受験を希望される場合は5月末日までに届けを協会へ提出してください」

と不合格通知には書いてあった。
結局、提出しなかった。6月3日に協会から封書が届いた。

「届いていませんので、意志があるなら、提出してください」

と言った内容である。
悲しいかな、大学院まで行った人間である。眼の前にテストがおかれれば受けてしまうものだ。あらためて受験料を払って、不合格になる事を承知で・・・である。しかし、提出する気になれない。
私は、この世界から拒否された人間である。権利は持てば行使したくなる。転職活動で、何の考えも無いまま、私は自らの資格欄にこの資格の名称を書き続けた。そして不採用の通知をもらい続けた。印刷会社にも何度も足を運んだものである。しかし、向こうは勿論、こちらもこの世界に居る人間ではないように思えた。
私の履歴には、資格とか以前に、10年近く、20代の大半が大学や大学院や聴講生などと、学校に深く沈みこんだ経歴をもつ。そしてまた現在は大学の事務を行っている。生活の糧のために入りたくて近づいた世界(DTP)からは遠ざかる一方で、もう相当前に足を洗った大学関係の仕事をしている。そしてまた、月曜日が休日なのを良い事に、古巣の大学のゼミにもぐっている。

結局私は、印刷やデザインの関係から、その経歴を根拠に拒否されたのだ。この事が生活や収入に結びつかず、精神的に追い込まれ、相当苦しい時期が続いたこともある。ようやく抜け出た先は、就職以前に居た場所に近いところだった。

DTPである必要はない。今の私は、今の大学事務の職場で、イラストレーターやフォトショップを使っている。勉強した事は無駄になっていない。完全に金になっている訳ではない。完全な専門職としてDTPの世界に入っていたとしても、長時間勤務、安い賃金に根をあげていたと思う。

いまの仕事は万全ではないが、それなりに合っている。そしてもう、DTPの専門家などという資格もいらないのだ。

最後の砦が堕ちる時(3)ー印刷業が印刷物で語れなくなるー

2009年05月27日 21時43分12秒 | DTP/Web
雑誌が不況である。一昔前は、本が売れなくとも雑誌は売れたものだったが・・・。

4月初旬、一つの雑誌がその幕を閉じた。以下は引用である。

ーーーーーーーーー以下、引用ーーーーーーーーー

DTPWORLD休刊のお知らせ  2009年3月10日

■読者の皆様へ

平素は弊社の雑誌『DTPWORLD』をご愛読いただきまして誠に有り難うございます。

1996年の創刊より、読者の皆様に親しまれておりました『DTPWORLD』ですが、 誠に勝手ながら、2009年4月13日発売131号(2009年5月号)をもちまして、 休刊することとなりました。
創刊から13年間、読者の皆様に支えていただき心より御礼申し上げます。

昨今、広告依存型のビジネスモデルの転換期に来ておりますが、 弊社としましてもメディアとしての長期的戦略の観点から、 他の媒体や事業に経営資源を集中することにより、更なる顧客価値の向上、経営効率の改善を図る所存でございます。

ご期待をしていただいた皆様には申し訳ございませんが、 制作スタッフ含め、社員一同、これからもDTP業界にとって発展的な役割を担えるよう、 兄弟誌であるCGWORLDでの記事展開をはじめ、 書籍を中心とするさまざまなメディア(出版事業・検定事業・新卒採用支援事業)で、良質な情報の発信に努めて参ります。

今後とも何卒、宜しくお願い申し上げます。

株式会社ワークスコーポレーション
DTPWORLD編集部

ーーーーーーーーー以上、引用ーーーーーーーーー

私がDTPの勉強をしていた2003年頃は、一つのピークであった。この前から話している、DTPエキスパートの新規受験者も2002年がピークである。専門学校でも、結構受講生が多かった。私が通ったヒューマンは16ページもののパンフレット(結構厚手の紙)を出しては、いろんなところにおいていた。今はぺらぺらの8ページである。

そんな時期に読んでいたのが、DTPWORLDである。表紙の処理が結構凝った雑誌だった。しかし、ほとんどが
カラーページであったから、結構高く1280円していた。当時はサブカルの雑誌で900円をだし、漫画雑誌で580円出していたから結構な出費を毎月行っていた。そのうち二つは今は買っていないが、買わなくなった雑誌に一冊がまぎれも無くDTPWORLDだった。面白くなかった訳ではない。ただ、買って読み続けるほども、のめり込んでいなかったのかも知れない。そしてまた、雑誌の企画は、毎年似たようなものであった。

去年、PDFについての特集があったが、これも図書館で借りて来た。PDFもまた、しょっちゅう特集の対象となったものだ。

先に引用した文章の中に、「広告依存型のビジネスモデルの転換期」「他の媒体や事業に経営資源を集中」という言葉が見つかるが、これはやはり、紙媒体をメインとした雑誌のあり方が、根底から問われている。それは紙媒体を作り出す技術を普及させることをメインとした雑誌で起こった一つの悲劇というべきか。

最後の砦が堕ちる時(1)

2009年05月24日 21時56分37秒 | DTP/Web
数年前、苦労して華々しく合格した(?)DTPエキスパート。

このたいそうな試験は2年ごとに「更新試験」がある。なぜ、こんな試験があるのか?
主催元の話では、技術や環境の革新に合わせて知識のアップグレードを図るためだとか。
私の場合、4年前に受かったから、過去に一回更新試験を受けて、これに合格している。
今年の3月も更新試験を受けておいた。

しかし、職業経験が浅いという表現がぴったり当てはまる私は、今年、今の職場で、本当に忙しい、
年度末を過ごした。時間的な制約も大きかったが、休みの日や、昼休みをつぶして、送られて来た
試験問題を解いた。在宅受験である。

ただ、DTPや印刷業一般に従事していない私は、解く問題それぞれが難しい。結果は合格基準に11点足らず、不合格。

この言葉を見た時は、さすがにショックではあったが、内心、もういいかなと考えた。
一応、次の回で再受験が可能なのだが、それで受験料を7000円払い、参考書やらなんやらで3000円以上飛ぶ
それで1万円以上。参考書も、主催元の周辺をハイエナのようにたかる人達が編集したものだ。

いや、彼らこそ、もうこの資格試験の価値を必要以上に宣伝することでしか、生活をしていけない人達なのかも知れない。

テストのありかたもすごく疑問であった。
更新試験は自分で調べるというプロセスが勉強であるなどというが、本当にわからなくて、本当に知りたい答えや知識を主催元が教えないのである。

たしかに回答者の誤答が多かった問題の解説についてA4ペラ一枚ものが送られてくる。それを抜粋すると

31期更新試験
1.クロスメディアと自動組版
新規問題ということにはなっているが、既出問題のリファインといえるべきものである。
エキスパート試験というより国語的なセンスのような気がする問題である。
「陳腐化を防ぐためにどのようなデータで残すべきか?」に対して「標準化された」を答えてしまいそうだが、
ISOのように「公的に公開された」データでなければ意味がない。「市場占有率が高い」いわゆるデフェクトスタンダード
も今風の答え方だが、メーカー側の意図で左右されるケースが少なくない事は、一度や二度誰でも経験しているのではないかと思う。

・・・・なんか解説になっていない。出題者の感想である。まあ、問題そのものが受験者の手元にないからこれでいいのかも知れないが、中途半端な仕事を提出して、それがクライアントに受け入れられた(うまく騙せた)ような感覚である。

これは本当に、勉強の機会なのだろうか。本当に受験者のことを考えるならば、貴方は、こことここの問題を間違えました。その部分の解説はこうです。といった個別的な対応が必要だし、払った受験料は、少なくともそのくらいのレスポンスを返すくらいの金額ではあると思う。「間違った問題はそのまま」では、次回受験してもまた同じ間違いを繰り返すだけである。学校教育や公文式では「学習者のフォロー」と言った、当たり前に行われている事が、この試験ではなされていない。

これにもう一度7000円払うの・・・・という感じである。

Quark X Pressの斜陽

2008年09月16日 20時17分40秒 | DTP/Web


時間が出来たので、いろいろと身辺整理を行っている。
技術としてある程度持っていても、もはや使うことの無いDTPやWeb。
こういった関連に手を付け出した。とは言っても、パソコン関係の本だが。

ほんとうに自分にとって重要なもの、既に手に入れたものを大事にしたいから、捨てなければならないものがあるとしたら、今はこうしたものだ。

一時期は血道をあげて、パソコン関連の勉強をしたり、試験を受けようとした。
そんな時代、本気で欲しかったソフトがあった。Quark X Pressと呼ばれるレイアウトソフトだ。

Quarkは日本語に対応した3.3から4.1を通り、MacOS10に対応した6.1や6.5にバージョンアップを行い、どうやらこの8月の後半に8.0へと進化したらしい。

私がスクールに通って勉強したのはInDesignであった。「これからはInDesignですよ」とスクールの担当者も言っていた。2003年のことである。しかし、まだ当時、Quarkが幅を利かせていた。そのバージョンも3.3や4.1である。だから、仕事で指定されたら、使えないと困る。というよりも、仕事にありつけるかどうかわからない。

ただ、Quarkは一台30万円近くするソフトだった。たしかにコストパフォーマンス的には、InDesignの新規、9万円の方が良い。

こんなもの買えない。

だが、かえって欲しくなった。たかだかソフトにである。その代わりに、古本屋でQuark関連の参考書を見るたびに、買っていた。ある意味、上っ面の記号を消費していたのだ。その参考書にはCD-ROMが付いていて、評価版と呼ばれるソフトが付いている。

これを使って練習するが、保存は出来ないのはともかく、印刷もまともに出来ないのは参った。しかしわたしのなかのQuark信仰は深かった。

2004年10月、Quark X Pressは6.1へバージョンアップした。
翌月11月17日、私は大阪心斎橋のApple Storeで行われた新型Quark X Pressのデモイベントに参加した。
だが、同じ頃、奈良では女児誘拐と殺人事件が起こった。

しかし、高かった。確か当時、28万円はしていたはずである。どうした訳か、その後15万円まで価格が下がったことがある。どうにも売れなかったのだろう。確かにそうだ。印刷関係がバージョンアップするなどということは考えられなかったからだ。

「浸透していた」という表現はあまりに小綺麗すぎる。「保守的である」とは、本当にそれだけの職業威信があって、初めて使える。「不況だから」だったら、露骨だがある程度的を得ている。

ソフトのバージョンアップで新しくなると、パソコン関係の出版社はこぞってソフトの使い方や機能を網羅した本を出す。Quarkのバージョンアップも、そうして祝福されたはずだ。しかし、事態は全く逆だった。いやむしろ、それはある程度予想できたことではなかったか。

ともかく、ソフトの発売から半年以上経って、ようやく一冊の解説書が出された。毎日コミュニケーションズの『QuarkXPress 6.5マスターブック―for Macintosh&Windows (マスターブックシリーズ) 』である。さすがに食指が動かなかった。Quarkへの信仰は変わらなかったはずだが。

今年の3月だったか、ブックオフにこの本が入っていた。コンディションはそれほど良くない。結構長いこと書棚に置かれていたはずである。わたしは、つい先ほどこの本について調べてみようとアマゾンを開いたが、そこにあったのは、すでに古本屋を通じてしか手に入れることが出来ない事実だった。出版元のホームページの検索にも入れたが、出てこない。すでに版元品切れで、カタログから落ち、絶版状態なのだろう。だが、Quark JAPANのサイトは長いこと、この唯一に等しい参考書を、誇らしげに宣伝していた。トップページにバナーをつくってまでである。さらに驚いたのは、古書としてのこの本の価値である。販売価格は実に7900円。定価が2730円の本に対してである。

おとつい見た楼閣は、一夜にして砂に埋もれ、今日掘り起こして、考古学的価値を与え、喜ぶ。
そんな感じだろうか。

それから私はオペレータをはずれ、DTPからもWebからもはずれた。その世界から見て、私はもともと異質なる人間だったのかもしれない。

偶然にも知り合えた人物からの紹介で、私は短いレポートを書いて発表する機会を与えられた。編集者と話を行い、書いた文章をより読んでもらうための文章にし、初校を行う段階まで来た。

初校用原稿を見た時、私は、版面のそとに「.indd」を見つけた。InDesignで作って、直接出力したものらしい。少し私は苦笑した。スクールの担当者が言った言葉、「これからはInDesignですよ」を思い出したからだ。確実に浸透しているのだ。少しずつなのかもしれないが。

冒頭に話を戻そう。
身辺整理の結果、私はいらなくなった本の何冊かをブックオフへ持って行くことにした。
その中に、買い集めたQuarkの本も忍び込ませた。すでに、ネットオークションでは何冊かの本が出されているにもかかわらず、買い手が付いていないからだ。誰も見向きしなくなった、とは言いがたいが、参考書を買って勉強する人間は少なくなってきている。現に、この種の関係書を多く出していたエクスメディアは昨年倒産した。

持っていった本で値段が付かない本は、すべてDTPやWeb関連だった。
「残念ですが、これらの本は発行から時間が経ちすぎているので」
その中にはQuarkの3.3や4.1の参考書も混じっていた。
「時間が経ちすぎている」そう、あのままの、あの世界はなんの革新性もないのだ。

風が通り抜けて行くみたいだった。

「処分をお願いします。」わたしはゆっくりと笑みを浮かべて伝えた。

それがすべてである。

06色彩検定夏期試験

2006年06月25日 23時33分56秒 | DTP/Web
本当に梅雨空のもと、色彩検定夏期試験が行われた。今日はいつものシューティングクラブの練習会だけど、こればっかりは動かしようが無いので失礼した。来月に入ると、クラブ主催のセミナーと称したマッチの大会が行われるので、審判の練習もかねて出た方が良いのだけど。来月のイベントは外部からも参加者が来るので、規模が大きくなる。そんな中で、対して経験も積んでいないのに、スタッフとして加わる事になった。当日本番という事にもなるので、他の先輩スタッフと連絡を取って、知識を補っておかねばならない。

さて、試験会場はいつもの奈良公会堂。一番最初の色彩検定3級は大阪の天満にある研修センターで受けた。一昔前の国立大学の設備のようで、薄暗く、試験を受けやすい環境ではなかった。実際その試験を落としたのだが、その後同じ場所で受けたDTPエキスパートは合格しているから、対して怖い場所でもない。それに比べて、奈良の公会堂は雲泥の差とも言えるくらい、設備が整っている。照明も明るく、色味の判断にはもってこいである。しかしこれだけの設備を持ってしても、当人に肝心の実力が付いていなければ、簡単に合格できる類いの物ではない。

色彩検定の受験者はここ数年ずっと右肩上がりとも言えるくらい、増加している。先のDTPエキスパートは2004年くらいをピークに減少に転じている。その背景には印刷や出版業界の低迷にあるのだろう。しかし、本屋で試験対策本を見ていると、どうも同じくらいの数が出ている。だとすると色彩の方がかなり門が広く、また認知度も高いのだろう。

ちなみによく言われるのだが、こうした試験は早めに受けておく方が良いと言われる。というのも、毎年内容を増補したりするので、だんだん覚える内容が増えていき、最後にはとても受けられたものでなくなっていく。昨年、この色彩検定のテキストが改訂になり、出題範囲が変わった事はたびたび書いてきたが、旧過程の3級を保持したまま、新課程の2級を受験した場合、知識に穴が生じるのである。本当に良いのは、新課程の3級のテキストを一通り勉強した上で、新課程の2級を勉強した方が良いのだが、私の場合、旧課程の3級と2級のテキストと2003年の過去問を勉強した後で、新課程の2級を勉強したものだから、事前の勉強の時間配分にかなり苦労するはめになった。また改訂に伴うテキスト内容の増加もかなりの量になっていた。これを行き帰りの電車の中で読みこなすにはまた、かなり苦労した。相対的に勉強不足の感もあるし。旧課程の3級も棚ぼたで合格した節があるから、やはり上にいくには相当量の勉強がいる。

しかし、不思議な事にこの資格を取るのをやめようと思った事はない。確かに色味の感覚を体に叩き込むのは難しいのだが、この知識は押さえといた方がいいなと思う事がたびたびあるからである。

ワールドワイド

2006年06月19日 23時14分25秒 | DTP/Web
私はソーシャルネットワークの方でも展開しているが、こちらのほうで面白いのは、誰が来たのかという「足跡」が残ること。

こないだから友人たちが東南アジアの某国へ滞在して、将来的にオリンピックのスポーツになる競技の練習と現地のコンペにでているのだが、わざわざ海外に行ってまでこちらの様子をうかがおうとしている。それが「足跡」でわかるのである。そのうちの一人は、私が書き込むと必ず2.3時間以内にチェックしているくらいだ。まったく・・・日本でできないことをわざわざしにいったのだから、それに専念すればいいのに、日本にいるときと同じ生活様式を求めるのだ。そこで得る情報も、それほど大きな価値のない私の日常である。

それともう一つ、私の会社のWeb部門の人間がヒマそうにしている。まあいつものことだ。5人いる人間のうち3人は定時に帰る。Webの製作会社では信じられないことである。しかし、かねてから私は、所属する会社の「特色」がかえって徒になって仕事がこないのではないのかという推測をたてていた。というのも、会社の業務は欧州圏の13言語の翻訳とDTP、Web作成。確かに製品マニュアルは現地語で書く必要はある、ビデオやDVDの表示が英語であっても、使い方くらいは現地語でないと、選ばれる製品にならない。しかし、Webで製品の説明書を作りたがるところはほとんどない。その間にPDFが入る。彼らの仕事の大部分は、会社のポータルサイトが主体だが、それを13言語で作る必要性はほとんどない。そしてまたごくふつうのホームページ作成においては、ごくふつうの製作会社と変わらない土俵に立たされるから、会社の特色を発揮できないのである。

しかしヨーロッパ、特に北欧や西欧のインターネット普及率を調べてみると日本と変わらないくらいだから、インフラ的に不利というものではない。ただ何が悪くて仕事がないのかは私にもよくわからないのだが、少なくとも次から次へと画面を切り替えて、各言語を出さなければならないようなシチュエーションも今一つピンとこない。

ちなみに友人たちが今滞在している国のインターネット普及率は5.32%。おそらく友人たちはそんなことを気にせずに日本にいるときと同じように湯水のごとく使っているのだろう。

おそらくこのブログも読んでいる君たち、君たちは特権階級なのだよ。こんなブログではなくもっとまともなものを読みたまえ。

望めば開かれる

2006年05月17日 00時34分07秒 | DTP/Web
先日のブログで、色彩検定の話を書いたが、カリキュラムが変わったということは、公式テキストの内容も変わって、それを買いなおしということになる。さすがに問題集まで買いなおすのもばかばかしいから、そのまま使うが、もう一つの懸念は過去問の入手が重要だということ。

そしてまた、世の中がっちりしているもので(いや、試験の主催元ががっちりしているのだが)この問題集が、一年分しか掲載されていないということが一番アタマにくることなのだ。その一年分の本のなかに、春季と秋季、1から3級までの問題が掲載されている。しかし、併願でもしない限り、こうしたすべての問題を一度に使うなんてことはほとんどない。

ただし、こうした編集の仕方を行う理由もわかる。級別にして過去三年分などとなると、毎年かなりの冊数を刷らなければならないし、年度が替われば、それらは断裁処分しなければならないからだ。在庫を上手にはくとなると、バックナンバーとしての価値を持つ年度別の編集・販売が賢い方法だ。

ただし、この本それぞれに、2900円という値段がついていて、それだけの経済力があれば申し分ないのだが。

今日は、仕事が速く終わった。早く終わったら終わったで、まっすぐ家に帰れるという性質でもなく、寄り道してしまう。今日はブックオフ心斎橋店へ。

普段あまり見ない資格書のコーナーをのぞいていると、この過去問が2003年度と2004年度の二冊そろっておいてある。2004年度は半額程度の値段がついていたが、2003年度は、105円の値段であった。これは買わない手はない。

ちなみに、色彩検定の過去問のコピーはかなり難しいものがある。まず誰でもわかるように、カラーコピーを使うのだが、それでもきちんと再現できないのだ。だから、色彩の講師の先生が手に入れる問題は、かなり苦労しているようだ。

しかし、今日買ってきたのは、完全な印刷物だ。私自身にはタイムリーでラッキーなことだった。

アドビ認定エキスパート試験(序論)

2006年03月27日 23時47分20秒 | DTP/Web
いろいろ考えるところがあって、新たに資格試験を受ける事にした。結局のところ、自分の能力が足りなくて制作の仕事を外され、裏方的編集の仕事をしていても、この先長く続けそうにもないし、それで能力の査定だけが厳しい外資系に所属していても、給料は低く、常に解雇を気にしてビクビクしていなければならないからだ。実際、社内のロール(役割)は固定され、能力の評価が本当に行われているのかという不満は他の人からも出ているし、入ったときに出来なかった事が、時間を経て出来るようになったからどうするという考課もないから、何か新しいことをやるには退職するしかない。だったら、その時のために会社の仕事内容以外の方法で、実力を付けて備えようという気になってきた。結局寂しいものだが、自分でなんとかしなかければならないのである。高度成長期のような時間をかけて組織で育てるという視点が無くなった社会なのだ。

まず、以前より考えていた世界的グラフィックソフトの開発会社Adobeが主催するAdobe認定エキスパート試験(通称ACE)を受験する事にする。ソフトの種類に分かれて受験するが、私が目指すのはIllustratorの試験である。実はこの試験、情報がAdobeのホームページでも限られていて、問題も唯一出ているワークスコーポレーションのトレーニングブックに記載されているものぐらいである。普段Illustratorを使い慣れている人ほど不合格になりやすい試験とも聞く。おそらく昨年受験したDTPエキスパートと同じくらい広い知識が必要になるはずだ。

これから勉強を進めていくので、順次このブログで紹介していきたい。