tyokutaka

タイトルは、私の名前の音読みで、小さい頃、ある方が見事に間違って発音したところからいただきました。

PDF制作の難しさ

2005年06月06日 23時11分43秒 | DTP/Web
1年くらい前だったと思うが、Windowsのパソコン雑誌やビジネス系の雑誌に盛んにPDFを作ろうという企画が出ていた。本当に熱かった企画なのだが、今にして思えばあれはAdobeが企画を持ちかけて雑誌編集部に書かせたことではなかったのかと思う。

さて、PDFといっても様々な種類がある。ビジネス系の文書、特にWordで作成した文書を配信するのに、クオリティが高めの設定をしても意味がないから、高圧縮をかけて小さく作る。こうすれば例えブロードバンド環境でなくとも、簡単に取り込んで見ることが出来る。逆に印刷に使うデータとしてPDFを書き出すときは、「プレスクオリティ」を選んで書き出す。こうすれば商業印刷に耐えうるものが簡単に書き出せる。最新のアドビ社製ソフトならば、「PDF X1-a」を選ぶ、これは印刷用基準で作られたPDFの仕様でJIS規格にもなっている。私の場合、外で出力するときはいつもこの状態で持ち出す。確実に出力が出来る。

あまり失敗したことがないのだが、外の様子を見ているとPDFの書き出しは難しいものだと思われているみたいだ。確かに、ビジネス系の文字ばかりのPDF文書がどうしてこんなに重たいの。と思うことが勤め先で感じたこともあったし、PDF化に伴うデータの圧縮で、色が少し違うというハプニングも経験している。マイクロソフトのOfficeソフトで書き出すPDFもパッと見では、どのバージョンで書き出すのかがわからない。とりあえずPDF書き出し用のボタンが付いているソフトが多いが、あれは結構使えない。QuarkXPressのPDF書き出しで失敗するのは、メニューのボタンを使うからである。

まあ、私も含めて失敗が多いみたいだから、雑誌の特集を組んで、売り上げを伸ばすというのもわらないでもない。今手元にあるのは「Adobe Acrobat6.0 Professional」だが、少し私には良すぎる道具のようだ。

意外にPDFを嫌う人は多い。確かに修正が効かないとか、印刷会社が対応していないという意見も見られる。ある制作会社ではさんざんバカにしていた。しかし、PDFにすれば確実な出力保障がなされるわけだから、この技術を重視するかどうかも、印刷業界で生き残る分岐点となるだろう。