徳ちゃん繁昌リポート

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【現場報告】熱心な漁師達の商品開発研究会

2014年03月21日 | 仕事モード
福岡市中央区の漁業協同組合伊崎支所で水産フロンティア21の会議がありアドバイザーとして参加してきました。あくまでも主体は地元の漁師さん達、要請も私も委員を務めている水産振興会のメンバー(姪浜漁協の漁師)さんからで、早朝の漁から帰ってきた各漁協支所代表の若手漁師さん20名ほどが集まり熱心なディスカッションを行ったのでした。

福岡市水産フロンティア21研究会の設置は平成7年で毎年会議を重ね今回で44回目。研究会の目的は今後の水産業活性化につながる課題や取組みについて現場の体験を生かした研究を行おうというものです。研究会での意見で市の事業として反映され漁業体験(売る漁業推進事業)、魚料理教室(玄界うまかもん食育事業)、植林活動(森と海の再生交流事業)、クリーンアップ(豊かな海づくり事業)等の研究もされたようですがまだまだ成果までには至っていないと言うことでした。
今年のテーマは水産加工品の商品開発で、その一弾として燻製加工について製造過程や販路拡大の可能性などを話し合ったわけです。西区今津にある福岡県水産海洋技術センターの協力も得て加工商品を開発、魚を薄く捌いてビーフジャーキーに代表される熱燻とスモークサーモンの冷燻の二つ燻製加工を試食しながらそれぞれが感想やいろんなアイデアを出していきました。流通専門のアドバイザーとしては造り手の自己満足ではなく消費者の発想に立たないことには売れないし、食べてリピーターになってもらうのが目的ならまずはマーケティングを行い、ターゲットを高齢者や若い人や子供などに絞り、そのターゲットニーズを踏まえた商品開発が基本ということ。また他所にないブランドと造る人のこだわりや食べるストーリーが必要と言うことをいくつかの事例を上げてお伝えしました。最後に博多らしいオリジナルの魚の燻製を造るあるひとつのアイデアも提案してきました。

水産業界は水揚げ量の減少と海外産の輸入増大、消費者の魚離れ、それに漁師の後継者不足が追い打ちをかけ苦境どころか死活問題にまで発展しています。それにしても行政機関の主導で他人任せや他責という会議が多い中、漁師さん達自らが立ち上がっての博多湾及び沿岸水域での水産業活性化の動き、それに行政機関や研究機関、専門家などが支援するという体制には感銘を覚えたしだいです。


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