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3日坊主は脱す

2011年02月24日 | 日誌

毎朝の散歩はとりあえず当面の目標であった「三日坊主」は脱した。

三日坊主で思い出す、青春時代の淡い思い出・・・。

小学生の頃、野球をこよなく愛していた岡本少年も中学受験を乗り越え、自称「下町の学習院」とのたまっている某私立中学に入学した。

中学生になっても野球がしたい。ゆくゆくは高校でも続けて甲子園に行き、あわよくばプロ野球選手に・・・。

なんて、思っちゃったりなんかしちゃって・・・。

中学に入って中学野球部に入部したのですが、練習初日で言われたことは「一年生は頭を五厘に刈ること」だった。

祖父母の家の前の床屋さんで、床屋のおじさんが「本当に、本当にいいのかい?」という確認のもと五厘に刈ってしまった。

鏡に写った自分を見たら、とても自分とは思えなかったので、祖父母に顔を合わせず、そのまま自転車で帰宅してしまった。

帰ると母親が「なんて事を・・・」と驚いていたが、次の日から練習に参加するようになった。

でも小学校のクラブ活動でやっていた野球と、中学生の部活動、高校は東東京でも当時強豪校だったその野球は、まるでレベルが違い、とてもついていけなかった。

しかし、ついこの間まで小学生だった事を考えれば、そんなの当たり前の事だった。

練習から帰宅すると、帰りは夜の8時をまわっていた。ご飯を食べて、風呂に入ると当然の如くシャンプーに手が伸びた。

でも洗う髪の毛がなかった。私はそれまで1度も坊主にしたことがなかった。洗う髪の毛がない・・・。かき上げてもかき上げても、両手は空を切るばかり・・・。

ついに岡本少年は風呂で泣き出してしまった。

新生活に慣れていなかった事もあるだろう。練習についていけなかった悔しさもあるだろう。

こんなはずじゃなかった・・・。

次の日、校庭を持たない母校は、となりの震災記念堂で走りこみなどをしてトレーニングをする。その練習に参加して、顧問の先生にとうとう退部(正確には仮入部期間なので正部員ではない)を告げて帰った。先生は「わかった。他の事を見つけて頑張りなさい」と言ってくれた。

ここまで賞味3日間。

かくして「本当の三日坊主」と友人に揶揄された岡本少年だったが、髪の毛は3日で生えてくることはなく、元に戻るまで半年間の時間を要した。

学校が終わり、電車に乗っていると高校生が寄って来て「お前、なんか悪い事したの?」とからかわれた。

家族や周辺では坊主は逆に好評だった。平穏を取り戻した岡本少年ではあったが、プロ野球選手というほのかな夢は潰えた。

今では夏、暑い時は短髪にする事もある。そうするとその当時の事を思い出す。

タイムマシーンがあったら乗って行き、「深刻になるない。」と励ましてやりたい。

練習だって、適当にやれば続いたかもしれない。

ただ、環境がめまぐるしく変わったあの時の僕の気持ちを思い出してやれば、そのうち子供が大きくなった時、「あまり真剣に考える事もなかろう。気楽にやれば」と言ってやろうとも思う。

まあ女の子だから坊主になる事はないだろうけど。

2ne