TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

蜜蜂と遠雷

2020年05月09日 | ひとりごと

レンタル店で借りてきて観た4本目の映画は、『蜜蜂と遠雷』でした。原作は、直木賞と本屋大賞のダブル受賞になった恩田陸の代表作品です。原作は読んでいませんでした。3年に一度開催され、若手ピアニストの登竜門として注目される芳ヶ江国際ピアノコンクールで、天才少女と呼ばれ、その将来を嘱望されるも、7年前、母親の死をきっかけに表舞台から消えていた栄伝亜夜(松岡茉優さん)、岩手の楽器店で働くかたわら、夢を諦めず、“生活者の音楽”を掲げ、年齢制限ギリギリで最後のコンクールに挑むサラリーマン奏者、高島明石(松坂桃李さん)、幼少の頃、亜夜と共にピアノを学び、いまは名門ジュリアード音楽院に在学し、人気実力を兼ね備えた優勝大本命のマサル・カルロス・レヴィ・アナトール(森崎ウィンさん)、今は亡き“ピアノの神様”ホフマンの推薦状を持ち、突如として現れた謎の少年、風間塵(鈴鹿央士さん)の若き4人のピアニストたちの挑戦、才能、運命にそれぞれ焦点を当てながらストーリーは展開していきました。亜夜が3人のピアニストの演奏を聞いて、自分の中にあった奏でたかった演奏を終えたときの笑顔が一番印象に残りました。原作は読んでいないのですが、たぶん映画で表現されていたものと本を読んで得るものはちょっと違ったものかもしれないなあと想像できるような映画でした。映画では、それぞれのピアニストたちの心理描写はほとんどなく、4人の迫力がある演奏を通して、言葉では伝わらないような独特の音の世界を伝えていたような気がしました。宮澤賢治の春と修羅の演奏が披露されていましたが、「雨雪とてきてけんじゃ」は昔国語の教科書で教わったことを思い出しながら観賞しました。音楽にしたらこのようなイメージの曲になるのかと思いました。また、亜夜が最後に演奏した、プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番の演奏には圧倒されました。ドキュメンタリーを観ているような本格的なクラシック音楽に浸れるような映画でした。

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夢を見る

2020年05月09日 | ひとりごと

昨日の晩に夢を見ました。家族みんなで旅していた夢でした。旅して美しい景色や観光地で見学している夢ではなく、なぜかビジネスホテルに早めにチェクインして、晩御飯の時間まで部屋で待っていたというちょっと変わった夢でした。ビジネスホテルの部屋は和室だったみたいで、部屋に入ったときにはすでに布団が引かれてあって、その全部の敷布団に10センチくらいの大きな穴が開いていました。変な夢でしたが、母も一緒だったので、目が覚めたら夢に出てきてくれたのが亡くなってから2回目だったので久しぶりに夢の中で会えたねと思いました。家族で出かけるときはほとんど温泉旅館に泊まっていたことが多いのに、あまり泊まらなかったビジネスホテルが夢の中で出てきたことも不思議でした。昨日、職場で作業をしながらラジオを聞いていたときに、明後日の日曜日が母の日なので、リスナーから届いたお母さんに伝えたい言葉や思いが紹介されていたのを聞いていました。母がこの世からいなくなって初めての母の日になりますが、実際いなくなってしまったら、母の日がこんなに寂しく感じるようになるのかなあと実感していました。それで、こんな夢を見たのかもしれませんね。スーパーなどで売られているカーネーションには仏花用にこの時期はカーネーションが入れてあるのがあったというのにも初めて気が付き、先日買って仏壇に供えました。昨年、病院に入院していて話ができなくなった母に耳元で「家にいてくれないと寂しいよ。」と伝えたことがありました。その声を聞いて母は私の手を強く握り返してくれました。寂しくなったから母が夢に出てきてくれたのかもしれないなあと思っておくことにしました。

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