平和を創り出す宮古ネット通信

宮古島の平和を願う3人の市民が始めたブログ。平和を阻む政治状況とたたかう市民の行動を載せる。美しい自然、環境問題も。

われわれは日本人である!

2015-06-22 22:19:24 | 日記


2015年6月19日(金)宮古毎日新聞投稿欄  

 例によっての自衛隊誘致派の投稿である。いつもスールーするのが一番であるが、今回の「われわれ、特に沖縄の住民は『われわれは日本人である!』という意志をはっきり示し……」の一言には背筋の凍る気持ちになった。それは沖縄戦の中で組織された鉄血勤皇隊についてのある人の述懐を思い出すからだ。

  鉄血勤皇隊とはアジア太平洋戦争末期、南方諸島で14歳以上、17歳未満で組織された学徒隊である。もちろん事実上強制的動員であり 多くの少年らが命を落とした。だが、当時の皇民教育の中、自分らの島の言葉を使うことを禁じられ、それを使えば敵方のスパイの嫌疑をかけられる。そんな中で「一人前の日本人」になるには、日本人以上に日本人になること、日本人以上に勇敢に戦うこと、という意識があったのではないかというのだ。それには、日本人になりたいなんて思ったことはない。ただヤンバルの森の中を逃げ惑っていただけだ。という反論もある。

 どこで吹き込まれたのか、この投稿者の中国脅威論や鍵描け論はもう耳にタコができるほど聞いた。そこでひとつだけこちらか聞いてみたいことがある。それは、安倍晋三政権が、投稿者を含めた沖縄の人たちを、本当に日本人と思っているかどうかだ。

 宮古島諸島は沖縄島にくらべて日本人に対して差別意識は少ない。移住者にとって面はゆいが日本から来るものは「上等」という感覚があるらしい。女子高生など日本からの観光客に声をかけられたと嬉しそうだという。そんな素朴な宮古島に陸自の日本版海兵隊が700名から800名規模はいるとどうなるだろう。それなりの「精鋭?」であろうから。

 基地のあるところではまず性犯罪、事件事故が増える。そのうち米軍も必ず来るから、どこかの国のミサイルよりも、自分の島の軍隊から家族を守らなければならなくなる。800+その家族ともなれば選挙などの自己決定権は日本に握られ、宮古島が宮古島でなくなる。そんな宮古島からは人は出ていく。

 老い先も短く、第一はじめからその数に入っているかどうか怪しいが、あえて日本人として言う。投稿者の日本に対する思い込みは幻想であり、片思いだ。(普)