【冤罪(えんざい)】罪がないのに、疑われたり罰を受けたりすること。無実の罪。ぬれぎぬ。(大辞林 第二版)
足利事件、毒ぶどう酒事件、話題になってますね。
無実の罪で長年自由を奪われた方に対しては、本当にお気の毒だと思います。
その一方で私が気になっているのは、被害者家族の気持ちです。
大切な家族の命が奪われたという無念さは、きっと永遠になくなることはないのでしょうけど、それでも「容疑者逮捕」「量刑確定」という節目で、なんとか自分の気持ちを整理しようと努力されたことと思います。
それが、長年を経て「犯人は別の人だった」という事実を突きつけられたら…。
一度整理した思いは、もう一度事件当時の混乱に引き戻され、もう一度深く傷つくに違いありません。
そういう被害者家族のことを思うと、私はなんともいたたまれない気持ちになります。
「冤罪」で辛い思いをするのは濡れ衣を着せられた本人だけではなく、もっともっと大勢いるんだと思います。
何か事件が起こると、私たちは「早期解決」を求めます。
確かにそれは大切なことですが、「早いこと」だけを良しとするのは、別の問題を生む事になるんでしょう。
そして、「きっとこうに違いない」という思い込みは、それと逆行する事実を見落とす要因になります。
あらゆる可能性を考えて、ひとつひとつきちんと検証することが大切なんだろうなぁと思います。
それは、犯罪の捜査だけに限った話ではないと思います。
仕事であれ日常の人間関係であれ、一発解決を目論んで「こうしておけばいいだろう」みたいな考えで手を打つと、後々もっとややこしい問題に発展したりします。
とりあえず、この場が丸く収まればいい。
とりあえず今、自分の立場が悪くならなければいい。
『とりあえず』の目の前しか見えていないと、結局後になって周りの人に迷惑をかけたり、傷つけたりしてしまう。
少し先まで考えること、その時に、考えられる限りの関係者に対して「誰かの不利益になることが起こらないか?」という危機感(というか、思いやりのようなもの)を持つこと、そういうことをちゃんと考えていきたいなぁ、と思いました。
と、たまには真面目に書いてみたりしました。(笑)
昨日は下弦の月でした。
今日は二十三夜。
ついこのあいだ満月を見たと思ったのに、あと1週間で新月。