今日の「 お気に入り 」は 、伊集院静( 1950年〈 昭和25年 〉2月9日 - )さん
の随筆から スクラップ 。
順不同 。備忘のため 。
「 回文というものがある 。上から読んでも下から
読んでも同じ発音になる文のことだ 。
単語ならトマト 、シンブンシがそうだ 。単語
を組合わせてもイイ 。ミルクとトマトとクルミ 。
下から読んでも同じだが 、この材料でどういうス
イ―ツを作るかは知らない 。 」 ( 右から読んでも左から読んでも「 いちい 」。
「 くしろよろしく 」「 リボンぼんぼり 」・・・ 。)
「 私は 、書道も 、鉛筆の字もすべて母から教わった 。
母は劣等生の私に辛抱強く教えてくれた 。母の字の
教えは少し変わっていた 。たとえば何かで見つけた
書を切り取っておき 、
『 これは書いた人のこころが伝わるわね 』
と言って 、彼女は手を胸に置いた 。
――― どこにこころがあるんじゃろか?
『 丁寧にね …… 』口癖のように言った 。
誠実と 、丁寧 。これが教わったすべてだ 。 」
( 小学五年生だった私に 、算数の和差算 、植木算 、
鶴亀算 、旅人算 、流水算などを辛抱強く教えてくれたのは 、
明治42年生まれの母である 。
特殊算を公式を使わずに解くという 、無理難題 。
子どもの頃から 、今に至るも 、理解が遅い私のこととて 、母は大層
難儀したことだろう 。
大阪 船場の商家の長女に生まれた母は 、そろばん 、算術に
長けていた 。書画の上手で 、ピアノもひいた 。大正年間の高女
出の才女である 。
書道塾には通わされたが 、同級生が通うそろばん塾には通わなく
てもいい 、と言われた 。昭和30年代半ばの時代で 、理由は 、
いずれ「 計算機 」の世の中になるという 、クラス担任のアドバ
イスを受け入れてのことである 。
そろばん塾で習う「 暗算 」の経験がないことが 、未だに私が麻雀の
点数勘定が出来ない一番の理由ではないかと疑っている 。
おカネの心配さえなければ 、子供にゃ 、なんでもやらせとくもんだと今なら思う 。)
( ついでながらの
筆者註: 「 鶴亀算( つるかめざん )は算数の文章題の典型問題または解き方の一種で 、
ツルとカメの頭数の合計と足の数の合計を示し 、それを基にツルとカメそれ
ぞれの頭数を求める問題である 。
中学校の数学で履修する連立方程式を使って解くことが可能であるが 、連立
方程式を使わずに小学校の算数の解法で解くことも可能である 。中学受験など
では連立方程式を使わずに解くことが求められる場合もあり 、特に『 鶴亀算 』
という場合 、この連立方程式を使わない解法を指すことが多い 。
歴 史
中国の数学書『 孫子算経 』にある「 雉兎同籠 」が始まりとされる 。それが
江戸時代におめでたい動物とされるツルとカメに置き換えられて 、この名前
になった 。
例 題
ツルとカメが合わせて8匹 、足の数が合わせて26本であるとき 、ツルと
カメは何匹( 何羽 )いるか 。
ただしツルの足は2本 、カメの足は4本である 。
一般的な解法
まず示された頭数すべてがツルであると仮定した場合の足の数を求め 、そこ
から実際の足の数との差を計算し 、その差をもとにカメの数を導き出す 。
この方法で例題を解くと 、
8匹すべてがツルであるとすると 、足の数は全部で 2×8=16本となる 。
これは実際の本数に比べて26-16=10本少ない 。
この10本の差を 、ツルとカメを交換する操作によって補う( つまり 、ツルを
一羽ずつ減らし 、カメを一匹ずつ増やしていく ) 。この操作を行う度に 、
ツルとカメの足の本数の差つまり4-2=2本ずつ 、足の数が増えていく 。
10本の差を埋めるには 、10÷2=5回 この操作をすればよい 。
すると8匹のうち5匹がカメに置き換わり 、ツルは 8-5=3匹が残る 。
したがって 、ツルは3匹 、カメは5匹となる 。」
「 面積図を用いた解法 」もある 。
以上ウィキ情報 。 )