それでも、日本人は「戦争」を選んだ加藤陽子朝日出版社このアイテムの詳細を見る |
読み応えのある一冊。で、その読み応えは史実からくるものではなく(内容が薄いとか虚偽であるということではなく)、「考え、解き明かす」ことの重さ。歴史自体というよりも、「歴史の学び方」を教わったような気がする。しかしコワイなと思ったのは、戦争が起こるときの状況や経緯って、
1)当時の社会情勢が異常だったわけではなく、むしろ普通の生活が営まれていた。
2)トップクラスの為政者たちなら、さまざまな情報を客観的に吟味、判断するだろう……とは限らず、ある意味「はじめに戦争ありき」のような場合さえある。
といった点。戦争とは、案外と近くに存在するものなのではないだろうか、と感じた次第。正直、歴史はからきし駄目な俺ですが、こういう接し方をすると興味が湧いてくる……のだけど、やっぱりまず基礎知識はつけないとなぁ。