地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

ちょうど今、カムシャフトへの窒化クロム(CrN)膜形成行なっています

2008年02月15日 22時01分48秒 | イオンプレーティングネタ


小雪がちらつくほどに冷え込んだ朝でしたが、そんな気温とはうらはらに早くも
スギ花粉が飛び始めている様です。

万事鈍感な部類に属する僕の五感ですが、こと花粉飛来についてのみ、著しく敏
感なセンサーを主に顔面に装着しておる様でして、通常3月の声を聞く頃には、
鼻水に溺れかけつつ涙目で仕事せねばなりません。

おかげ様で、これから2箇月間ぐらいは山歩きもチャリでの田舎走りも大々的に
は行なえず、葉桜となる頃まで屋内で悶々とする日々を過ごすことになります。


昨日19時から、諏訪野町の「えーるピア」にて同友会の異業種交流委員会が
開催されました。委員長の「里村工芸」さんから会員拓話の話者として30分
程度話す様にご指示いただいていましたので、先週土曜日にレジュメを作成し、
備えておりました。

当社の現業業務&営業傾向と手法について、35分程度の拓話をさせていただき、
その後は質問タイム。19時10分頃から20時40分過ぎまで当社関連の話題
で2月委員会例会は経過致しました。

ご出席は15名ぐらいだったかと思いますが、皆さん方、僕の下手な他愛の無い
話を眠そうな顔もなさらずお聞きくださいました。

とりあえず座を持たせることが出来てほっとしております。

閉会後、有志で飲みに出ようとなり、文化街の「時間(とき)をこへて」という昭和
レトロ装飾を全面に押し出した自称『小料理BAR』に行き、毎度々々のビール
大量摂取を行なっておりました。


(昨日も家から「えーるピア」へ、さらに文化街へ、チャリでの移動。2月の夜
にチャリ乗るのはさぞや寒かろうとお感じになる向きもお有りでしょうが、しか
してその実態は..。防寒着衣にて数㌔早走りしますと、汗が大量に出てビール
が美味いことこの上ありません。夏、これやると大変なことになります)



今日、この時間帯の当社内での作業は...

イオンプレーティング部門を覗くと既に無人。成膜装置が自動運転で動いており
ました。

予定表でチェックしますと、成膜工程進行中のブツはオートバイのカムシャフト。
形成されつつある被膜は窒化クロム(CrN)膜(ビッカース硬度Hv=1800~2000ぐら
いの高硬質耐摩耗膜)でした。このCrN、当社の各種真空成膜の中では最も厚く
形成することが出来ます。

厚く、と言っても20μm程度までですが。

このブツへの成膜の狙いは、高速回転にて摺動摩耗していくカムシャフトの表面
を硬質膜で被覆し耐摩耗性を向上させることです。

それと、窒化クロム膜の大気中での酸化開始温度は800℃を超えておりまして、
耐熱性にもかなり優れています。

現在、当社では耐熱性にさらに優れた3元素被膜を開発している最中でして、
上手くいけば酸化開始温度が1200℃にもなる薄膜をテスト的に形成させて
みたりしています。


(真空容器内を覗くことが出来る窓から見ますとこの通り。真空に極く近い
窒素雰囲気の中で、アーク放電によってプラズマとなったクロムイオンにより、
カムシャフト表面に窒化クロム膜が形成されています)

窒素ガス圧は20㍉torrぐらい。原料金属をクロムからチタンに取り換えれば
窒化チタン(TiN)膜が出来ますし、ジルコニウムにすれば窒化ジルコニウム
(ZrN)が生成出来ます。


(被膜形成中のカムシャフトは外国車のものらしいです。おそらく欧州車)

バイク部品へのイオンプレーティング成膜事例としてはインナーチューブと
リヤサスロッドが圧倒的に多いのですが、上記のカムシャフトやアクスルシャフト
への成膜もやや多くなりつつある、と言えるかもしれません。



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● ㈱東洋硬化へのお問い合せは、当社ホームページの「お問い合せ」欄、
   または、TEL:0942-34-1387  FAX:0942-36-0520
   所在地:福岡県久留米市津福本町1978-1 へお願い致します。

● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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