地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

いわゆる「古典的惑星」は8天体となりそうです

2006年08月24日 14時09分18秒 | 大気圏外ネタ


IAUでの惑星の定義、案の定、紛糾しているみたいです。

冥王星を惑星のくくりから除外することで、大勢の合意を得るのが、一番納得
しやすい落としどころでしょうね。ノスタルジーにまかれた「冥王星を惑星と
しておきたい」(僕も含めた)論も、冷静に考えれば、冥王星の惑星としての
要件が不備であること、やはり認めざるを得ません。

それがどうしたことか、たたき台であるはずのワーキングチームの原案は、
惑星の要件をぼかす方向で動こうとしていたみたいです。

下世話な話、冥王星を発見した「トンボー」が米国人だったので、米国の差し
金で、惑星定義の強引な改変を画策しただとか。

確かに、古代からしられていた土星までとは異なり、近世以降に発見された惑
星の発見者は、天王星:ハーシェル(英国人)、海王星:ルベリエ(フランス
人)・ガレ(ドイツ人)・アダムス(英国人)、冥王星:トンボー(米国人)
ですから、もし、冥王星が惑星の座から滑り落ちると、米国人の発見した惑星
は無い、ということになってしまうので、そうさせない様な政治的ベクトルが
かかっている、のだとかの情報が、まことしやかにマスコミを賑わせています
が、いくらなんでも、これは「マスコミ伝説」の一つなのではないかと。

そんなこんなで出てきたIAU原案が、名前だけはやや問題(私的に)な「ゼ
ナ」を惑星とするのはまだいいとして、今になって何でそんなこと言い出すの
か、な「セレス」や、まさかそんな突飛な案が認められるとも思えず、な「カ
ロン」なんかを、惑星とする、というものでした。

が、ここへ来て、大向こうの合意を得るに難い原案が白紙となりそうなので、
僕もほっとしています。

冥王星を矮惑星として、「ゼナ」「セドナ」「クアオアー」「カロン」などと
同じカテゴリーに位置づけるのが、まだ、よりマシな案というものでしょう。

ただし、これらEKBO(エッジワース=カイパーベルト天体)と、火星-木星
軌道間に大多数が存在するアステロイド(小惑星)を十把一絡げに、「矮惑星」
としてしまう考えがIAUの委員達の頭の中に残っている危険性がありますの
で、まだ油断できません。

新しい報道から。例のごとく、毎日新聞の記事。


<太陽系惑星>冥王星除外で最終調整 IAU、今夜全体会合

 【プラハ会川晴之】チェコのプラハで総会を開いている国際天文学連合
(IAU)は最終日の24日、午後2時(日本時間午後9時)から開く全
体会議で、惑星の定義案を審議する。冥王星を惑星からはずす最終案に支
持が集まる一方、異論もあり、最終調整に手間取っている。冥王星を惑星
として存続させる対案を上程する動きもある。総会に出席している約
2500人の科学者全員による投票で決着を図る。
 最終案は、太陽系惑星を、自らの重力で球状となる天体▽恒星(太陽)
を周回する天体▽軌道上で圧倒的に大きい天体――と定義した。水星から
海王星までの八つの天体を惑星とし、この条件を満たさない冥王星は惑星
から外れる。
 一方、冥王星存続派は、水星から海王星までの八つの天体を「古典的惑
星」とする一方、冥王星など水星より小さい天体を「矮(わい)惑星」と
位置づけるものの、惑星としての地位を保つ案を提案する可能性が強い。
冥王星周辺には、冥王星より大きい「2003UB313」などの天体が
あり、同案可決の場合は、惑星の数は現在の9より増えるだけでなく、科
学技術の進歩に伴い、将来はさらに惑星数が増えることが確実となる。
 惑星を専門とする天文学者には最終案支持が多いが、他分野の専門家に
はさまざまな見解があり、一本化が難しい状況だ。
                    (毎日新聞) - 8月24日12時14分更新

今夜の全体会合で最終決定となる運びだとのこと。



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太陽系惑星9個→12個へ、「惑星の定義」IAU変更原案、違和感あり過ぎ

2006年08月17日 13時49分21秒 | 大気圏外ネタ


「惑星の定義」について、再規定する為の「国際天文学連合」(IAU)総会
が、24日にプラハで開催されますが、予備的にワーキングチームが、「惑星
とは何ぞや?」との新定義原案を公表しています。その中身が「ちょっとおか
しいっちゃないとーっ?」なのですが、とりあえずマスコミ報道を貼付します。


まず讀賣新聞。

太陽系惑星9個→12個へ、惑星の定義変更案を公表

 天文学者の国際組織「国際天文学連合」(IAU、本部・パリ)は16日、
これまで明確でなかった惑星の定義案を示した。それによると、米航空宇宙局
(NASA)が昨年「第10惑星」と発表した「ゼナ」など3天体が惑星に昇
格し、太陽系の惑星が9個から12個に増える可能性が高まった。

 定義案はプラハで開催中の総会で審議されている。24日の採決で承認され
れば、1930年の冥王(めいおう)星の発見以来、太陽系の姿が大きく書き
換えられることになる。

 これまで惑星の厳密な定義はなかった。しかし、海王星の軌道の外側で多く
の小惑星が見つかり、冥王星を惑星に含めるかどうか、天文学者の間で長年、
議論が続いていた。さらに、冥王星より大きなゼナが発見され、惑星の定義を
求める声が上がっていた。

(読売新聞) - 8月16日20時38分更新


続いて時事通信。

太陽系、12惑星に=セレスなど3個昇格を提案-国際天文学連合

 【プラハ16日時事】太陽系の外周で冥王星より大きい新天体が発見されたこ
とを受け、惑星の定義を検討してきた国際天文学連合(IAU)は16日、当地で開
催中の総会で、「太陽(恒星)を周回する自己重力で球形の天体」との案を発
表した。これによると、新天体のほか、従来は冥王星の衛星とされた二重惑星
「カロン」、火星と木星の間の小惑星帯にある「セレス」が新たに惑星となり、
惑星数は現在の9個から12個に増える。
 IAUは天文学の最高機関。24日の採決で承認されれば、1930年の冥王星発見以
来、76年ぶりに太陽系の姿が書き換えられる。しかし、第5惑星となるセレスは
直径が月の約4分の1しかない上、今後さらに12個の天体が惑星に昇格する可能
性があるとしており、議論になるとみられる。 

(時事通信) - 8月16日19時0分更新


さらに毎日新聞から2記事。

<太陽系惑星>新たに3個 国際天文学連合が定義案公表

 国際天文学連合(IAU)は16日、チェコのプラハで開催中の総会で惑星
の定義案を公表した。「恒星の周りを回り、自らの重力で球状となる、恒星で
も衛星でもない天体」としている。定義に基づけば、03年に米国の研究チー
ムが見つけた新天体「2003UB313」(直径2400キロ)、冥王星の衛
星とされていたカロン(同1200キロ)、小惑星セレス(同950キロ)の3
天体が新たに惑星となり、太陽系の惑星は12個になる。さらに、別の12天
体が惑星となる可能性がある。
 24日の全体会議で議決、承認されれば、1930年の冥王星の発見以来76
年ぶりに太陽系の惑星数が増える。国立天文台によると、惑星の科学的な定義
はなかったが、今回の定義は一般的な惑星のイメージを大きく変えるため、
「承認されるかどうか予断を許さない」(同天文台)という。
 米国の研究チームが03年に発見した2003UB313は直径2400キロ
で冥王星(直径2300キロ)より大きかったことなどから、IAUは惑星の
定義を検討していた。

(毎日新聞) - 8月16日22時46分更新


<惑星定義案>新天体発見で拡大 歴史配慮し冥王星「維持」

 国際天文学連合(IAU)が惑星の定義案を示したのは、観測技術の向上で
冥王星と同程度の大きさの小天体が相次いで発見され、「冥王星は惑星と呼べ
るのか」「そもそも惑星とは何か」という議論が持ち上がっていたためだ。定
義を決めることで、さらに新天体が発見された場合の混乱を避ける狙いがある。

(毎日新聞) - 8月17日9時4分更新


最後に産経新聞。

太陽系12惑星 新定義「自己重力で球形」提案 候補さらに12個

 太陽系の惑星が、これまでの9個から12個に増える可能性がでてきた。チェ
コのプラハで開催中の国際天文学連合(IAU)総会で16日、新たな惑星の
定義の原案が示された。原案のまま承認されれば、冥王星の発見(1930年)
以来、76年ぶりに太陽系の全体像が大きく書き換えられることになる。IAU
は、24日に新定義を承認するかどうかを投票で決める予定だ。
 国立天文台によると新しい惑星の定義の柱は、「恒星を周回する天体で、自
己の重力でほぼ球形になるもの」としており、直径800キロ以上が目安にな
る。この定義だと、火星と木星の間に位置する最大の小惑星「セレス」、冥王
星の衛星とみなされてきた「カロン」、昨年夏に米航空宇宙局(NASA)が
「第10惑星」と発表した「2003UB313」が、新たに惑星の仲間入り
をする。
 しかし、近年は観測技術の進歩で太陽系の外縁部で次々に新たな天体が発見
されており、3個の新惑星候補のほかにも、12個の天体が惑星に昇格する可
能性があるという。
 惑星の定義をめぐる議論は、昨年7月に米国の研究チームとNASAが、冥
王星より大きいことを理由に「2003UB313」を第10惑星と発表した
ことが直接のきっかけ。それ以前にも、直径が月の7割しかなく、公転軌道も
他の惑星に比べて特異な冥王星を惑星とすることの妥当性が議論されてきた。
 こうした経緯を踏まえて、原案では、(1)水星から海王星までの8個の惑
星を「古典的惑星」とする(2)冥王星とカロン、「2003UB313」の3
個は「プルートン(冥王星族)」と呼ぶ(3)セレスについては「矮(わい)
惑星」と呼ぶ-ことを提案している。
 また、小惑星や彗星(すいせい)などと呼ばれている惑星より小さい天体に
ついても「太陽系小天体」と総称することを提案した。
 これまで、科学的に明確な惑星の定義がなかったことが議論の根底にある。
原案では明確さはあるが、惑星の中に「古典的」な8個とそれ以外の区別がで
きることになる。また、今後は新たな惑星候補が次々と見つかり、惑星の総数
が収拾がつかないほど増える可能性も否定できない。
 24日の議決で、原案への反対意見や慎重論が多い場合には、3年後の次回
総会に決着が持ち越される可能性もあるという。
     ◇
 ≪国際天文学連合総会で新定義提案≫
 国際天文学連合総会で提案された「惑星の定義」案の骨子は以下の通り。
 (1)恒星(太陽系では太陽)の周囲を回る天体であり、自己重力でほぼ球
形の天体のうち、恒星でも衛星でもないものを惑星と定義する
 (2)小惑星「セレス」、冥王星と“双子”の関係にある「カロン」、冥王
星より大きい小惑星「2003UB313」の3個が惑星に昇格、太陽系の惑
星は12個になる。このほか、さらに12個の天体が惑星と認められる可能性
がある
 (3)1900年以前に発見された水星以上の大きな8つの天体は「古典的
惑星」とする。冥王星と同等の大きさを持つ天体で、公転周期200年以上で
軌道が大きく傾きゆがんでいる一群を「冥王星族」と定義。セレスなど水星よ
りも小さな惑星は「矮(わい)惑星」と呼ぶことを勧告する
 (4)「小惑星」の名称は廃止。惑星より小さい天体は彗星(すいせい)を
含め、「太陽系小天体」と呼ぶ
     ◇
 【セレス】1801年、イタリアのパレルモ天文台長ジュゼッペ・ピアッチ
が発見した最初の小惑星。当初は惑星と思われた。火星と木星の間の小惑星帯
にあり、公転周期4年7カ月。直径約975キロ。名はローマ神話の穀物の女
神にちなむ。
 【カロン】1978年、米海軍天文台のジェームズ・クリスティが発見。冥
王星の周りを6日と9時間で1周し、衛星とみられてきたが、共通の重心が両
星の中間にある二重惑星。直径は約1200キロと冥王星(約2300キロ)
の半分近い。公転周期は冥王星と同じ248年。名はギリシャ神話の冥府の川
の渡し守にちなむ。
 【2003UB313】2003年、米カリフォルニア工科大のマイケル・
ブラウン教授らがパロマ天文台による観測で発見。05年、惑星としての動き
を確認、「第10惑星」と発表した。太陽系の外周の小惑星群「エッジワース・
カイパーベルト」にあり、公転周期約560年。直径は約2400キロと冥王
星より大きい。今後正式名称が付けられる。
     ◇
【用語解説】国際天文学連合(IAU)
 世界85カ国・地域の天文学者ら約8900人と62カ国・地域の学術機関
で構成される天文学の最高機関。1919年設立、本部はパリ。天体の命名権
がある唯一の団体。

(産経新聞) - 8月17日8時2分更新


定義原案では、

① 恒星(太陽系では太陽)の周囲を回る天体であり、自己重力でほぼ球形の
天体のうち、恒星でも衛星でもないものを惑星と定義する

→何故、球体でなきゃならないのか?

② 小惑星「セレス」、冥王星と“双子”の関係にある「カロン」、冥王星よ
り大きい小惑星「2003UB313」(通称「ゼナ」)の3個が惑星に昇格、
太陽系の惑星は12個になる。このほか、さらに12個の天体が惑星と認めら
れる可能性がある

→冥王星の第一衛星「カロン」を「惑星」と呼ぶには、普通、どー考えたって
無理がある。定義原案に照らして、強引に「冥王星表面から外側にある共通重
心を中心に回る二重惑星系」とでも呼ぶことになるのか?

③ 1900年以前に発見された水星以上の大きな8つの天体は「古典的惑星」
とする。冥王星と同等の大きさを持つ天体で、公転周期200年以上で軌道が
大きく傾きゆがんでいる一群を「冥王星族」と定義。セレスなど水星よりも小
さな惑星は「矮(わい)惑星」と呼ぶことを勧告する

④ 「小惑星」の名称は廃止。惑星より小さい天体は彗星(すいせい)を含め、
「太陽系小天体」と呼ぶ

→惑星より小さい天体は、十羽一絡げに「太陽系小天体」だとは!また、えら
いチカラ技を使うもんやのー。「小惑星」「彗星」「EKBO」「オールトの雲」
これら、出自が全て異なってるだろーにっ。IAUともあろうものが、こんな大
雑把なことでいいのかい!


いずれにしろ、「冥王星」は惑星と認めても、それよりも外側を回り、より大
きな「ゼナ(通称)」を惑星と認めるか否か、というポイントをクリアすれば、
後はおまけみたいなものなんでしょうが。

今まで「小惑星」の筆頭だった「セレス」は惑星、それ以下の「パラス」「ベ
スタ」「ジュノ」なんかは別物、という線引きに強烈な違和感ありです。

それと、何ですか? 「カロン」が惑星ですか? まず第一義的に「冥王星の巨
大な衛星」だろーが、と思いますが、単なるノスタルジーと片付けられてしま
うのでしょうか?

やはり、1930年にトンボーが発見した新天体を「第9惑星冥王星」として
しまったのが、今となっては様々な矛盾の発生元だったのかと。

でも、冥王星は(現在の段階でさえ)3つも衛星を持っているし、それを考え
れば、惑星カテゴリーから外すのも、可哀想ですし。

EKBOのうち「ゼナ」だけを惑星と認めるだけでなく、「セドナ」「クアオアー」
以下、既に発見されている冥王星近似サイズクラスの天体やこれから発見され
ていくのが確実な巨大なEKBO類も、「惑星」とするならば、いずれ、何百・
何千の「惑星」があることになってしまうでしょう。

例えば「第二百五十八惑星の×××」といった風に。

海王星までの8つの惑星を「Classical planets」、冥王星とそれ以遠のEKBO
の中で「惑星の新定義」に合致するものを「Plutons」、今まで小惑星と定義
されていたものの中で「惑星の新定義」に合致するものを「Dwarf planets」
(どちらにしろ「セレス」だけしかないということでしょうか)、この3種
にまず格付けするっちゅーことらしいです。


24日のIAU総会で正式に決議される内容が、このままなのか、また違った
ものとなるのか、注視しておく必要大です。

もし、上の3天体が惑星と認定されたとしても、もはや和名を付けることは
ないらしいです。「セレス」「カロン」「ゼナ」のままでいくとのこと。

個人的には「ゼナ」はなんとか変えてほしいです。このままでは、ドリンク剤
並みに軽っぽ過ぎます。以前も書きましたが、洋名「Lucifer」、和名「魔王星」、
これでしょう。これにしてほしいです。

いずれにしろ惑星名称を覚える為に唱える、「水金地火木土天海冥」という
呪文の様な文言は廃れること間違いなしです。

とにかく、上の原案は難あり過ぎです。

24日の決定が無難で納得がいくものとなります様に。



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ニューホライズンは今どのあたりに?

2006年07月22日 16時00分53秒 | 大気圏外ネタ


ニューホライズンの最新位置データです。

協定世界時、本日6時ちょうどの位置です。太陽からの距離は、地球⇔太陽間
の平均距離(1天文単位:AU)の2.93倍のところ。約4億4千万㌔。

地球から2.78AU、当面の目標の木星まで2.48AU、第一目的の冥王星まで28.9AU。

もう、地球より木星の方が近くなってきました。来年の2月あたりに木星フラ
イバイして、運動エネルギーをいただいて再加速し、一路冥王星を目指します。

現在のスピードは25.18km/秒。地球圏を離脱した時は三十数km/秒でした
ので、かなり太陽に引っ張り戻されて減速してしまってます。

太陽の引力から脱出できる最低限度のスピードは16.7km/秒(第3宇宙速度)
ですから、現在のニューホライズンの速度でも充分に太陽系外縁部へ突っ走っ
ていけるのですが、少しでも早く観測する為にも木星の重力を利用させてもら
う訳です。そのかわり、木星の公転速度がほんの極く少し遅くなってしまうこ
とになります。


(6月にニアミスした小惑星「2002JF56」との距離、既に、地球⇔火星の公転
軌道間距離に匹敵するほどに開きました。もっとも、ニアミスとはいっても
10万kmも離れてはいましたが)

で、当初は「2002 JF56」の写真を撮る予定さえ無し、だったのですが、撮像テス
トだとかで、撮ってました。その記事と写真を以下に。


ニューホライゾンズ、小惑星を追跡 (2006年6月15日発表)
冥王星に向けて飛行を続けているニューホライゾンズは、機器テストのため、
小惑星帯を周回する小惑星、2002JF56を観測することになりました。
ニューホライゾンズに搭載されている「冥王星撮像装置」(Ralph)の一部で
あるマルチスペクトル可視光撮像装置(MVIC)が、134~336万キロ離れた地点
から撮影しました。小惑星の大きさは5キロほどで、背景に向けてかろうじて
光っているのがわかる程度に写っています。今回、冥王星撮像装置が小惑星
の観測を行ったのは、探査機に対して動いている天体を追跡し、写真に撮る
能力があることを確かめるためです。これからはスイングバイを行う木星で
あり、現地に到着したら冥王星とその衛星、ということになるでしょう。こ
の能力は、ニューホライゾンズが木星に近づいて、スイングバイを行うため
に不可欠なものです。
「小惑星の観測は飛行テストであり、私たちにとっては、すばやく動く物体
を捉えることができるかどうか、そしてわれわれのプロセスをより洗練され
たものにするテストにちょうどよいチャンスであった。この冬私たちが木星
系で観測する物体は、この小惑星よりもずっと動きが遅い。したがって、今
回の観測は、私たちにとってはもっと速い物体で観測し、2015年の遭遇の際
の試験にもなる思いがけないチャンスだった。」(ゲーブ・ロジャース (Gabe
Rogers)氏、「ニューホライゾンズ」の誘導制御エンジニア)

冥王星撮像装置は、6月11日、12日、13日に分かれて撮像を行い、データは圧
縮されて地球に送られてきました。地球に到着後、「ニューホライゾンズ」の
チームによりチェックが行われました。
小惑星への再接近時(世界時で4時5分、距離にして101,867キロメートル)、冥王
星撮像装置は可視光と赤外線の画像を撮影するためにスキャンを開始しました。
同じくこれらのデータも圧縮されて地球へ届けられました。
「冥王星撮像装置は打ち上げから問題なく機能しており、今回の観測は機械の
能力と感度についてより深い情報を教えてくれる。」と話すのは、この機器の
担当科学者であるデニス・ロイター (Dennis Reuter)氏です。「冥王星撮像装置
を使って、この小惑星が非常に暗い点だった段階から、明るさが木星と同じく
らいなるまで、ずっと追跡することができた。」
ニューホライゾンズは現在、地球から2億8,300万キロの地点を飛行しており、
太陽に対して秒速27キロで飛行しています。探査機は現在木星を目指して飛行
しており、最接近は2007年の2月28日が予定されています。


(何が何やらちっともわからない写真ですが、オッケーな撮像テストだったらし
く、結構なことでした)

以上、「 ニューホライゾンズ トピックス 」より



協定世界時:UTCとは
全世界で時刻を記録する際に使われる公式な時刻で国際度量衡局で決められま
す。イギリスのグリニッジ天文台での天体観測を元に決められるGMT(グリニッジ
標準時)とほぼ同じですが、SI単位系の1秒(セシウム133が91億9263万1770回
振動する時間)を原子時計で計測して決定しています。GMTにおける1958年1月1日
0時0分0秒からの経過時間を原子時計でカウントして定めた時刻である「国際原
子時」に、GMTとのずれを調整するための「閏(うるう)秒」を追加したものがUTC
です。海の潮汐運動がブレーキとなり、地球の自転周期は年々長くなっているた
め、放っておけばGMTとUTCは100年で約18秒ずれてしまいます。このずれを1秒
以下に抑えるために、ずれが0.8秒を超えるとUTCに閏秒を追加して、GMTとの差
を詰める。閏秒はおよそ1年に1回挿入されています。

日本時刻認証機構HPより


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新しく発見された冥王星の2つの小衛星に名前がつけられました

2006年06月28日 23時09分25秒 | 大気圏外ネタ
日本惑星協会のHPからの抜粋

今月23日に開催された国際天文学連合(IAU)の会議で、冥王星の新たに発見された
2つの小衛星の名前が決定しました。これ等2つの小衛星は2005年5月に発見され、
2006年3月の追観測で確認されていました。

小衛星の名前は、冥王星に近い方がニクス(Nix)、遠い方がハイドラ(Hydra)です。

冥王星がギリシャ神話の冥界の神(Pluto)にちなんでいるように、2つの小衛星も
同じギリシャ神話の冥界に関わる名前をつけられています。

ニクスは夜の女神で、冥界への川の渡守であるカロン(Charon)の母親です。

ハイドラとは、冥界への入口を守る九頭の大蛇の名前です。

冥王星に衛星が発見されたのは、1978年のカロン発見以来、27年ぶりのことです。



2015年に「ニューホライズン」がフライバイする際、「ニクス」と「ハイドラ」の
写真やデータを送信してくれるものと期待します。


(どちらが「ニクス」か「ハイドラ」か、全くわかりません)


でも冥王星って、月や木星系のイオ・ユーロパよりもっと小さい最小・最弱の惑星の
くせに、(今のところ)3つも衛星を持ってるなんて、かなり生意気です。

冥王星の軌道付近にたくさん存在する、EKBO(エッジワース=カイパーベルト天体)
の数量が、かなり多いことを示しています。冥王星自身もEKBOの一味というか、
親玉の一人とでもいうべきか。

おそらく十中八九、冥王星はまだまだ衛星を隠し持っているのではないか、と思い
ます。「ニューホライズン」のフライバイ時にもさらに発見できるのではないでしょ
うか。



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2002 JF56

2006年06月06日 21時50分32秒 | 大気圏外ネタ
6月13日に「 ニューホライズン 」が小惑星に接近することがわかりました。

小惑星は「 2002 JF56 」っちゅー、色気も何もない名前の、長辺5km
に満たないやつです。

接近すると言っても、最接近時でさえ、104,000kmも距離がありますので、
もし、「 ニューホライズン 」に人が搭乗していたとしても、「 2002 JF56 」
は、ただの光点にしか見えないだろう、とのこと。それでも長旅の途上ですので、
ちょっとしたアクセントとして、面白いイベントではあります。

写真撮影さえしないらしいです。



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だいぶ寒いところまで行ってしまいました

2006年06月01日 22時01分23秒 | 大気圏外ネタ
対蓑虫用に植木を消毒しましたが、明日午後には雨になりそう、とのこと。全く腹
が立ちます。天気にも蓑虫にも。



6月1日をもって、ニューホライズン位置図の縮尺が変わりました。

5月までは、火星の軌道までしか載っていない程度の縮尺でしたが、今日から下の
様に、木星の軌道まで見える様に変更されています。

内側の4惑星の軌道に較べて、木星の軌道の何と大きいことでしょうか。

7~8箇月後に、木星と邂逅し、その後8年間ただただ飛び続けます。

木星の観測を行なった後は、電力の消費を抑える為に、あたかも冬眠でもするかの
様に、観測装置類を休止させるのだそうです。

冥王星に近づいてから、ちゃんと目覚めることができるのでしょうか。やや、心配
になりますが。



(地球からの距離:1.57天文単位、木星への距離:3.15天文単位、のところ
を飛んでいます。秒速28.22Kmと、かなり速度を落としてしまいました。木星
フライバイでどのくらい増速できるのでしょう?)


今日現在、ニューホライズンが飛んでいる、太陽から2.31天文単位の位置に、仮
に地球の軌道があったとするならば、水(H2O)は、液体とはなり得ず、固体として
しか存在できません。

もう、だいぶ寒い所まで行ってしまいました。



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カッシーニとホイヘンス

2006年05月30日 00時52分12秒 | 大気圏外ネタ
今夜はバフ研磨部門とイオンプレーティング部門の合同新人歓迎会でした。開
始時刻が20時30分と遅く開会しました。場所は西鉄津福駅東の焼鳥屋さん
「九十九(つくも)」です。

イオンプレーティングへの他所からの転入が一人、イオンプレーティングから
他所への転出が一人、バフ研磨部門への新人が一人です。

皆さん頑張って戦力になってくださいね。


(両部門のスタッフたち。くだ、まいてます。店の大将は、地元ホークスの熱
烈なファンです)



それでは、酔っ払いたちのことはほっといて、「世界週報」2006/6/6号から、
もう一原稿転載します。

『的川教授の宇宙よもやま話』。 執筆者は、JAXAの的川泰宜教授です。
原稿のタイトルは以下の通りです。続けて本文も。



       カッシーニ/ホイヘンスによる土星の冒険
    

●太陽系最後の未踏の地 土星の衛星タイタン

 2002年12月のことである。ハワイのマウナケア山頂に陣取る天体望遠
鏡群のうちの二つ(ジェミニ、ケック)が、星をまたたかせる大気の揺らぎを
補正する技術を駆使して、土星を回る謎の衛星タイタンの姿をとらえた。
1980年代、あのボイジャーが土星に接近飛行して撮影した時よりもはるか
に鮮明な画像が、地上から得られたのである。
 タイタンには地球に似た厚い大気が存在している。太陽系の中でも、冥王星
と並ぶ、まさに最後の未踏の地である。タイタンは水星よりも大きい。濃い大
気の大部分は、地球と同様に窒素である。ただし地球と違って酸素がない。太
陽から遠く離れているため、気温はおよそマイナス183度(摂氏)と思われ
る。ボイジャー以後、タイタンの大気に雲が存在するかどうかは、激しい議論
の的になっていたが、このハワイからの映像によって、タイタンの南極付近に
雲が存在していることが判明し、その形まで確認された。それはメタンの雲な
のだろうか。明るい領域と暗い領域がある。これは何を表しているのか。


(タイタンの南極に白いもやが見えます)

 その頃、土星とその衛星にまつわる数々の謎を解明すべく、米航空宇宙局
(NASA)・欧州宇宙機関(ESA)・イタリア宇宙機関(ASI)三者
共同の探査機カッシーニが土星への旅路を急いでいた。地球をたったのは
97年10月15日のことである。

●フェーベを接近撮影

そして、04年6月、カッシーニは、タイタンと並ぶ興味ある(土星の)お
月さま(衛星)であるフェーベに2068キロまで接近した。100年前に
発見されて以来、この衛星は科学者を大いに悩ませ続けてきた。現在、土星
の衛星は31個が知られているが、その中でフェーベだけが他の惑星と反対
方向に回っている。科学者たちは、恐らくこの直径200キロあまりの星は
もともと小惑星だったものが土星の引力に捕らえられたのではないかと考え
た。とすれば、太陽系外縁部で形成された当時の姿をそのままにとどめてい
る微惑星の仲間ではないか。果たして氷だけでできているだろうか、岩石と
氷から成っているのだろうか。ぞくぞくするような興奮をもって待ち続ける
科学者たちの前に、ついにフェーベの画像が届いたのが、6月11日午後1
時56分(太平洋夏時間)、以後カッシーニは30時間にわたって、フェー
ベを近接撮影し続けたのである。
 12日以降に公開されたフェーベの鮮明な写真はまるで頭蓋骨のように見
えるフェーベの相貌を万人の前にさらした。科学者たちはこれらの画像から、
数十億年の昔、頻繁に繰り返された衝突でできた深いクレーターがたくさん
ある貴重な微惑星そのものだとの見解を表明している。つまり私たちの太陽
系の中の最も古い物質をそのまま内部にとどめている可能性を持つ天体の一
つであるらしい。平均直径214キロのフェーベには二酸化炭素の痕跡があ
り、氷と岩でできていることも分かった。太陽から120億~150億キロ
離れた距離にあるカイパーベルトからかつて弾き出された可能性が高い。
 それから程なく土星の周回軌道に入ったカッシーニは、04年12月25
日、その脇腹からタイタン突入プローブのホイヘンスを分離した。ホイヘンスは、
タイタンの謎に満ちた大気の中を降下していき、約2時間半後に地表に着陸
した。史上最初のタイタンへの観光船である。科学者たちは、興奮を抑え切
れなかった。


(カッシーニの全貌。かなり大きいです。写真下方の人物からもお分かりの
様に、ちょっとしたトラックぐらいのサイズはあります。こんなのを土星まで
飛ばすんですから、NASAの技術っちゃー、やっぱり大したもんです。ホイ
ヘンスプローブは写真向かって左脇腹にある金色の編み笠部分です)

 ホイヘンスがタイタンの大気圏に入った時、そのスピードは時速2万キロ強
だったはずである。その3分後、高度170キロに到達し、熱シールドが摂氏
1900度以上に達したホイヘンスは、三つのパラシュートを開き、轟々と鳴
る「大気の音」を聞きながら、その敢然たる突入を続けた。
 タイタンに降り立ったホイヘンスからの最初の科学的データが、ドイツの
ESA宇宙オペレーションセンターに届いたのは、05年1月14日17時
19分(中央ヨーロッパ標準時)であった。ホイヘンスは、降下時に350枚
以上の写真を撮影し、タイタンの濃厚な大気に関するデータを収集した。その
後続々と届いたホイヘンスの解析結果と、引き続き母機カッシーニが接近観測
したタイタンのデータからは、度重なる降雨と侵食によって形成された河床が
現れ、地表には「泥」の層が堆積している様子が浮き彫りにされた。タイタン
の地表には恐らく液体メタンが流れ、複雑に絡み合い、鋭い溝を作りながら巨
大な暗い水たまりのようなものへと続いていく。そのすべてが地球上でも見ら
れる現象であり、タイタンがいにしえの地球を研究するための絶好の素材であ
ることを明確に示しているのである。タイタンに降る雨は、水ではなく液体メ
タンのたぐいであろう。

●タイタンに人類が住める日

今から40億~50億年後、私たちの太陽が核融合の燃料を燃やし尽くし、
赤色巨星になる頃、私たちの地球上では、もはや生命が生き延びることはでき
ない。しかしこのタイタンの気温は上がり、氷の形で蓄えられた水、そして酸
素が大気中に放たれるだろう。冗談ではなく、将来タイタンに人類が住める日
がやって来る望みはある。
 去る2月半ばに、カッシーニはタイタンに3度目のフライバイ(接近遭遇)
を行い、クレーターのような盆地状の地形の画像を送ってきた。幅は440キ
ロ程。科学者たちは、巨大な彗星か小惑星の衝突で形成されたのではないかと
考えている。数十億年前に地球がどのように形成されたかを理解するための
数々の手掛かりを提供しながら、カッシーニの活動が続いている。 【 了 】




歓迎会出席者たち、まだ飲んでるかもしれません。明日も当然仕事ですので、
僕は、今日は、ここで打止めです。

やつら、明日、出てききるっちゃろなー?(翻訳:やつら、明日、出勤できる
のだろか?)




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海王星並みの系外惑星系をESOが発見

2006年05月21日 00時22分52秒 | 大気圏外ネタ
時々はやらずにゃおれぬ大気圏外ネタ。字余り



asahi.com5月19日付からの転載です。【 】内は僕流の注釈です。



 欧州南天天文台(ESO)は、海王星並みの質量しかない三つの惑星が回っている
惑星系を太陽系外で発見したと、18日付の英科学誌ネイチャーに発表した。最も外
側の惑星には生物が生息できる環境が整っている可能性があるという。

 惑星は地球から41光年離れ、太陽よりわずかに質量が少ないHD69830と呼
ばれる恒星の周りを回っている。ヨーロッパの研究者チームが南米・チリにある
ESOの高性能望遠鏡を使い、2年以上観測を続けて発見した。



  【 41光年とはアバウト400兆Kmのこと。系外惑星発見に際して、この程度
    の距離は、ご近所とみなします。最近接恒星(お隣さん)であるプロキシマ・
    ケンタウリは約40兆Kmの距離 】

  【 「海王星並みの質量しかない」とは、無茶苦茶小ちゃくて、そうそう簡単に
    は見つけられんのやぞ、でも何とか工夫して確認できたんやぞ、すごいやろ!
    という言外の意味を相当量含んでいます 】

  【 3つの惑星が回っているのを発見した、とは、厳密には、3つありそうなこ
    とは早くからわかってたけど、発表した後、「違うやん」と他の天文学者達
    から揚げ足を捕られない様に、数年間、ずっとデータの蓄積と確認をしてた
    んやぞ、そらーもう、おおごとやったんよ、との意味を含んでいます 】



 三つは、いずれも地球の10~18倍の質量と見積もられた。最も外側の惑星は岩
と氷ででき、質量の大きいガスで包まれていると見られ、生物がいる条件である液体
の水が存在する可能性があるという。




(記事に添付されていた、想像図。でも、惑星同士の距離なんて、こんなのありえな
いです。それこそ、ズブの素人さん向けに、ちゃっちゃとやっつけ上げただけのもの)



 ESOは「地球型惑星だとはいえない。質量が大きすぎる」と慎重な姿勢を見せて
いるが、「今回の発見が新たな可能性を切り開くことになるだろう」としている。

 太陽系外の惑星は数多く見つかっているが、多くは質量が地球の300倍以上ある
木星並みに大きく、主にガスでできていると見られている。しかし、近年の観測設備
の高度化によって質量が小さい系外惑星が見つかるようになり、生命が存在する
可能性がある地球型惑星の発見への期待が高まっている。



  【 確かに、最も外側を回る惑星については、液体の水が存在することができる
    エリア(ハビタブルゾーンと言います。僕らの太陽系の場合のハビタブルゾー
    ンは水星と金星の間にその内部限界が、火星の軌道付近にその外部限界があ
    ります)に軌道があるらしいのですが、海王星サイズですので、岩石の地表
    を持っているものだか否か、甚だ心もとないです。それよりか、この惑星が
    大きな衛星を持っていた場合には、衛星にこそ堅い地表と大気と液体の水の
    存在を期待できるのではないかと、考えます。もっと高精度の観測が早く行
    なわれることを期待している処です 】


(http://www.extrasolar.net/ の 
» Extrasolar Planet Guide » Companions of Normal Stars » Sol » Earth から
の転載です。中心の点が、僕らの太陽(ソル)です。そのすぐ外側の偏心円が水星の
軌道。次の緑の輪がハビタブルゾーン内部限界線、その次の正円が金星の軌道です。
そしてその次の白線が地球の軌道、で、外側の青い円が火星の軌道、緑がハビタブル
ゾーンの外部限界線です)

  【 僕らの太陽系の場合は、このぐらいの位置にハビタブルゾーンがあるわけな
    んですが、他の恒星系の場合は、中心恒星の直径も表面温度も変光の具合
    も、全て個々に異なりますから、ハビタブルゾーンに設定されるエリアも恒星
    系ごとに異なってきます 】



で、このHD69830という恒星については、EXTRASOLAR VISIONSの、やや古いデータ
では、以下の様に書かれています。

In 2005, the Spitzer Space Telescope detected dust in the HD 69830 system consistent
with the existence of an asteroid belt twenty times more massive than that in our own
system and lying within the equivalent orbit of Venus. The belt would be so massive that
the nights on any nearby planets would be lit up by zodiacal light 1000 times brighter than
that seen on Earth, easily outshining the Milky Way.

In our own solar system, Jupiter marshals the outer edge of the asteroid belt, preventing
the belt from spreading to greater distances. An as yet unseen planet of Saturn mass could
likewise be sheparding the outer edge of the HD 69830 asteroid belt.

意訳↓
(2005年に、シュピッツァー宇宙望遠鏡によって、HD69830系には我々の太陽
系の20倍以上の質量の小惑星帯が、ちようど金星軌道に相対する位置に存在す
ることが発見されました。(微小な塵を大量に含んだ)小惑星帯は、地球上で見る天
の川より明るく、地球上で見える黄道光の1000倍も夜空に明るく輝いて見えるは
ずです。

我々の太陽系では、木星の重力が、小惑星帯の軌道の外周部を制御している為、
小惑星達が軌道を乱して、より外側に移動してくるのを防いでいます。これと同様に、
おそらく土星と同等程度の質量を持った未発見の巨大惑星が、HD69830の小惑
星帯の秩序を維持し、小惑星達の軌道を制御しているものと考えられます)





(Orbiting the K0 star HD 69830, a pair of asteroids swings by a hypothetical Saturn mass
water cloud giant and its moon. In the distance, dust in the star's thick belt, glows 1000
times brighter than our own star's zodiacal light. )

意訳↓
(太陽よりやや弱め(太陽がG2であるのに比較し、この恒星はK0)に光る
HD69830を廻る土星サイズの未発見巨大惑星とその衛星、さらにそれによって
振り回される小惑星。遠く、恒星を取り巻いて輝いて見えるのは、我々の太陽系での
黄道光の1000倍も明るく見える、恒星を周回する小惑星や塵)

  【 もちろん、想像図です。ややイマジネーション豊か過ぎるきらいあり、です。
    日本人では、ここまで描き込めないと思います。気恥ずかしくて 】



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2天文単位

2006年05月08日 07時04分24秒 | 大気圏外ネタ
 久留米は朝のうちに晴れてくるらしいです。

ひさしぶりに「ニューホライズン」の位置図を見てみると、地球⇔太陽間の距離
(1天文単位:AU、およそ1億5000万km)の2倍を超えた所を飛んでいま
した。地球から1.08AU、太陽から2.01AU、火星の軌道超えもとっくに済ませ、
木星へ向かって一目散です。

ちなみに、木星までの距離は、図によると3.51AU、来年の年明け早々にフライ
バイしますが、木星フライバイ探査機も数々ありましたので、ニュースソースとして
の押し出しは弱いと思います。

そして、冥王星までは30.02AU。ちゃーっ、まだまだ遠い!

そして速度は秒速30.23km。史上最速の出足ではありますが、太陽に引っ張り
戻されて、じわりじわりと速度を落としています。木星フライバイの後、どこまで速度
を上昇させるのかが見ものです。

ここに、日本製のイオンエンジンを搭載しておけば、低出力ながら、まだまだ少しず
つ増速できるのですが。信頼度合抜群のエンジンですから、今後打ち上げられる
探査機への搭載が期待されます。

何はともあれ、太陽系外縁部に向けて、今日も飛び続けています。

Where Is New Horizons?




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最近の火星画像から

2006年04月26日 00時50分09秒 | 大気圏外ネタ


仕事ネタと業界ネタを10日以上続けたので、久しぶりの大気圏外ネタです。

火星地表探査ロボットのスピリットとオポチュニティーが稼動し始めてから、
早くも2年を超えています。太陽電池パネルに塵が積もっても風で払われ、
電力が枯渇しないため、長期間動いていられるみたいです。

2台の地表探査ロボット以外にも次々と探査機が送り込まれており、実際、
20年以内に、有人探査の運びとなるでしょうね。

最近発表の火星の興味深い写真をいくつか。


(スピリットだかオポチュニティーだか、どっちの写真だったのか覚えてい
ませんが、クレーターの中から縁を撮った写真。縁の内壁には、風によって
なのか水によってなのかわかりませんが、浸食された痕跡が見えている様に
思えます)


(ゴーストとあだ名されている火星のつむじ風。気圧が地球の百分の一程度
であっても、旋風が起きています。でも、大気があるっていいですね。背景
の空が明るいんですから。大気が無いので真っ暗な月の空より、どんなにか
心が安らぐことか。実際は、呼吸不能であっても)


(こっちの写真の方が、もっと鮮明につむじ風が写っています。この手の風
の類がソラーパネルの塵を払ってくれているものと思われます。太陽からの
輻射熱で大気が激しく対流し、発生するのかもしれません)


(この写真見た時は、「本当かいな!とうとう見つかったんやね~」と感慨
ひとしおでした。極に近い地方で見つかった、クレーター内の水の氷。これ
で、有人探査の際の、燃料・空気・飲料水、を現地調達できる見込みとなり
ました。もう、地球からもっていかなくとも良いのです。水を電気分解して
おける様に、あらかじめ、太陽電池で動く無人プラントを、氷が存在する地
域に着陸させておき、装置の稼動と水素・酸素・真水の貯蔵状況を確認して
から後、人間が降立てば良いのです。持っていかなきゃならない生活キット
の量が、大幅に減り、ぐっと楽)


(二酸化炭素が主体の大気ですので、空はオレンジっぽい色調なのだそうです)

地平近くで、大気が年輪の様に同心円的模様を描いているのは、何故なんで
しょうか?


(かと思うと、こういう日没風景もあったりする訳です。なんかこう、スコット
ランドあたりの寒々とした日没と共通したイメージとでもいいますか、多少、
親近感が湧きます。こんなに弱々しくったって、以前、ミャンマーで見た日没
のと同じ太陽なんですねー、これが。別の惑星から見てるという違いだけです)

かなうことならば、火星でも日没を見てみたいものだなと思います。おそらく、
この火星での日没を実際に現地で見ることになる誰かは、既にもう生を受けて
いるでしょうし、それどころか、既に成人しているのかもしれません。エリー
トじゃなくてもいいよ、行ってみたいっていう気持ちが強いだけで充分だよ、
って言うのならば、僕は迷わず、いの一番に手を上げるのですが...

有人探査のさらに数十年後には、子孫どもは、火星をテラフォーミング(地球化)
し始めることと思われ、その結果、大気中に酸素が増えてくれば、オレンジ色
の空はだんだんと青っぽくなっていくでしょう。

次の世代の奴らがうらやましいです。新しい未開の地が手に入るのですから。


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今日のニューホライズン

2006年03月26日 08時30分32秒 | 大気圏外ネタ
まだ朝のうちです。とりあえず

目覚まし時計のセットを切り忘れていたので、日曜日なのに6時半に起こされて
しまいました。あーっ、もったいない!

どうせ今日は昼前ぐらいから仕事するつもりでしたが、ウィークデーなみに目覚
める予定ではありませんでした。
昨日、昼過ぎまで、寝かぶって(翻訳:惰眠を貪って)いたおかげで、体調も頭
の中も、僕の水準なりに上々です。

じゃ、今日は早いうちにブログ書いちゃおうか、と家パソに向かっています。


3/17に1億kmぐらいは飛行したみたい、と書いた「ニューホライズン」、今どの
へんかなと、NASAのホームページで詳しく調べてみました。

まだ1億kmも飛んでいませんでした。失礼致しました。木星フライバイ加速した
後も含めた平均速度で計算してたので、間違えてしまいました。


(地球から7300万kmほど。昨日現在でまだ火星軌道まで届いていません。
もうあと数週間もしないうちに、火星軌道超え)


(内惑星だけの図ですと、だいぶ飛んだばい、となるのですが、外惑星まで書かれ
た図になってしまうと、まだまだスタートしたばっかりなのがわかります)

木星にフライバイして、運動エネルギーいただきするまでが6億3千万km強、来
年の2月に予定しているそうです。その時点でさらにスピードアップし、あとは冥
王星へ一直線。

で、冥王星までが残り46億km。史上最速の出足とはいえ、こうしてみるとまさに
蝸牛の歩みです。

ニューホライズンが冥王星に到達する2015年までに、一体どんなできごとが、自分
に、家族に、うちの会社に、我々の社会に、起こっていることやろか。

少なくとも、冥王星より大きなEKBO(エッジワースカイパーベルト天体 = 太陽
系外周部に存在する微小氷天体)が、複数見つかり、冥王星遭遇後は、こっちの
EKBOに向かわせろだの、あっちのEKBOの方がいいだの、喧しくなってしまって
いることだけは確実だと思います。

さらに、EKBO専門の後追い探査体も打上げられるんじゃないかな。ここ2~3年の
EKBO発見ペースから考えて。


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魔王星がいいと思います

2006年02月02日 21時09分28秒 | 大気圏外ネタ
『 2003 UB 313 』、やっぱり冥王星より大きかったんですね。
それどころかトリトンよりも大きかったとは。たいしたもんです。


「第10惑星」冥王星しのぐ 直径3000キロ
 【ワシントン1日共同】米航空宇宙局(NASA)が昨年夏「太陽系10
番目の惑星」と発表した天体は直径約3000キロで、冥王星より大きいこ
とが、ドイツ・ボン大などの観測で分かった。研究チームは「惑星」説を支
持する結果だとしている。2日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。
 この天体は海王星や冥王星よりも外側の軌道にあり、太陽からの距離は地
球までの約97倍。あまりに遠いため、可視光の観測では正確な大きさが決
められなかった。
 研究チームは、スペインにある電波望遠鏡を使って天体から放射される熱
を検出、太陽からの距離を基に直径を割り出した。冥王星(約2400キロ)
と月(約3500キロ)のほぼ中間の大きさで、1846年の海王星発見以
来、太陽系で見つかった最大の天体になるという。
(共同通信) - 2月2日6時53分更新


何だか領土が拡がった様な気になって嬉しいです。
俺って19世紀の帝国主義者?
それとも、地上げする土地がたくさん見つかってほくそえんでいる悪徳不動
産業者? こっちの方が近い感じ。

名前、何になるのでしょうか? ゼナ? 僕の頭の中でドリンク剤以上のイ
メージになってくれません。第10惑星としての重み、零パーセント。

星野之宜は「2001夜物語」の中で、第10惑星を『魔王星』と名づけて
いました。これがいいと思います。
英語で言うなら、何になるだろ。


しかし、いくら『 2003 UB 313 』が冥王星より大きいからといっ
て、第10惑星として認めてしまったならば、今後、第2第3の第10惑星
(変な言い方ですが)が大量に発生してしまうのではないでしょうか。おそ
らく何千個も。

かえって冥王星を惑星のカテゴリーからはずす方が理に適っているとは思い
ますが、そこはそれ、やつもそうはさせまいと、衛星を3個も持っているこ
とをアピールしてきたし、心情的にもちょっとかわいそうですよね。

どうなっていきますことやら。

どちらにしろ、EKBOとオールトの雲探査が、今後の外部太陽系探査の主
流となっていくのではないでしょうか。



(この図、miya11さんのブログからお借りしました。ありがとうございます。
でも、冥王星の地表、変に鮮明に書き込まれていると思いません?)


ニューホライズンよ、冥王星の後、魔王星に廻ってくれ。20年程度ならば、
待っていられる...と思う。

できるだけ元気に年取らなきゃ。


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地球のたった5.5倍!

2006年01月26日 14時08分59秒 | 大気圏外ネタ


なんと、昨日イオンプレーティング槽に入れていたカムシャフト、写真撮る前
に出荷しちゃったとのこと。写真撮るって言っといただろっ!

しょうがない。じきに同じ様なののご依頼があるらしいので、その際、状況が
許せば写真にすることにします。




さてさて、ここ数日大騒ぎになってるんで、僕もやや野次馬ってライブドア
ニュースを見ていたら、面白げなものを発見しました。某社の前代表とは全く
関係ないニュースです。悪しからず。

太陽系外最小の惑星発見=「地球型」か、生命は「無理」-名大など 
( ~地球から約2万2000光年離れた銀河系の中心近くで、これまでで最
も軽い新たな太陽系外惑星を発見した。 ~今回の惑星の質量は地球の5.5
倍しかなく、かなり地球に近い。ただ、表面温度は推定マイナス220度。~ )

このニュース面白いと思いませんか?

ちょっと寒すぎるし遠すぎますが、現時点での最小惑星の発見であることに違
いはありません。


(もちろん想像図です。赤く光っているのは母恒星。てか、報道発表数時間後
に、早くも想像図を描いてしまってるっつーのがすごい!)


ここへきて、かなり小さな太陽系外惑星まで見つかる様になってきている様で
す。後、10年もすれば、地球程度のものも発見できるでしょうね。

これまでに発見された最小の系外惑星レコードは以下の通りです。

EXTRASOLAR VISIONS、によれば、
これまで見つかっていた太陽系外惑星のうち最も軽いものは、15.4光年の
距離にあるGliese 876 (M4 V) の第1惑星で、地球のおよそ7.5倍の質量の
ものでした。

( 主系列星の廻りで見つかった惑星の中では最も軽く、地球の7.5倍しか
ないと思われる、~ )
( ~ the mass of this planet would be 7.5 Earths, making it the
lightest exoplanet discovered around a main sequence star.)


だんだんと小さな惑星が見つかりつつある現在の状況ですが、ここ1~2年、
堅い地面を持っている可能性が高いやつらが次々と見つかっています。199
5年の系外惑星発見第1号からこっち、ホットジュピターかエキセントリック
プラネットの発見がほとんどを占めていたのが、じわりじわりと円軌道大惑星、
そして地球の数倍のサイズのものと、発見内容自体がステップアップしてきて
いるのがわかります。

いずれ、①地球サイズのものの発見 ②その惑星の酸素等の所在の確認 
③生命の探求 ④直接探査への渇望 、と進んでいくことと思いますし、当た
り前な成行きでしょうね。

ただし、ニューホライズンが冥王星へ出発していくのとは難易度が桁違いです。

かなり近いところにあるGliese876でも15.4光年≒144.76兆kmの
距離ですから、冥王星(およそ60億km)まで9年かかるニューホライズン
ですと、約7億km/年(時速8万km≒秒速22.1km)のスピードから
換算して、到達できるまでに約20万7千年費やしてしまいます。

惑星発見の可能性が高い最近接恒星であるバーナード星ですら、54.52兆
kmの遠さですから、ニューホライズンのスピードでは約7万8千年かかりま
す。

太陽系外に直接探査ロボット飛ばすのは、出発させてからせいぜい50年ぐら
いのうちに探査結果がわかるぐらいでないと、やはり気力がわかないんじゃな
いかと思います。そうなると現在のニューホライズンの千倍以上のスピード、
つまり光速の十分の一ぐらいまではスピードだせなきゃ、直接探査なんかに労
力を使うべきではない、となります。

勝手な予測をすると、おそらく僕らの次の次の次ぐらいの世代にとって、この
距離の克服の困難さがフラストレーションになることでしょうね。観測の結果、
酸素があるとわかっていながら、生物がいるだろうと予想がつきながら、住め
る可能性が高いのがわかっていながら、そこへいけないもどかしさといったら
かなりなものになるのではないかと。

まあ、このフラストレーションが曾孫どもの交通機械技術水準を向上させてい
くことでしょうが、果たして「兆km」の壁を越えられるのか否か、見もので
す。
と、言っても僕らは既にいなくなっちゃってますが。

長生きして確認し続けたいものだとは思いますが、無理です。

曾孫ども、夢を大きく持って頑張れな。



今日は、中小企業家同友会への入会後最初の例会出席です。どうなりますこと
やら。


最後は、ぐっと身近な話題となりました。


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ニューホライズンが出発していきました

2006年01月20日 21時07分54秒 | 大気圏外ネタ
今朝未明にアトラスに乗せられて出発して行ったみたいですね。頑張ってほしい
です。

スピードを最大のものとする為に、積載許容値より大幅に軽い状態で打上げられ
たとのこと。なんとまあ、豪儀なもんです。

月まで9時間で行っちゃうし、スイングバイする予定の木星まで13ヶ月だそうです。

速っ!


(大きな貨物室にちびのニューホライズン1台だけ。日本では考えられんです。贅沢)


これでまた、冥王星にもアングロサクソン的地名が多数発生することになるわけ
ですね。あんまり極端にはやらんどいてもらいたいです。僻みっぽい他民族がま
たぞろほぞを噛みますから。



(天候とか、何ですか電力不足?、により打ち上げが延期になってたらしいです)



(木星まで1年ちょっとしかかからないというのは、画期的ですね。木星スイング
バイしてもその後8年以上も外惑星空間を飛んでいかなきゃなりませんが)


でも、贅沢さえすりゃ、1年で木星へ行けるっつーのは、眼から鱗が落ちました。
この調子でいけば、僕が耄碌する前に、有人木星探査が実現するんじゃないかな。
ユーロパの海、見てみたい~

火星行きどころじゃないよ。


 
(冥王星は3つも衛星を持っていた!の衝撃写真と軌道図)


他にも面白い写真か何かないかな。

系外惑星とか。


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ニューホライズンはもう打上がりましたか?

2006年01月15日 23時15分06秒 | 大気圏外ネタ


一日中、家でごろごろと本を読んでいました。何の予定もない日曜でした
から。

本を読むといっても積極的に知識を吸収するためだとかじゃなくて、積読
していた衝動買い本たちを消化していく受動的形骸的読書とでもいうもの
ですが。

たまにはこうやって消化していかなきゃ、読んでもいない本たちに埋もれ
てしまって、かえって読書意欲が萎えるという事態に陥りかねません。



で、数日前のニュースで「1月15日にニューホライズンがケープケネディ
から打上げられる」と言っていたはずですが、そろそろでしょうかね?

一応儀礼的にボケておきますが、中学校の英語の教科書のことではありま
せん。

冥王星&EKBO(エッジワースカイパーベルト天体)探査体というか探査
ロボットです。


(冥王星の周回軌道に入ったニューホライズンの想像図。最近わかった冥
王星の大気や衛星カロンもちゃんと描いてあります。ボイジャーやカッシー
ニとはだいぶ形状が違うのな)



太陽系の惑星の中で、探査体が直接訪問探査していないのは冥王星だけだっ
たんで、そのことがここ10年ほど、ほんの少しだけフラストレーション
だったけど、やっとその欲求が満たされる日が来るということで、(これも
また)ほんの少しだけ嬉しいです。

ただ、到着するまで9年ほど待ってなきゃならないのがつらいっす。
2015年につく予定なんですと。

あー、外惑星は遠いよな~。


冥王星に降り立ちはしないみたい。カッシーニがホイヘンスプローブを
タイタンに落としたみたいにすればいいのにね。


(タイタン表面に降り立ったホイヘンスプローブからの写真)


今までに地球以外の天体表面からの写真というのは ①月 ②火星 ③金星
④タイタン と、たった4天体だけだったはず。これから10年ぐらいで
もっと増えていくだろうけど。



で、EKBOってなんなの?、冥王星と横並びさせるほどに大事なものな
んかい?、と調べてみました。

ここ2~3年の小天体観測技術の向上で、冥王星軌道付近以遠に、それは
それはたくさんの亜冥王星が見つかっています。そいつらのことです。

冥王星より大きいやつとか、ちょっとだけ小さいけど太陽周回に1万年かか
るやつとか、いろいろ。おそらく何百万個も。



(この図、面白いでしょ。冥王星って月より小さいくて、ほぼ同等のクワオ
アーとかセドナとかある。こうなると冥王星を「惑星」のカテゴリーからは
ずせと)



(セドナの軌道はすごい。冥王星の軌道の数十倍の大きさ。左上の図は内惑
星たち、右上は外惑星たちとセドナの近日点、右下はセドナの太陽周回軌道
全形、左下はセドナの軌道と「オールトの雲」)




(で、この2003UB313という仮名称のEKBOが冥王星より大きいらしいんだそう
な。冥王星の直径2350kmよりはるかに大きい2700~3000kmもあるらしい)



ニューホライズンは冥王星とその衛星たちを調べた後、こいつらEKBOのどれか
を調べにさらに飛んでいくことになるらしい。興味深いね。

ニューホライズンよ、ご苦労だが、頼んどくぞ。




でも、アメリカのこの手の探査体製造技術・制御技術はすごいね。さすが唯一
の超大国です。

NASAだとかジェット推進研究所だとかに機械を納入しているサプライヤー
さんたちの技術もものすごいんだろうね。

うちも、そんな所に加工済品を納入してみたいものです。

そう言えば、われらが久留米鉄工協同組合のメンバー、K歯車さんで作った
ラックが、JAXAに納入されているのご存知でしたか?

H-Ⅱロケットを組立場から発射台に移動させる時に、そのラックを伝って
ロケットが移動していくわけです。

ちっとでも平歯車の精度がおかしいとロケットが揺れてしまって大変なんだ
とか。
さすが、K歯車さん、久留米の誇りです。

そうそう、もう一つ思いだした。日本硬質クロム工業会会員の同業者、
N鍍金さん。
H-Ⅱロケットの噴射口を冷却する為に、噴射口の金属の裏側に燃料のケロ
シンなんかを流す細管を電鋳で形成し、そこに液体燃料を微量流すことで
クーラントの役目をさせる技術を作りだしたとのこと。

うーむ、すごい。 これは業界全体のプライドである。
うちには直接関係ない話ではあるのだが、何だか嬉しい。

うちの技術もいずれはこんな感じになってくれるならば、最高やね。ハー
ドル無茶苦茶高いけど。


例えば、20年後に「JAXAが打ち上げたガニメデ探査体の×××の
技術は東洋硬化で創りあげたものらしいよ」というふうになりたいもんだ
なと。


かなわない夢かもしれないが、追いかけて行きたいものではあります。


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