国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

そのアルバムに出会うのは偶然か、はたまた運命か!

2011年11月11日 | マスターの独り言(日々色々なこと)
外に出るとついついCDショップに行きたくなってしまう。
確かに「密林」では世界中の商品を簡単に手に入れることができる。
だが、やっぱり店なのだ。
インターネットでいくら便利になったとしても、
自分の足と手で見つけたものはそれだけ愛着がわく。

今日は出張ついでにやっぱり寄ってしまった。
最初は「なるべく手を出さないようにしよう」と考える。
予算配分は常に計画されたものであるが、やはり「予定は未定」なのだ。
思いもよらぬものに出会った時、人はどこまで理性を保てるかが勝負となる。
まぁ、一瞬で籠絡されてしまうのだが…

「もうしばらくジャズは休もうか?」などと考えても
出会ってしまうのは縁なのか、それとも運命なのか。
どちらにしろ専門店でないところでは値段の付け方が違うから侮ってはいけない。

今日の釣果はCD1枚とLP3枚である。
CDはビル・フリゼールの『ホエア・イン・ザ・ワールド』である。
これは『いーぐる』で聴いた時から欲しくて、
でもネット上では高かったので、とりあえず日和見していたヤツである。
ビルフリとジョーイ・バロンの組み合わせがベストマッチである。

LPはまずはスティーブ・レイシーの『森と動物園』のヴィーナスレコード盤である。
最近、スティーブ・レイシーは気になるところであり、
このアルバムが代表作であることも知っていた。
何せ『森と動物園』である。想像が付かない。
(そういえば韓国映画で『美術館の隣の動物園』という作品があったなぁ)
トランペットのエンリコ・ラヴァもちょっと気になる人なので
オリジナルではないが音を聴いてみたくて買ってみた。

次からが掘り出し物。
まずはエヴァンスの『ライブ・アット・バルボア Vol.1』である。
これは正規の録音ではないのだが、晩年のスペインで録られたもので1から5まである。
普通に買うとそこそこするのだが、その半額の値段で手に入った。

もう1枚がオーネット・コールマンの『フリー・ジャズ』のオリジナル盤だ。
これはぜひLPで欲しいと思っていた。
なぜならジャケットにジャクソン・ポロックの絵が使われている。
(CDだと使われていないものもある)
ときおりジャズのジャケットは芸術となる。
くり貫いてある小窓からポロックの絵が見えているのが、
今のCD時代ではなかなか味わえないアイディアであろう。
オーネットと一緒にドン・チェリーやエリック・ドルフィー、スコット・ラファロと
有名どころも脇を固めているため買って損はない1枚だ。

あるジャズ喫茶のマスターと話した時、
地震後オリジナル盤がかなり放出されたそうだ。そのため原価が落ちているらしい。
オリジナルが全てではないが、円盤の中に眠る音を解凍するロマンがあるだろう?