国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

分からないアルバムの持つ躁鬱な感じ

2011年11月10日 | マスターの独り言(ジャズ以外音楽)
ここのところ仕事が忙しかった。
ただ「人は忙しい時ほど部屋の掃除をしたくなる」症候群があり、
現実を逃避するかのように音楽は結構聴いていた。
ジャズでも新しいアルバムを次から次と棚卸しして、幅広く聴いていたが、
何よりも気になってきたのが、グレイトフル・デットのアルバムと
スライ&ザ・ファミリー・ストーンの『暴動』である。
特にスライの方は、『フレッシュ』が中毒になるほど聴いていた時期があるため
いわゆる絶頂期の3枚(『スタンド!』『暴動』『フレッシュ』)は持っている。

だが、例に漏れず『暴動』もよく分からない。
名盤と言われているアルバムであるが、
それが名盤となるには自分の耳がパワー・アップが必要なのだ。

ジャズ好きの人ならばマイルス・デイヴィスとスライとの関係は非常に有名なところだ。
何でも真綿のように吸収して、自分なりの音楽にしてしまうマイルスもすごいのだが、
そのマイルスに影響を与えたというスライにも興味がわいてくる。
そんなことを思って『フレッシュ』を聴いていたのだが、
見事にはまってしまったわけだ。
そうなると次は名盤中の名盤である『暴動』と行ってみたくなるのは自然の理だろう。

スライの音楽の粘っこさは感じることができる。
縦揺れに来るリズムやそのリフ性も意識と同化をさせていくと心地よい。
だがまだ音楽からスライの伝えようとしたことを受け取るのは難しい。

6曲目にタイトルでもある「暴動」が入っているのだが、
時間は0:00、つまりクレジットだけなのだ。
しかも「ゼアーズ・ア・ライオット・ゴーイン・オン」というオリジナル題は、
マーヴィン・ゲイの『ホワッツ・ゴーイング・オン』に感化されてのタイトルだという。

不安定な歌声と無理ある明るさ。
どうにもジャケットがその雰囲気を表しているかのようだ。