NFLのドラフト一巡目の放送を見る

　CS放送でスポーツ系のチャンネルもコロナの影響で予定していたスポーツ中継をすることができなくなってしまい、過去の試合を放映したり番組の編成に四苦八苦しているのだと思います。NFLのドラフト一巡目を放送するというのも生中継できるスポーツに関する番組ということで放送されたのではないかと思います。私も初めてみましたがこれが結構面白い。いつもNFLの試合の解説をされている方が、チームの状況もふまえたうえでドラフトされる選手のことも解説されています。解説者としてカレッジのフットボールまできちんと把握されているのに驚きました。

　NFLのドラフトは日本のプロ野球のドラフトとは仕組みが全く違います。プロ野球だと各チームがドラフトしたい選手を発表して競合すると抽選になります。NFLではきちんと順番が決まっていて、順番どおりに選手を指名していきます。ドラフトの前に選手がFAやトレードされて選手層が薄くなったポジションを指名したり、ゲームの中心となるクオーターバックを最優先で指名したりします。

　ところが一巡目のドラフトをしている最中にも、まだこの選手がドラフトされていないので是非ほしいがドラフトの順位からすると他球団が指名してしまうだろう、なんて時にドラフトの順位を上げるために他球団と交渉して一巡のドラフトのかわりに二巡とかのドラフト権をトレードして一巡のドラフト権をあげたりします。今回の中継でも二つ三つそのような事もありました。

　そのほか上位指名権を持っているチームが絶対指名するだろうとされた選手を指名せず他の選手を指名したりすると、次の指名権を持つチームがもともと想定していた選手ではなく、前のチームが指名しなかった選手を急遽指名したりします。このようなチーム同士のかけひきも面白いと雑誌などで読んだりしましたが、放送が中継されるとそのような状況も感じられてなかなか面白いです。そこには日本人の解説者がきちんと解説してくださるのでカレッジのフットボール知らない者にも理解できます。これからもNFLのドラフトを中継してほしいなと思ったりしました。

　私が知っている衝撃的な指名をしたドラフトは、レイダースがキッカーを一巡指名したこと。セインツがランニングバックを指名するためにすべての指名権を差し出して一巡の指名権をあけてそのランニングバックを指名したことですかね。たまにはこのような驚きの指名をしてくれるとより楽しいドラフトになるかな。