原点

バタバタと忙しくしているうちに

季節はすっかり秋に…

今朝、　ワンズの散歩をしていて

この空気の感じ　懐かしい…って感じていました。

 

私が住んでいた道東には

10月に必ず2回くらいは　バカに暖かい日があって、

そういう日には　決まって

テントウ虫が大量発生したものです。

人間の出入りとともに家に入り込み

天井の角っこあたりに　グチャ～と集まって

越冬するのです。

今朝の横浜は　どことなく

テントウ虫の秋の気分でした…

 

この頃　よく注文を受けるのが

パウンドケーキです。

もともと私が作るパウンドケーキは母の大好物

他のパウンドケーキは食べる気になれないと言います。

親バカが言わせているのだろうと　ずっと思っていました。

 

母のために作ったついでに

彼のお家に送ってみたところ

これが　大好評

『このパウンドケーキが食べられない人生なら

生きている価値がない』…と。

 

いや　これも愛がそう言わせているんだろう…

どこまでも疑心暗鬼のともちん

肝心の私は　もう何年、何十年？も

パウンドケーキは作るだけで食べていなかった。

 

もっと客観的な意見が欲しくて

この間　職場に持って行った

プロらしく　ナパージュという”テリの素”を塗って、

フルーツを飾って…

何も言わずに出してみた

職場には　管理栄養士さんはじめ

栄養士さん、　調理師さんが複数いる

「うわ～　これどこで買ったの？」

うん、　外見はプロ仕様だったようだ。

 

そして同僚たちから絶賛された。

売って欲しいと頼まれ

リピーターさんもいる

 

そこまで来て

ホントにお菓子作り40年のキャリアの

後半の20年は食べていなかったかもしれない

自分のパウンドケーキを家族と食べた。

え？　こんな味だったっけ…

パサパサしていると思い込んでいた次男は

こわごわ食べたのだけど

一口目の後は　バクバクいった…

「これならリピーターもでるわけだ」って。

 

これこそ

私のお菓子の原点で

今　また古くからの親友の

ありがたみを発見したような気分…

一生　心をこめて

笑顔で作り続けたいお菓子の

ナンバーワンかもしれない…