こんばんは…
旭川も暖かくなりました
アトリエの庭にはクロッカスが
咲き始めました
よく見ると去年植えた
行者ニンニクも芽を出しています
母の死は
時を同じくして家族を失った
沢山の方々の悲しみと
私の中では
どこかで繋がっていて
被災地の映像を見ては泣く日々ですが
それでも春は巡ってくると
その花咲くころに母は居ないと
また泣き…
父は家具職人でした
母は父の仕事を手伝っていました
二人とも家具を見る目は確かでした
初婚の時
二人が選んでくれた重厚な旭川家具
とてもとても気に入っていたのですが
離婚のときに 置いてきました
家をリフォームしたために
物理的に出せなくなっていたのです
そのことを 母に泣いて詫びました
母は そんな私を不憫に思ったのでしょう
自分が最後まで使ったタンスを
お母さんが死んだら
持って行きなさい…と
そのタンスを妹が送ってくれました
母と一緒に引っ越しをした
とても素敵なタンスです
私の娘でさえ欲しいと言うような
立派なタンスです
妹が言いました
タンスを見ても泣かないでよ
母があんなに行きたがっていた
アトリエに
せめてタンスを置いてあげたいから…と
夫が初めて母に会った時に
撮ってくれた写真を飾りました
母が残した服の一部は
そのまま引き出しに入れてあります
いつか私が着ようとおもって…
あとはゲスト用のタオルやリネンを
入れておきました
とてもしっかりした作りのタンスです
大切に使って
娘に譲り渡そうと思います
私の家では
父を オトーコさん
母を オカーコさんと
変わった呼び方をしていました
オカーコさん…
アトリエの居心地はいかがでしょう
やっぱり本人に来てほしかった
一緒に庭を作ったり
美味しいものを食べたり
まだまだ教わることが
たくさんあったのに…
涙は涸れそうにありません
あなたはドライに見えて
とてもウエットなんだから…
そう言っていたオカーコさん
素敵なタンスを残してくれて
ありがとう…