多発性硬化症は原因がまだ分かっていない難病です。
再発を繰り返しながら進行し、運動障害などが現れます。
でも、悪い生活習慣を改めて、健康的な生活を送ることよって進行を遅らせることは十分に可能です。
その悪い生活習慣を5つご紹介しますので、多発性硬化症に負けないで、頑張っていきましょう。
多発性硬化症は、難病の1つで、まだ原因が解明されていません。
男性よりも女性の患者数が多く、英語では“Multiple Sclerosis”と呼ばれているので、
「MS」と表記されることが多いです。
多発性硬化症は、神経系の病気ですが、病巣が脳のあちこちにできるのが特徴で、脳の情報を伝達する神経のカバーの役目を果たしている、「エミリン」という細胞が
所々禿げてしまう(脱髄)ため、情報が上手く体に伝わらないため、様々な症状が起こります。
エミリンが禿げてしまうのは、免疫が関係しているのではないかと考えられていて、現在、研究が進められています。
多発性硬化症の症状は、手足の痺れや痛み、上手く話せない、すぐに忘れる、目がぼやける、ひん尿など様々ですが、進行すると、歩けなくなったり、失明したりする場合もあり、再発を繰り返しながら、病状が悪化するのが多発性硬化症の特徴です。
しかし、生活習慣に気をつけて、健康的な生活を送っていれば、再発を防ぐことができ、病状の悪化も食い止めることができます。
絶対に止めて欲しい悪い生活習慣を5つご紹介しますので、生活習慣を改めて、多発性硬化症の進行しないように気をつけていきましょう。
多発性硬化症を悪化させる悪い生活習慣 1.体温を上昇させる
多発性硬化症の人は、体温が上昇すると、一時的に強い症状が現れる場合があります。
また、治まっていた症状が再び起こったり、別の症状が起こったりすることもあり、これを「ウートフ現象」といいます。
ですから、直射日光に当たったり、お風呂で長湯をしたり、暖房器具の温度を上げ過ぎたりして、体温を上げてしまう習慣は、悪い生活習慣になります。
外出する時は日傘をさす、お風呂はシャワーで済ませる、暖房器具の温度を上げ過ぎないなどして、体温はなるべく上げないように注意しましょう。
多発性硬化症を悪化させる悪い生活習慣 2.睡眠不足
疲れが溜まると、免疫力も低下し、多発性硬化症の症状が再発しやすくなります。
ですから、疲れが溜まる原因となる睡眠不足は悪い生活習慣です。
十分な睡眠をとって、疲れは溜めないように心がけましょう。
どうしても夜の睡眠が短くなってしまう人は、昼間に30分程度の昼寝をすることをおすすめします。
ただし、長時間昼寝をしてしまうと、夜眠れなくなってしまいますので、注意するようにしてください。
多発性硬化症の症状を悪化させる悪い生活習慣 3.紫外線
紫外線は、骨の生成などに必要なビタミンDを作り出すなど、私たちが健康を保つのに、とても大切な光線です。
しかし、紫外線の当たり過ぎは、様々は害を私たちに及ぼします。
その1つが免疫力の低下です。
免疫力が低下すると、多発性硬化症の症状が再発しやすくなりますので、紫外線に長時間当たる習慣は、悪い生活習慣となります。
日焼け止めを塗ったり、日傘をさすなどして、紫外線をカットするようにしましょう。
また、日光に長時間当たっていると、体温が上昇します。
体温が上昇すると、症状が悪化したり、別の症状が現れたりする「ウートフ現象」が起こりやすくなりますので、日差しが強い日中の外出時には注意するようにしましょう。
多発性硬化症を悪化させる悪い生活習慣 4.ストレス
多発性硬化症の再発を防ぎ、症状が悪化しないようにするには、免疫力を高めることが大切です。
そのためには、悪い生活習慣を改める必要がありますが、ストレスがあると、努力して悪い生活習慣を改めても、免疫力は低下する一方です。
それだけではなく、ストレスは気持ちを暗くしますので、多発性硬化症の症状が再発しやすくします。
ストレスが全く無い人なんて、ほとんどいないと思いますが、アロマテラピ、スポーツ、映画観賞など、何でも良いので、好きな事をして、上手に発散するようにしましょう。
多発性硬化症を悪化させる悪い生活習慣 5.運動不足
運動不足も多発性硬化症の症状を悪化させる悪い生活習慣です。
運動不足は体力の低下を招き、それに伴って免疫力も低下します。
激しい運動をする必要はありませんので、1日に20~30分程度の運動をするようにしましょう。
ただし、運動障害の症状が出ている人は、無理をしてはいけません。
腕を動かす、足を動かすなど、できる範囲で構いませんので、少しずつ体を動かすようにしてください。
症状が進んでいる人は、医師に相談して、リハビリを兼ねた運動をすると良いでしょう。
多発硬化症を悪化させる悪い生活習慣~おわりに
多発性硬化症の症状を悪化させる悪い生活習慣をご紹介しましたが、
他にも、栄養のバランスの取れた食事を取る、風邪やインフルエンザなどの
感染症にかからないようにするなどに気をつけるようにしましょう。
また、目にも症状が出やすいので、パソコンやテレビなどを長時間見ることは
避けるようにしてください。
目が疲れたら、休憩をするなどして、目に負担をかけないようにしましょう。