情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

【転載歓迎】共謀罪・選挙が終わって遂に牙をむいた寝たふり与党(海渡雄一)

2006-11-25 12:01:55 | 共謀罪
共謀罪の行方に関心を寄せるすべての方へ
「共謀罪・選挙が終わって遂に牙をむいた寝たふり与党」
                 海渡 雄一(弁護士)

法務委員会理事会で与党が動きはじめた

 まず、22日と24日の毎日新聞によると、共謀罪の審議について法務委員会の理事会のレベルではっきりとした動きが出てきた。22日の衆院法務委員会理事会で与党理事の早川忠孝氏が「共謀罪法案の審議に速やかに入りたい」と主張した。これに対し、平岡秀夫議員(民主)らは、米国が国際組織犯罪防止条約を批准した際に共謀罪に関する規定を留保したことを政府が隠していたとして、「審議の条件が整っていない」と反発したという。激しい議論になったが、与党側が「正式な提案ではない」としたため、結論は先送りされた。
 衆院法務委員会は24日、理事会で今後の審議日程を協議した。自民党の複数の理事が、共謀罪を創設する組織犯罪処罰法改正案の審議入りを主張したが、野党側は強く反発したという。協議はまとまらず、27日に再度話し合うことになった。22日は一人だったのが、24日には複数になっているところが不気味だ。

 保坂展人議員のブログも急を告げている。
 「本日(24日)、午後1時から開かれた法務委員会理事会で、来週の火曜28日の定例日に「共謀罪」の審議入りが「個人的な要望」として提案された。1時間の一般質疑を挟んで再開された理事会では、さらに「条約刑法(共謀罪)の審議に入って下さい」「次は条約刑法の決着をつけるべきです」との複数の与党理事からの発言が続いたが、与党筆頭理事は最後まで正式な提案をしていない。しかし、共謀罪の強行突破が「現場の要望」から国会対策委員会レベルの承認を取り付けつつあるものと判断し、「教育基本法の与党単独採決」に続いて、デタラメ虚偽答弁を続けてきた「共謀罪」も「強行採決」ぶくみで臨時国会終盤の日程に乗せてきたものと思われる。「防衛省昇格法案」の取り扱いをめぐって紛糾してきた安保委員会も来週の採決へ向けて動きつつあり、「自称・美しい国内閣」の本性があらわになりつつある。
 (中略)
 次の理事会は夕方5時半から開かれる。「共謀罪審議入り」が与党の正式な提案な提案であるのか否かは、この場で明らかになるはずだ。にわかに緊迫をましている法務委員会の現場からの緊急報告である。
 (追記)5時半から理事会は、与野党平行線のまま。ただし、与党理事の多数が「共謀罪審議入り」を提案するも個人単位の意見表明にとどまっており、与党としての正式提案なのかどうか曖昧だ。だが、「臨時国会の会期内に条約刑法も少年法も成立させる」というのが原則的立場だという「原則的」な姿勢表明はあり、野党側や世論の動向を伺っているのかとも思われる。月曜日の午後3時半から、続きをやることになって、来週に持ち越した。」

国対も動き始めている?

 真偽のほどは不明だが、二階自民党国対委員長が火曜28日審議入り、12月5日(再来週の火曜日)には共謀罪の採決を考えているという情報まである。保坂さんのブログにもあるように、共謀罪の強行突破が「現場の要望」から国会対策委員会レベルの承認を取り付けつつあるとみて対策をとった方がいい。

 今国会では、与党はずっと、共謀罪は見送りだという情報を国対筋から発信し続け、マスコミもこの情報をそのまま流してきた。しかし、教育基本法も衆議院を通過し、補選と知事選も19日で全部終わった。だからということで、共謀罪の審議入りというのは、あまりにもひどすぎないか。選挙の前には嘘を言って、国民を欺いていたことになるではないか。与党が共謀罪の成立を図ると言っていれば、補選も沖縄の知事選もどうなったかわからないのだ。国民もマスコミも徹底的になめられている。選挙が終わった今なら強行採決をしても、来年の統一地方選挙、来夏の参院選挙までに有権者には忘れてもらえると与党は高をくくっているのだ。

国民をだます政治は民主主義とは呼べない

 やらせタウンミーティングを見ても、安部首相以下の今の与党執行部にとっては、世論は「聞く対象」ではなく、「自ら作るもの」なのだろう。選挙に不利なことは隠しておいて、選挙が終わったらやりたい放題という今の政治のやり方を許したら、民主政治は成り立たない。政治を行う人が自らの意図を隠して、国民の審判を受けることなく、政策を遂行するとしたら、それはもう民主政治とは呼べない。来週は月曜から共謀罪も波乱の国会の始まりだ。
 与党が共謀罪を持ち出してくるなら、これに全力で反撃し、共謀罪、教育基本法、憲法改正手続き法、防衛省昇格法の悪法4法案をまとめて、廃案に追い込み、私たちの手で民主主義を取り戻さなければならない。私たちはだまされないし、決して忘れないというメッセージを与党国会議員へ送り続けよう!




★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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5 コメント

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Unknown (とらちゃん)
2006-11-25 17:21:02
こんばんわ!
アベシになってから急に慌しくなってますねぇ。
自分の政権は長くないと分かってて、自分の思う法案を強行に採決に掛かってるのかも?
と思ってみたりしますが、あの○○がそこまで深読みしないだろうし、・・・・・ ははは

そして、マスコミが沈黙しているのがなんとも解せない、・・・・・・

次の世代がとんでもないことにならないようにと願います。

では、また、・・・・・


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やはり、「敵の敵は味方」、ではないのかも? (デカルト)
2006-11-25 19:45:48
自民党の「牙剥き出し」は許せません。

が、「防衛庁、省昇格法案」に関して、民主党も、他の野党に牙をむいていませんか?

読売新聞は、一面トップに『防衛省法案成立へ』と、
大見出しを付けて得意になっています。
審議も深まっておらず、相変わらず国民のほとんどが問題点も知らされていない状況なのに、もう成立したかのような見出しを付ける読売は傲慢すぎます。
一体何様のつもりでしょう。
今からでも遅くないから渡恒の株問題を追及してください。

そもそも、省にまで昇格させることは、日本国憲法の根本原則に完全に違反しています。

どんな未開発国家でも独裁国家でも、こんな滅茶苦茶な法制定はしないでしょう。

自公も民主も気が違っていませんか?
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そもそも!「省昇格」は (防衛庁プライスがある限り!)
2006-11-26 13:51:08
ヤラセ質問他、自作自演のTMと同等に、国民を滅茶苦茶、馬鹿にした話ですゼ!
ご承知の通り、日本の防衛庁の装備はほとんど米軍産石油複合体御用達で、しかも実費に3掛け+αの高額で購入した上、尚も納入がまだなのに更に注文を出している状態で!
西武の松坂のメジャー移籍金、約60億円が世界最高額のF15戦闘機を2機買えるとかワイドショーが騒いだけど、それはあくまで実費なら、の話!
正確にはF15は約31億円だけど、防衛庁プライスでは108億円に化ける!から、到底60億じゃ売って貰えないよ!
アパッチ・ヘリでさえ、本当は18億円なんで60億なら3台買って弾とか付けられるけど、防衛庁プライスでは72億円だから、1機さえ買えまヘン!
昔、戦前は植民地経営が軍政だったんで、「軍部の台頭」は実質的な軍の富裕化のなせる業だったけど、ぶっちゃけ、貧乏な東北出身の2・26&5・15青年将校は今の拉致家族みたいに騙してイイ様に使われた、「建て看板」。
今、防衛庁が富裕化する理由は、防衛庁プライスが原因でしょうな!
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Unknown (Niphonese)
2006-11-27 23:41:54
昨晩からgooへのトラックバックが全く通らない状態が続いていますので、海渡弁護士の文章を転載させていただいた旨、こちらでご報告させていただきます。併せて記事へのリンクを設定しておきます。
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Niphoneseさん (ヤメ蚊)
2006-11-28 03:54:41
ありがとうございます!
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