tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

この新聞テレビ欄文章で何が言いたいのか…フジテレビの新番組「そこホメ!?」

2016-04-26 19:00:37 | 物申す
新聞のテレビ欄は毎朝ざっと眺めているが、とあるフジテレビの新番組の欄が引っかかった。

[新]そこホメ!?SP
話題の人の意外な一面
ホメて学ぶ!くりぃむ
タカトシ柳原(秘)爆笑話
高畑裕太…人気の理由
長すぎるアレ!?女子力
高すぎ振分親方?告白
アソコを磨く尾木ママ
吉川美代子vs小林麻耶
…吉川さんは私の反対
勢力…三田寛子ド近眼
(秘)りゅうちぇる

※(秘)はいわゆる「マル秘」マーク

あなたは意味がわかりますか?僕にはさっぱりわからない。
もちろん、意味がわからなくとも、わからないがゆえに「これはいったい何だろう?」と
興味を持たせることで引きつける宣伝手法もあることは認める。
でも、このコピーのどこにも、僕は好奇心を喚起されない。

まず、人名が多すぎる。
しかし、どれもただの列挙に過ぎず、誰ひとりとして印象を残していない。
多すぎるくせに、吉川美代子吉川さんがダブっていて、整理できていない。

長すぎるアレ!?は“人気者の高畑裕太”に係るのか?“女子力の高い振分親方”に係るのか?
どっちにしろ、意味をなしていない。
意味をなしていないから、ただの「死んだフレーズ」になってしまっている。

告白アソコを磨くというのは、何か下ネタを匂わせたいのだろうか?
しかし、尾木ママに下ネタを掛け合わせて、それが引きになるのだろうか?
下ネタというのは、エロを売りにしてる人(壇蜜とか橋本マナミとか)、
逆にエロから遠そうな人(堀北真希とか松下奈緒とか、「堅物」という意味で草野仁とか)
に掛け合わせて効力を発するものだと思う。
オネエっぽいとは言えただのおじさんの尾木ママにその効果はあるのか?
しかも、下ネタだとしても、「磨く」では特にパンチもない。
そして、この「告白」も、実はよく眺めてみると、
尾木ママの告白なのか振分親方の告白なのかわからない。

反対勢力というワードも、ここで言いたげな「女のいがみ合い」を表わすにはパンチがない。
そもそも「ホメて学ぶ」と言うのが番組のコンセプトと思われるのに、
いがみ合いを匂わせる意味もわからない。

三田寛子ド近眼は、世間にごまんといて珍しくもなんともない「近視の人」を指し示しているにすぎず、
そしてこれもやはりホメていない。

(秘)りゅうちぇるは、何も言っていないに等しい。
僕が無能なテレビマンなら、なんでも「(秘)」と付けて事足れり、とするだろうが、それを地で行っている。
そう言えば上の方にもすでに(秘)爆笑話という安直なコピーが出てきていた。

改行もヘタクソである。
行末で改行できるのが一番すっきりするのに、
改行の「」を入れてみるとこうなる。

[新]そこホメ!?SP
話題の人の意外な一面
ホメて学ぶ!くりぃむ
タカトシ柳原(秘)爆笑話
高畑裕太…人気の理由
長すぎるアレ!?女子力
高すぎ振分親方?告白
アソコを磨く尾木ママ
吉川美代子vs小林麻耶
…吉川さんは私の反対
勢力…三田寛子ド近眼
(秘)りゅうちぇる


8回の改行中、4回を文の途中で行っている。
これでは文章に心地いいリズムも生まれまい。

…僕のツッコミは細かすぎるだろうか?
いや、僕がテレビマンなら、この10字×本文11行=わずか110字に、「命を懸ける」と思うのだ。
視聴者はこのコピーを見てその番組にチャンネルを合わせるかどうか決めると思うから。
もしかしたら「唯一」の、視聴者との接点になるかも知れない。
そして、命を懸けるのなら、その配慮の行き渡りように、「細かすぎる」なんてことはないと思うのだ。

ついでだからその下の番組もツッコもう。

[新]日本のぞき見太郎
国民大規模アンケート
ラーメン行列天国発見
最下位のビリ県を応援
生瀬勝久 高島彩ほか


「行列天国」の意味がまったくわからないが、それはまあいい。
それより、普通の日本語感覚をもった人なら、「最下位」と「ビリ」は全くの同義語で、
「最下位のビリ」は余計な「言葉のダブり」であることにすぐに気づくだろう。
「トップの優勝者」「最初の先頭」と同じである。
わずか本文40字しかない欄で、この容易に気づける「ムダ」を排せないのは、
やはり「命を懸けていない」。

ここに近年のフジテレビ不振の理由を見てしまうと言ったら、言い過ぎだろうか?

果たして両番組はいかほどの視聴率を出すものなんだろうか、意地悪な興味が湧く。

<後日追記>
僕も性格が悪い。
実際に視聴率を調べてみると、両番組ともこの時間帯の東京キー局の中で最低の数字だったみたいだ。


葬儀屋のマークみたいだな…東京五輪新エンブレム

2016-04-26 11:42:26 | 物申す
昨日決まった東京五輪の新エンブレム。
「まるで葬儀屋のマークみたいだ」というのが率直な印象。
試しにあのマークの下に「××メモリアルホール」とか書いてみると、すごくしっくりきそうだ。
いや、実際にどこかの葬儀場でこれに似たマークを採用してるんじゃないか?
エンブレム選考にあたって商標登録チェックは念入りにしたみたいだけど、
地方の葬儀場がいちいち商標登録をしているわけじゃないだろうからね。

候補になっていた4案の中でいちばん地味で、スポーツの躍動感も華やぎもなく、
真っ先に「これはないだろ」と思えた案が選ばれた。
どうも世間の評判もおおむねその通りみたいで、
他の3案に比べこの案には否定的な声が多く集まったみたいだけど。

※「作品A」が採用案
エンブレム委では冒頭、延べ4万1516人の意見を集約したリポートが委員に示された。意見の傾向は作品B~Dが「ポジティブな意見が多数」または「大多数」だったが、作品Aは「ポジティブな意見とネガティブな意見があった」とのまとめだった。肯定的な意見は「日本らしさを感じる」「伝統を感じる」などで、否定的な意見は「地味」「躍動感を感じない」など。(朝日新聞) 

候補4案のうち唯一「色がない」案を持ってくることで、
あらかじめこの案だけ際立たせようとしたのだろうか。

確かに、このエンブレムがモチーフとしている「市松」は日本の伝統の模様だろうが、
その伝統がスポーツとどう関係があるのか?
市松模様は古くから服飾品、工芸品、建築に応用されているというが、
どれも静的なもの、動かないものだ。スポーツのダイナミックさとは程遠い。

前回のエンブレム騒動といい、スタジアム設計コンペやり直し騒動といい、
「スタジアムに聖火台がない」騒動といい、この五輪はとことん浮世離れしている。
そもそも招致プレゼンテーションの時の「お・も・て・な・し」も感じ悪かったもんな。
(海外の人に言わせると、ああいう風に1語1語切りながら言葉を発するのは、
 相手を小馬鹿にした物言いだそうである。いや、日本人の僕でもそう思う)

五輪自体にはまったく興味ないけど、
地元東京都や国の税金は投入されるし(保育所も老人介護施設も満足に作れていないのに)、
世界的イベントゆえテロの標的にされやすいだろうし、
開催時にはこまごまとした交通規制なども敷かれるのかも知れないし、いいことは別にない。

下手したら、東京直下で地震が起きて、五輪どころじゃなくなるかも知れないね。
日本のあちこちで大地震が起きていて、東京にだけまだ起きていないのは、
ほとんど奇跡に近いのだろうから。
僕自身のカタストロフ願望などといったちっぽけな次元をとうに超えている、うすら寒い予感。