tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

今月読んだ本と観た映画(2015年4月)

2015-04-30 23:00:00 | 今日の出来事
気に入ったものはリンクあり。


<今月読んだ本> 2冊

3(金) ■奥田英朗 『家日和』

15(水) ■中山繁信 『世界のスローハウス探検隊~建築家なしの住宅』


<今月観た映画> 15本

1(水) ●渥美清 佐藤オリエ 『続・男はつらいよ』

5(日) ●ジェームズ・マカヴォイ アンジェリーナ・ジョリー 『ウォンテッド』

     ●渥美清 新珠三千代 『男はつらいよ フーテンの寅』

     ●カール・アーバン オリヴィア・サールビー 『ジャッジ・ドレッド』

7(火) ●渥美清 栗原小巻 『新・男はつらいよ』

9(木) ●渥美清 長山藍子 『男はつらいよ 望郷篇』

11(土) ●渥美清 若尾文子 『男はつらいよ 純情篇』

14(火) ●渥美清 榊原るみ 『男はつらいよ 奮闘篇』

15(水) ●渥美清 池内淳子 『男はつらいよ 寅次郎恋歌』

17(金) ●渥美清 吉永小百合 『男はつらいよ 柴又慕情』

20(月) ●渥美清 八千草薫 『男はつらいよ 寅次郎夢枕』

22(水) ●渥美清 浅丘ルリ子 『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』

28(火) ●渥美清 岸惠子 『男はつらいよ 私の寅さん』

29(水) ●渥美清 吉永小百合 『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』

    ●ステファーヌ・オードラン ジャン=フィリップ・ラフォン 『バベットの晩餐会』
 
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九十九里ドライブ旅 2日目

2015-04-26 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
宿ではなかなか「熟睡」というわけにいかない。4時台に目覚めてしまう。朝風呂に入る。湯は薄くオレンジがかっている「ナトリウム・塩化物強塩泉」で、「黄金の湯」とも。合宿の小学生グループに言わせれば「おしっこみたいな色」だが。地下に沈んだ海草などが長い年月を経て分解・濃縮されたと考えられており、ヨウ素が多いのが特徴だそうだ。舐めるとしょっぱい。
5:33 風呂上がりに徒歩数分の浜へ。日の出の太陽の光はまだ柔らかい。

沖で漁船が、波に揉まれながらくるくると向きを変えて操業している。時折エンジンの唸りを上げて、煙突から黒い煙を吐きながら波とぶつかりあっている。

砂丘に上がる。駐車場で高校生らしき女子グループがトレーニングをしている。列を作って順番に何やらメニューをこなしているが、それが何の種目のトレーニングなのかわからない。顧問らしき中年男性も一緒にいるが、特に指示を飛ばすでもなく、手持ち無沙汰の様子。顧問なら当然なのだろうが、この早朝からトレーニングにつきあって、でも何もせずにいて、頭の中では何を考えているのだろうかと思う。向こうから見れば、砂丘の上にひとり佇む僕も、同様に見えるだろうが。

9:08 朝食後に宿をチェックアウト、九十九里沿いに東へ車を走らせ、刑部岬の崖の上にある飯岡灯台の展望台へ。ここは60㎞に及ぶ九十九里の長い長い浜の終点でもある。

車を走らせてきた西側を望む。遠くに旭市街が望める。町で目立つ高い建物はイオンのショッピングセンターと総合病院だ。これは日本の地方都市どこにでもある光景だろう。

大根満載の軽トラック。「柵」代わりに荷台の縁に差さっている大根も。

9:47 銚子電鉄・犬吠駅。今日はここから、銚子電鉄の10駅・6.4㎞の沿線を歩こうと思う。散歩にはちょうどよさそうな距離だ。

歩き出すと、キャベツ畑の向こうを上り電車が犬吠駅を出発した。

10:03 君ヶ浜駅。かつてはビーチの入口の駅として賑わったのだろうか、ホームには、屋根の支えだったと思しきむき出しのコンクリート柱4本と、葉を大きく茂らせたヤシの木が。

駅から伸びる野道を行くと、海へ出た。

野道と交わる森の中の小道を行く。素敵な散歩道。

再び線路沿いに出た。木の架線柱が味わいがある。

10:25 海鹿島駅。この手前に「あしか寿司」という寿司屋さんがあったが、もちろんアシカの寿司ではない。

踏切脇には色とりどりの花が植わっていた。

10:38 西海鹿島駅。下り電車が来た。元京王電鉄の車両。電車の運行は朝5時台から夜9時台まで、1日19往復。1時間に1本あるかないかくらいの頻度。客の増加が見込まれるゴールデンウィークには増発されるそうだ。

2両編成の反対側はこんな顔。これも元京王の車両。京王時代はこんなペアを組んで走ることになるとは思わなかっただろうな。

10:48 笠上黒生駅。上下線の交換が可能な複線の駅だが、線路上を行き来しているのはあのグリーンの1編成だけのようだ。

線路は銚子市街へ台地を下りていく。
11:00 木立ちに囲まれた切り通しの中にある本銚子駅。

道路からそのままつながるホーム。小屋横に留め置かれた自転車。曲げられた鉄パイプの改札口。傾いた駅名看板。

11:13 観音駅。木造駅舎の駅がある一方、ここや犬吠駅(そしてかつては君ヶ浜駅もそうだったんだろうか)のように、洋風のこだわりを見せる作りの駅もある。観音なのに洋風(しかも「KANNON」)はどうかと思うけど。

「観音」とはここ、駅から徒歩数分の飯沼観音・円福寺。

五重塔もある大きな寺。夏のように陽射しの強い一日、境内の石畳と砂が反射させる光が眩しい。

駅前の寂れた飲み屋街を抜け、線路沿いに戻る。ヤマサ醤油の工場だろう、炒った大豆のような香ばしい匂いが漂ってくる。

11:31 仲ノ町駅。銚子駅まであと1駅。

元京王の別塗色の編成と、元地下鉄銀座線の車両が駅構内に留置されていた。

間に合わないかと少し焦ったが、出発前に滑り込み。銚子駅。JRのホームの先端を間借りしている。
【11:40銚子―(銚子電鉄線)→外川11:59】

終点・外川駅。20分弱の乗車。車内では地元の女子高生2人組がワゴンでメロンパンを売っていた。ほどよく客が乗っていた車内、すべて売り切れた模様。

線路の行き止まり。古い車両が留め置かれていた。

駅から下り坂の路地を抜けると、外川の漁港が。

海から駅への傾斜には、碁盤の目状に路地が通っている。その1本を駅に向かって登る。

振り返る。家並みの向こうに海。

外川駅を過ぎ、車を停めている犬吠駅へ戻る。僕が乗ってきた電車が、外川駅を折り返し銚子へ向けて出発した。12:30頃、犬吠駅から帰途につく。犬吠崎灯台へは車窓から挨拶だけして。

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九十九里ドライブ旅 1日目

2015-04-25 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
4月中に有効期限が切れる「じゃらんネット」のポイントが1000円分あり、1000円なら失効したところで大した痛みにならないとも思ったのだが、それよりも、失効を迎える前にどんどんポイントを消費し尽くすような頻度で旅に出たいものだ、そういう人生であるべきだ、という思いが強まり、昨晩急遽、九十九里・白子の温泉ホテルに「じゃらん」から予約を入れた。拙速で無計画だからあまり遠方にはしない方がいい、でも温泉には泊まりたい、そういう基準で、日常のちょっとした延長線上にありそうな距離感の、九十九里。正直、こんな所に温泉があるとはこの晩「じゃらん」を見るまで知らなかったので、その発見の斬新さだけで、「ここでいっか」と決めてしまったようなところもある。車を買った当初は日帰りでドライブに来てたくらいのエリアだから、「旅」感を出せるぎりぎりの近距離かも知れない。

千葉だから朝早くから旅立つこともないでしょ、と、部屋中に掃除機をかけてから出発。信号の多い都内を抜け、高速道路のような国道357号湾岸線を突っ走り、船橋から千葉市内まで断続的に渋滞に引っかかり、ようやく郊外に出る。
千葉って実は、自然の(と僕が言う場合には大概、イコール「山の」ってことなんだけど)魅力的な場所ってあまりない。ドライブ中に地図のルート上で見つけた湖、そこに行けば何かありそうだとやってきた。遅い昼食がとれるかと思っていたが食堂は閉鎖、地元野菜の置かれた簡素な売店しかなく、まず食事の期待は裏切られ、例によって朝も食べてきていないのでどうしようかと思ったが、今晩のホテルは「じゃらん」の口コミによると夕食のボリュームが多いらしいので、夜まで食事を抜いてしまってもよいか、と諦め、ダム湖畔を歩き出す。
13:15 房総半島がくびれているあたりの内陸部にある長柄町、長柄ダムにせき止められた市津湖。湖畔まで下りていく。

湖は入り組んだ形をしている。それに沿って遊歩道がある。ほぼ平坦。森の木立ちから鳥のさえずりが聞こえてくる。地元の人らしき散歩者とごくまれにすれ違う。

九十九里沿岸や南房総の地域に生活用水を供給するため、利根川から67kmもの導水路を引いてこの水は貯められているのだという。魚釣りは禁止されているが、土手で釣り糸を垂れている人がいる。パトロールのバンがゆっくりと遊歩道を走ってくる。さっきの釣り人は見つかって注意を受けるのか受けないのか。ともかく静かだ。

あの赤い橋を渡って出発点まで戻れば、この湖のほぼ半分を周ったことになる。放水訓練でもしていたのか、地元の消防団がポンプ車のホースを片付けていたり、おおよそ不似合いな中年男性がダムサイトのコンクリート舗装の上でスケートボードを一心に滑らせていたり。桜並木が植えられているが今は花の時季でもなく、特に「何がある」でもない湖だ。おそらくもう一生来ることもないだろう。自分はこんな所で何をしているのだ?それでも、4km、1時間ほど歩き、足跡を残す。「日中体を動かさずにただ温泉に入ってもつまらない」というのが最近の自分の持論なので、温泉を堪能するための適度な疲労も稼いだつもり。

14:42 茂原市の中心部にある茂原公園。…やはり東京近郊では旅情を感じるのは難しいな。こうやって車を降りて歩いてみても、「旅先」にいるという実感が湧かない。埼玉の実家近辺にも散見されそうな、凡庸なカントー・サバービア。これから異郷の地の温泉旅館で大浴場につかったり料理に舌鼓を打つのだという実感も湧かない。空模様さえ、曖昧模糊とした曇天。…いや、僻みっぽいのは自分の責任なのだが。

公園の中には高台があり、市の中心部を見下ろす。茂原は房総寄りにありながら海にも面していない町で、景色も茫洋としている。大学の頃、この町から遠距離通学しているという清楚な女の子がいたが、特にその女の子との間に素敵な思い出があるわけでもないので、感傷の拠り所にもならない。

公園を奥に進むと市立美術館・郷土資料館があり、その玄関に、かつて茂原市に通っていたという人車鉄道の車両が飾られていた。美術館は建物が立派なわりに、展示スペースは地元の絵画サークルが使っている程度のようで、なんとも持て余しているという印象だった。

15:45 九十九里・白子の海岸へ。砂浜そばの駐車場に車を停めて。

鳥の群れが、押し寄せる波からマスゲームのような律義な集団行動で走って逃げるさまなどを眺める。
チェックイン時刻の16:00を過ぎたので、宿へ。フロントで部屋のキーを受け取ると、「この後小学生の団体が入るので、お風呂は早めにどうぞ」と言われる。白子は(特にテニスの)合宿の聖地だ。この日も、小学生くらいと中学生くらい、2つか3つの団体がこのホテルに泊まっていた。

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伊豆大島 2日目(三原山登山)

2015-04-19 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
9:33 ホテルを出て歩き出す。今日は三原山に登り、山頂を一周し、またホテルまで戻ってくる。山頂口へ向かう車道を行く。放牧場があり、馬が飼われていた。この後山頂口で、山頂まで馬に乗って登れる旨の観光案内を見つけたから、その馬かも知れない。車はほとんど通らず静か。空を舞う小鳥のさえずりがよく聞こえる。

10:03 山頂への道をいったん外れ、山の中腹にある「割れ目噴火口跡」へ。ホテルから分岐点までせっかく登って来た標高を、どんどん下っていってしまう。1986年11月、住民の全島避難にまで至った大きな噴火をもたらした火口だが、草に覆われ、まるで打ち捨てられた産廃処分場のよう。噴火の生々しい痕跡は感じ取れなかった。ちょっとがっかり。また坂道を戻る。

10:32 元町港を眼下に望むポイントへ。東京行きのジェットフォイルが白い波の軌跡を描きながら港を出ていく。すぐにテイクオフ=浮上航行に入ったようで、さすがに速い。今日の船の発着港は、昨日の岡田港とは異なり、元町港だ。どうせなら大島の両方の港で乗り降りしてみたいと思っていたので、ちょうどよい。

10:45 山頂口。車道はここで終わり。カルデラの平原へ下りて、登り返して、山頂を目指す。

溶岩流の盛り上がりの先端付近。高さは2~3mといったところだろうか。

11:28 山頂に出て、噴火口を望む。この穴は周囲400m・深さ200m、「60階建てのビルがすっぽり入る」そうだ。なかなかダイナミックな景観。

火口の縁を一周する。昨日東海岸から車で登ってきた「裏砂漠」も見えてきた。風が強い。小石の礫が地面から巻き上げられてピチピチと体を叩きつける。どこが山のピークだったのかあまり意識せずに歩いてしまったが、三原山の標高は758m。

火口を3/4周ほどしたところで山を下る。カルデラの平原を、外輪山に建つ大島温泉ホテルへ直進するコース。山を振り返る。

黒々とした砂礫ばかりで草木も乏しい荒涼とした平原を行く。曇天で、風が強く、裏淋しさが増す。

山から離れるにつれ、木立ちも出始める。“色のある世界”に戻ってきたね…などと言い合っていると、同行者が「あっ!」と言って立ち止まる。道の前方に動物がいた。キョンだ。一見鹿のようだが、鹿より足が短い。好奇心旺盛なのか、しばらくじっとこちらを見ていたが、僕らが再び歩み始めると、草陰に走り去っていった。キョンは島外から人為的に持ち込まれたそうで、自然植生や農作物の食害も起こすため「特定外来生物」に指定されている。昨日も大島公園の草陰に、これを捕えるための罠が仕掛けられていた(ただ、大島公園動物園の展示動物のひとつでもあるのだが)。別名「ほえじか」で、鳴き声が独特らしいのだが、一度も鳴くことはなかった。
13:00過ぎにホテルへ戻る。ホテルから山を振り返ると、頂きが雲に覆われて、姿が見えなくなっていた。

ホテルでビュッフェの朝食をたっぷりとっていたためか、昼食をとりたくなるほどお腹は空いていない。アイスでも食べようか、と大島町営牧場へ。
13:55 ここの牛乳を使ったアイスを売店前のウッドデッキで食べ終え、牛をパチリ。

島に来たのにあまり「浜辺」を感じていなかったね、と、牧場近くにある島最北の浜・野田浜に少しだけ立ち寄り、レンタカーを返して、送迎車で元町港へ。船の出港まで1時間ほどあったので、同行者が近隣のお洒落そうなカフェをスマホで調べ電話をかけてみるも、ネットの情報は古かったのか、1軒は「もう店は辞めました」、もう1軒は「この番号は使われていません」で、結局、フェリーターミナルにとどまることに。建物の裏に回ると、足湯を発見。トレッキングで疲れた足をひたす。ぬるいのかと思いきや、しっかり熱せられており、なかなか効いた。
15:43 乗船。

三原山を振り返る。ちなみにこの桟橋も、土台は山から流れ出た溶岩でできているそうだ。
【大島・元町港15:50―(東海汽船2230便)→17:35東京・竹芝桟橋】


多くの貨物船と並走しながら東京湾を進み、レインボーブリッジをくぐり、
17:42 竹芝桟橋着。
島の食事が和食や海鮮ばかりだったわけでもないのに、なぜか洋食らしい洋食、ハンバーグが食べたくなり、浜松町駅前のデニーズでハンバーグセットを食べて、解散。

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伊豆大島 1日目(島一周ドライブ)

2015-04-18 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
9:33 神奈川県横須賀市、久里浜港。ここからジェットフォイルで伊豆大島を目指す。東京・竹芝桟橋発の船(画像ピンクの船)がここ久里浜港に寄るのは土日祝日のみ。東京湾の対岸、房総半島・金谷行きの東京湾フェリー(ちょうど出航したばかり、画像の白い船)のターミナルビルのフロアを間借りするような形で、この船の受付の机が出ていた。ジェットフォイルの乗り心地は、佐渡に行った時と同じ。あの時と同じく、今日の乗船時間も1時間くらい。
【久里浜港9:35―(東海汽船1220便)→10:35大島・岡田港】

10:47 大島・岡田港到着。大島の船の発着港は、その日・その便によって、東の岡田、西の元町のどちらかになる。当日までどちらの港に着くかはわからない。「風向きや海況による」と言うけれど、今どきの船舶・航海技術で、そんな事情に左右されることがあるのかなあ?と思ってしまう。案外、岡田と元町、両港町の経済振興を鑑みて、敢えて「どっちつかず」の運用にしているんじゃないかと邪推してしまう。何しろ、船が着かない方の町は客も来ないわけで、商売も大打撃を受けてしまうだろうから。港の出口で待っていたレンタカー屋のワゴンに乗って、数分でレンタカー屋の事務所へ。この事務所は岡田・元町両港、そして大島空港の中間地点にある。ネットで見つけた格安のレンタカー。軽自動車を明日の15:00まで借りて5500円とはかなりの破格。後で車体を見たら、ドアに「三井のリハウス 海浜幕張店」と消された跡があって笑ってしまったけど。もちろん、何の問題もありません。

11:17 今朝は6時に起きて朝食も取らずにいたのでお腹が空いた。レンタカーで岡田港へ戻り、ターミナルの食堂で早めの昼食。想像以上にどっさりのりが乗っていて美味しかった「島のりラーメン」と、唐辛子醤油につけた魚の切り身で握る大島名物「べっこう寿司」を食べる。首から提げた画面端末を操作して仕事中であろう作業着姿の男性が、カウンターでジョッキのビールを注文して、口を付けながら去っていった。島のお仕事なら、そんな自由もありか。

島を周回する道路を時計回りに車を走らせる。今日は「レンタサイクルを借りてサイクリング」という案もあったのだが、島内の道路は思いのほかアップダウンが激しく、自転車だったらヘロヘロになってたね、と同行者と語り合う。
12:05 大島公園。椿園があるが、椿のシーズンは終わっていて閑散としている。それでもまだ咲いている品種もあったが。椿以外にも、名は知らぬが、南国風のこんな見事な赤い花もあった。

吹く風はまだうっすら肌寒いけど、なんだか南の島のムードがある。島の保育園児たちが遠足に来ていて、後ろの木陰にはお弁当のレジャーシートが広がり、あたりは賑やか。

入場無料の動物園が併設されている。鳥たちがいる大きな檻に、二重のドアを開け閉めして入る。色鮮やかなオウム…と思いきや、大型のインコだそうだ。

ラクダ。園内にはほかにもヤギ、ロバ、サル、レッサーパンダ、ゾウガメなどの動物たちがいる。保育園児たちが、持参したビニール袋から明日葉を出して与えている。ここでは葉物野菜は自由に与えてもいいそうだ。島の名物である明日葉は、文字通り「動物にくれてやってもいい」ほど島のそこら中に自生しているのだろうか。だが、翌日のハイキングでもそれらしき葉は路傍に見つけられなかった。

13:32 島の周回道路を外れ、内陸の細い山道を分け入っていくと、荒涼とした「裏砂漠」が。

この三原山の噴火が作り上げた砂漠だ。山から吹き下ろす風が強烈。体が倒されんばかりの勢い。

14:03 車でさらに南下。筆岩。数十万年以上前の古い火山の中心部にあった硬い岩が、周りを波で削られて、このような尖った形で残ったそうだ。

島の南端、波浮の集落へ出ようとするが、細い路地を進むと「この先 車入れません」の看板にぶつかってしまい、行き方がわからない。
14:23 ひとまず、港を見下ろすポイントへ。自販機で買ったコーラで喉を潤しながら、案内看板で道を確認する。9世紀初めの噴火でできた火口が湖となり、江戸時代の大津波で火口壁が崩れて海とつながり、最後は人の手で岩が崩されて、このような港となったそうだ。

港まで下る。海面がほとんど岸壁と同じ高さで、波もほとんどない。旧火口壁に取り囲まれているゆえの安定感か。雰囲気のある路地を行く。

港から崖を少し登ったところにある旧港屋旅館。

波浮はかつて、遠洋漁業の中継港として大変な賑わいを見せたという。2階に上がると宴会の様子が再現されていた。なにしろ客で大混雑だったようで、人の行き来が妨げられないようにと、階段が廊下の前後2か所に設けられていた。

さらに崖を登って台地の上に出る。大谷石の塀で囲まれた旧甚の丸邸。大谷石は島で採れるものなのだろうか、それとも、贅を尽くし、本土から船で重たい石をわざわざ取り寄せたのだろうか。島を旅していると、「物はどこから取り寄せるのか」ということについて、思いを馳せずにはいられない。

15:52 一人旅だったらまず立ち寄らないだろうな。同行者が好きだという、貝を集めた博物館「ぱれ・らめーる」を見学。美しいもの、グロテスクなもの、砂礫同然の細かいもの…貝も様々だ。東京都水産試験場の職員だった草苅正さんという人が、こつこつと収集したらしい。寄贈品も合わせて、その数5万点だって。なんたる執念。実際に貝に触れられるコーナーにて。見た目より重い貝もあって驚く。訪れた見学客は僕らだけだった。

島の西岸を北上ドライブ。20kmほど南西にある利島が見える。富士山のようなシルエット。

16:17 巨大な“バウムクーヘン”こと、地層大切断面。道路の拡張工事で現れたという。約2万年分の噴火の積み重ねでできたそうだ。今日の見学箇所はここまで。元町の観光協会で東京都の宿泊補助金・1泊3000円分(昨年の土砂災害からの復興を目的とした制度)の割引券をもらい、三原山中腹の宿へ。

17:03 宿泊先・大島温泉ホテルの部屋の窓から見た三原山。山までは平原が広がっている。風がとても強く、夜中には窓をガタガタと鳴らした。「離島の寂寥感」をおぼえずにはいられなかった。

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