tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

今月読んだ本と観た映画(2017年11月)

2017-11-30 23:00:00 | 今日の出来事
<今月読んだ本> 7冊

11(土)■吉田修一 『泣きたくなるような青空』

12(土)■岡康道 『アイデアの直前―タグボート岡康道の昨日・今日・明日』

13(月)■『群像』(2017年6月号) (高橋弘希「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」、上原智美「天袋」、李琴峰「独舞」)

17(金)■池井戸潤 『オレたちバブル入行組』

18(土)■春日武彦 『鬱屈精神科医、お祓いを試みる』

24(金)■春日武彦 『老いへの不安 歳を取りそこねる人たち』

28(火)■吉田修一 『最後に手にしたいもの』

 
<今月観た映画> 5本

5(日)●ビル・マーレイ スカーレット・ヨハンソン 『ロスト・イン・トランスレーション』

18(土)●ガエル・ガルシア・ベルナル マリベル・ベルドゥ 『天国の口、終りの楽園。』

23(木)●長谷川博己 竹野内豊 『シン・ゴジラ』

25(日)●ゴールディ・ホーン ウィリアム・アザートン 『続・激突!カージャック』

28(火)●ニコール・キッドマン マット・ディロン 『誘う女』

  

その水はなんのために必要?

2017-11-30 13:26:44 | 物申す
どうやら世間では広く行われているようだが、自分ではその目的が全く理解できない、という行為がある。

「歯を磨く時に水道の蛇口を止めない」。これがまったく理解できない。

「節水を心がけましょう」というスローガンが叫ばれる際に、
「やめるべきこと」の例としてよく挙げられるが、なぜ蛇口を止めないのだろう?
その流しっ放しの水はなんのために必要なのだろう?

「歯を磨く時に歯磨き粉や唾液が口からこぼれてしまうから」?
どれだけ「締まりのない」口元をしているのか。幼稚園児じゃあるまいし。
そもそも、洗面ボウルにそれらがこぼれたところで、口をゆすぐ時に一緒に流せばいいだけではないのか?

「蛇口をいちいち開け閉めするのが面倒」?
…そういう人間にとっては、人生のあらゆることが「面倒」なものとして映るのだろう。
何も言うまい。

しかしわからないのは、会社のトイレの洗面台で、センサー式自動水栓の蛇口を、
わざわざセンサーを解除してまで「流しっ放し状態」にして、歯を磨いていた輩がいたことだ。
彼は「蛇口を開け閉めするのが面倒だから」水を出しっ放しにしてるわけではなく、
(何しろ自動水栓というのは勝手に開け閉めしてくれるものなのだから)
「水を出しっ放しにする」という状態を付随させなければ、歯を磨けないらしいのである。

特に知り合いでもないのでいちいちその行為の意味を直接問い質したりはしないが、
まったく不可解な行動である。

ちなみにこの男はこのスキンヘッドの男なのだが、本当にいちいち目障りな男である。

  

そこは蛍光灯じゃないだろう

2017-11-29 16:59:24 | 雑感
最寄駅近くに「ガールズバー」と札の下がっている店があった。

それまで定食屋があったはずの場所で、へえ、ガールズバーに変わったのか、と思いながら通り過ぎた。
ちらっと見えた限りでは、定食屋そのままの内装を居抜きで使っているようだった。

後日再び同じ場所を通ると、また定食屋に戻っていた。
あれ、ガールズバーは?と思ったが、あまり気にかけずに通り過ぎた。

後日また同じ場所を通ると、再びガールズバーになっていた。
よく見ると定食屋の看板も壁際に残されている。
それでわかった。同じ店を昼は定食屋として使い、夜はガールズバーとして使っているのだ。

定食屋は年配の女性がひとりでやっていた。入ったことは1回しかない。
焼き魚定食を頼んだが、味噌汁の具が豆腐なのに隣に冷奴の小鉢が置かれていて、
なんともセンスのない店だなあと思い、味も相応にパッとしない感じだし、
値段も安いわけではないので、それ以後足は遠のいていた。

ガールズバーは店の前に客引きの女の子が立っていたことがあるが、
素人っぽさが抜けない、というより、素人そのものとしか思えない子だった。
もしかしたら定食屋の老婆の孫娘とかかも知れなかった。
ヒマを持て余した孫娘が手っ取り早く小遣いを稼ごうと思い立って、
祖母の営む定食屋店舗の「夜の空き時間」に目をつけた…みたいな。

全体に素人のママゴトのような仕事がありありと見え、
僕はこの手の店には行ったことがないので「1時間飲み放題3000円」というのが
割安なのかどうかもわからないが、
(いや、きっと割安なんだろう。でも、酒は出てもまともな肴は出ない気がする)
こんな店に入る物好きな客がいるのだろうかと、通りがかるたびに店の中を覗き込む。
(考えてみると、ガラス扉・ガラス窓で外から様子が窺えてしまうのも
ガールズバーのありようとして望ましくないだろう)
パイプ椅子同然の簡略な椅子、天板が薄くて脚も細い、いかにも軽そうなテーブルなど、
安普請な家具が見える。「寛げるラウンジ」の雰囲気は皆無。

しかし何より「違うだろ」と思うのは、室内が蛍光灯で照らされていることである。
蛍光灯の灯りというのは、なぜだろう、特に冬の寒い時期は、空間の貧相さを際立たせる。
ヨーロッパが照明に蛍光灯を嫌うのもよくわかる。
思えば、僕が1回だけここで定食を食べた時も、決して裕福とは言えない家庭の
古ぼけたダイニングに紛れ込んだような、居心地の悪さをおぼえたものだ。

流行らない定食屋の「居抜き」を使い回そうという「手抜き」は、いかにも浅知恵だ。
せめて「照明だけでも換えてみようかな?」と気づけるちょっとした知恵が欲しいところだ。
なんとも“残念な”ガールズバーだが、ある意味、目が離せない。

  

村上春樹 上下巻に生まれた差は

2017-11-29 13:32:32 | 雑感
図書館で予約していた村上春樹の『騎士団長殺し』

上下巻の2巻構成で、今年2月の発売時期にリクエストをして100人以上待ち、
上巻は8月終わりに受け取れていたのだが、下巻がようやく今受け取れた。
上巻から遅れること3か月だ。

予約した時期が同じなのに受け取りの時期にこれだけ差が生まれるのはなぜなのか?
理由は簡単に推測できる。

上巻は、読むのに途中で挫折して、さっさと返却した人が多かったのだろう。
自分も正直なところ、読んでいてさほど面白いとは思わなかった。
身も蓋もないことを言ってしまえば、「ファッションだから読んでいる」のである。
でも、ファッションの読み方だから間違っているとも言えない。
僕は村上春樹は初期の作品の方が瑞々しいと思うし、文章に才気も感じた。
比喩表現なども今より圧倒的に光っていたと思う。
近年の作品はそれに比べると退屈なわけだが、「退屈を愛でる」空気も、
それはそれで贅沢なのである。
ともかく、読んでみて合わないと感じた人は上巻途中で早々に離脱するだろうが、
下巻まで手を伸ばそうとする人は、最後まで読破しようとするだろう。
だから下巻は返却に時間がかかり、順番も回ってこない。

3か月も間が開いたから上巻の内容はかなり忘れてしまっている。
でも、図書館で借りる以上、文句は言えまい。

常々、図書館は市民の「本を読みたい」という欲求には応えるべきだと思うが、
「本を“早く”読みたい」という欲求には闇雲に応える必要はないと思っている。
所詮は「タダ読み」なんだから、謙虚さは必要。
「売れて」こそ保たれる出版文化、ってのはあるわけだし。

  

こんな物にも呼び名はあるのだな…「コンディメント」

2017-11-29 11:44:20 | 雑感
「すかいらーく」が「かつや」に類似した店舗を出店させているとして、
「かつや」側が「すかいらーく」を提訴した、というニュース記事を読んでいた。

すかいらーくの運営店舗(「とんから亭」と言うらしい。見たことない)は、
建物形状やメニュー、商品名、割引チケット、そして「コンディメント」の割り干し大根も、
ことごとくかつやを模倣しているという。

かつやの卓上に置かれているあの大根を「割り干し大根」と呼ぶことも初めて知ったが、
それよりも「コンディメント」である。

condiment:調味料、薬味

調味料と薬味は本来性質が微妙に異なる物だけど、
それを「卓上に常備されているもの」として(しかも横文字で)総称しているところが、
いかにも「業界用語」風だなあ、と思う。

「コンディメントの補充ルール」とか「コンディメントの配置ルール」みたいな言い回しで、
飲食店のマニュアルにきっと載っているんだろうと想像する。

何にでももっともらしい「呼び名」はあるのだなあと思った次第。