特捜最前線日記

特捜最前線について語ります。
ネタバレを含んでいますので、ご注意ください。

第375話 恐怖のプールサイド!

2008年01月17日 06時00分52秒 | Weblog
脚本 宮下隼一、監督 野田幸男

プールで一心不乱に泳ぐ娘を、優しく見つめる高杉。娘は以前、万引の現場を高杉に取り押さえられていたが、その後、高杉の励ましを得て水泳選手として立ち直っていた。娘から相談を持ちかけられた高杉だが、多忙のため応じることができなかった。
その夜、高杉が自宅で入浴していたところ、水道から浴槽に髪の毛が流れ込んでくる。給水タンクを調べたところ、大量の毛髪が投げ込まれており、悪質なイタズラと思われた。
翌日、娘の友人が高杉を訪れ、娘が行方不明になったと告げる。友人は娘と同じく水泳選手だったが、一年前に足を怪我して水泳を辞めていた。娘の日記には「もう絶望だ、いっそYと一緒に死にたい」と記されていた。娘のコーチに心当たりを訪ねたところ、かつてプールで監視員として働いていたイニシャルYの男が、女性から「目つきが嫌らしい」との苦情が出て、クビになっていた。男には婦女暴行の前科があり、娘がそんな男と付き合っていたとは信じられない高杉。だが、数日後、男と娘が心中死体で発見される。
娘に何があったのかを調べ始めた高杉は、娘がコーチと付き合っていたこと、コーチの名のイニシャルもYであること、さらにコーチが高杉と同じマンションに住んでいることを知る。日記のYはコーチのことではないかと推測する高杉。さらに調査を進めると、コーチが今夜にも渡米する予定であり、その間に部屋を改装する予定だと判明。コーチの部屋が犯行現場だと直感した高杉は、ルミノール試薬を持ち出して部屋に侵入する。
その頃、特命課では、娘と男の検死結果から偽装心中だと判明。犯人は左利きと推測されたが、プールの関係者で左利きはコーチだけだった。コーチの部屋で血痕を発見した高杉を、何者かがナイフで襲う。危ういところに特命課が駆けつけ、犯人は逃走。空港に急行し、渡米しようとしていたコーチを逮捕。事件は解決したかに見えた。
真相を報せようと友人を訪ねる高杉。友人はプールに花を供えに出かけていた。プールに向かった高杉は、友人の着衣にルミノール反応を発見。コーチの部屋で高杉を襲ったのは友人だったのだ。同じ頃、特命課ではコーチが「すべては友人が仕組んだこと」と告白していた。すべては一年前、風邪気味だった少年がプールで水泳の練習中に急死した事件が発端だった。当時、少年の担当指導員だった友人は、責任を感じて自殺を図り、足を負傷して水泳競技者としての夢を絶たれた。当然の報いとして受け入れていた友人だが、数日前、コーチが男から強請られている現場を偶然目撃し、娘が少年の風邪を知っていたことを知る。本来、責任を問われるべきは娘であり、それをかばったコーチだった。
復讐を誓った友人は「真相を明らかにされたくなければ、娘を殺せ」とコーチを脅す。コーチは男と娘を心中に見せかけて殺害し、数日間、貯水槽に死体を隠していた。友人の狙いはコーチを死刑にすることであり、そのために高杉をも殺そうとする。プールに落ち、ハシゴ?に足を取られて溺れる高杉。逃走しようとした矢先、高杉に届いていた娘からの手紙を発見する友人。そこには、友人と少年に死んで詫びようとする娘の想いが綴られていた。娘の真意を知った友人は、泳げないはずの足でプールに飛び込み、高杉を救出。駆けつけた特命課によって、逮捕される友人を、高杉は哀しげに見送るのだった。

幹子主演の話には見ごたえのない話が多いのですが、今回もすごかった。娘の死体の髪の毛が不自然に椅子に絡みつくわ、わざわざマンションの貯水槽に死体を隠すわ、いろいろと突っ込みどころが満載です。また、以前は「刑事の真似事をするな!」と怒られていたものですが、今回は勝手に聞き込むわ、コーチの部屋に侵入するわ、ルミノール試薬を持ち出すわと、よく神代課長が放置したものだと呆れるほかありません。最後は何とか良い話っぽくまとめていましたが、それまでの展開が無理矢理だっただけに、「だからどうした」という印象です。
ちなみに、不幸な友人を演じた女優に見覚えがあったので「誰だったか?」と思っていたところ、ダイナピンクなどを演じた萩原佐代子さんでした。前話(殺人エレベーター)にはダイナレッドも出ていましたが、それくらいしか語りどころのない2編でした。

7 コメント

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なんだか・・・ (すずめ)
2008-01-21 20:26:25
二作品を続けて見て・・・「なんか、らしくな~い」
って。
でも!そんならしくない作品でも「最後の最後まで少しでも良いものになるように頑張ってる」って仰ってたな~と思うと☆自然に目線が変わるんです。
プールサイドでホッとした時の橘さんの表情が好き!とか。
叶さんも飛び込むつもりで靴脱いでる☆とか(笑)
細かいところで、楽しみ見つけています。
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すばらしい! (袋小路)
2008-01-22 00:40:54
すずめさん。いつもコメントありがとうございます。
粗探しに終始する私と違って、どんな話でも光るところを探そうとするその態度に敬服します。
見習えるものなら見習いたいと思いますが、心の狭い私にはちょっと難しい・・・なので、先日最終回を迎えた「電王」も、世間での好評(?)とは裏腹に、不快感しか残りませんでした。(関係ない話で恐縮です)
こんな私の駄文でよろしければ、今後もお付き合いください。


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とんでもないです (すずめ)
2008-01-22 09:44:59
粗探しだなんて~~(T_T)
あぁ~皆さん色々な所を、真剣にご覧になっていらっしゃるんだな~と、私のほうが敬服しています。
一つの作品に、それぞれの観方と考えがあって色々な感想がある。
きっと当時の役者さん達の「思う壺」です(^^ゞ
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許してあげてくださいね。 (津軽ジロウ)
2008-01-22 23:56:03
こんにちは♪
ま、許してあげてください。
リアルタイムで観ていた時、関谷ますみさんの気品ある美しさに魅かれていた世の男性は数多いと思います・・・・・・・
「高層ビルに・・・」も「車イスに乗った・・・」も、捨てたものではないじゃありませんか。
幹子の可憐さと美しさに免じて大目に見てやって下さいまし・・・・
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恐縮です (袋小路)
2008-01-23 02:27:31
ジロウさん、こんにちは。
許してあげるなどと、とんでもない。ジロウさんといい、すずめさんといい、心の広い皆さんのコメントに、恥じ入るばかりです。
たまたま私の琴線に触れなかったというだけで、上から目線で駄作扱いするのは、私の悪い癖だとは自覚しているのですが、どうにも直りません。
皆さんのように広い心を持った大人になりたいものです。
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今回も (ですとら)
2008-02-10 05:49:34
前回に続いて見ましたが、この回も残念でしたね。
最後に娘の心境を知り、プールに飛び込む友人、泳げない足なのに…とグッとくるような演出にして盛り上げようとしましたが、それまでの展開がオイオイ!という展開なので、あまりグッと来ませんでしたね。
やはり、死体を受水槽に入れるのは、どう考えても不自然ですよ。
あと、自分が風呂に入っていて突然蛇口から髪がわんさか出てきたら、それは怖すぎますね…
次のシーンで別に気持ち悪がらずに捜査に協力している幹子さんが凄いと思う…
2回連続で残念でした。さて、別の回を見ることにします。それにしても、ゲストは2回連続で「ダイナマン」とは『特撮最前線』ですな(爆)
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残念でした (袋小路)
2008-02-13 01:52:50
ですとらさん、引き続きコメントありがとうございます。確かに、脚本家の「グッとこさせよう」という意図があまりに透けて見えるようだと、かえって興ざめしてしまいますよね。
ダイナマンの件は「何も連続させんでも・・・」というのが正直なところ。まあ、懐かしいですけど。
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