特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

断腸(公開コメント版)

2015-04-15 09:00:35 | 動物死骸撤去 特殊清掃
その日の作業予定は、とあるアパートの汚腐呂掃除と遺族が残していった家財の撤去。
汚腐呂はライト級。
大方の家財は遺族が片付け、残された家財は大型のモノばかりで数量も少なめ。
「軽作業」とは言えないものの、私にとっては決してハードな作業ではなかった。
そして、その日は、それが終われば帰宅できるはずだった。
しかし、急な予定変更は、この仕事の宿命。
で、作業の最中、動物死骸処理の依頼が入ってきた。
が、特掃魂には一件分しか燃料を入れておらず、私は、まったく気分を乗せることができなかった。

そうは言っても、依頼が入ったからには、誰かが応答しなければならない。
そして、うちの会社では、そんな仕事に応答するのは、私の役目みたいになっている。
そんな汚仕事は、まず先に私に回ってくる。
いい言い方をすれば「頼られてる」、悪い言い方をすれば「うまく使われてる」、そんな感じ。
仲間内でも、私を押しのけて自らすすんで行こうとする者はいない。残念ながら。
ただでさえ世の中が嫌う仕事をやっているのに、その中で、更に仲間も嫌う仕事に進んでいかなければいけない私・・・
それでも、「努力・忍耐・挑戦は自分にためになる」と自分に言いきかせ、“特掃隊長”を着るのである。

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整心力(公開コメント版)

2015-04-01 16:57:19 | 特殊清掃 消臭消毒
今日から四月、新年度のはじまり。
とは言っても、前ブログに記したとおり、私には特に変わったことはない。
何の節目もないまま、いつもの春を感じているだけ。
でも、世間の雰囲気にあやかって、少しは新鮮な気分を味わいたい。
心も身体もリフレッシュして、残された日々を満喫したいと思っている。

というわけで、昨夜は夜桜を愛でに公園へ出掛けた。
面倒臭がりの私が、風情を楽しむために、仕事の後わざわざ出掛けるなんて珍しいことだけど、出掛けた甲斐はあった。
陽下の桃色桜は気持ちが浮いてくるような感じだけど、月下の白色桜は気持ちが静まるような感じがして、また違う趣があった。
お陰で、マンネリにだらけた心が、少しは生き返ったような気がした。

そうは言いつつも、なかなかリフレッシュできないこともある。
そう・・・チビ犬のことだ。
いなくなって四ヶ月半余が過ぎたのに、なかなか立ち直れないでいる。
もう、大泣きすることはなくなったけど、「会いたい・・・」と思うと目が潤む。
遺影になってしまった待受画面を見ると、「ホント・・・可愛かったなぁ・・・」と思う。
そして、色んなことを想い出してはこぼれる溜息混じりの独り言に心を乱されている。

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