特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

踏んだり蹴ったり(公開コメント版)

2008-10-29 14:02:40 | Weblog
つい先日のこと。
一仕事を終えた私は、次の現場に向かって車を走らせていた。
そこは、見通しのよい広めの二車線道路。
特に急いでいたわけでもないけど、道が空いていたこともあって制限速度は少しオーバーして走行していた。

そうして走っていると、前方に小さな交差点。
右折専用レーンはなく、道の中央に右折待機の原チャリが一台。
私側の信号は青で、歩行者用信号も点滅しておらず。
私は、自分の車が余裕で通過できると判断し、大きく減速することもなく交差点に接近。
すると、何を血迷ったか、直前まで右折ウインカーをチカチカさせて止まっていた原チャリが私が走る直進車線に進路変更。
バイクの左を通り過ぎようとしていた私の目前に、右側から飛び出してきた。

「ダメだ!」





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すっぴん(公開コメント版)

2008-10-23 18:19:21 | Weblog
日常において、私は自分の顔に化粧をすることはない。
私と同様、大方の男性には化粧の習慣はないだろう。
しかし、最近は、〝化粧〟とまではいかなくても、それをするに近いくらいに肌をメンテナンスする男性も増えてきているよう。
そして、それを反映してか、膨大な種類の男性用化粧品が流通している。
しかし、私は興味が湧かず縁もない。

そんな私は、もう〝おにいさん〟ではなく立派な〝おじさん〟だ。
近年、そう呼ばれるには充分過ぎる風貌になり、若く見られることに若干の嬉しさを覚える年頃になってきた。
さすがに若作りしようとは思わないが、身だしなみ程度には肌をメンテナンスした方がいいのかもしれない。



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隙間風(公開コメント版)

2008-10-17 09:24:43 | Weblog
「さむ・・・あの時はまだ暑かったのに・・・もう、そんな季節になったんだな・・・」
四方を無機質のコンクリートに囲まれた部屋で、私は思わず首を竦めた。
わずかに開いていた窓の隙間から、晩秋の寒風が吹き込んでいたのだった。

話は、二ヶ月ほど遡る・・・
残暑も和らいできた初秋の頃、とある賃貸マンションで一人の若者が自殺した。

「またかよぉ・・・」
その時、複数の自殺現場を抱えていた私は、その死因を聞いてもさして驚きもせず、それよりも少々ウンザリ気味。
本来なら非日常的なことが私にとっては日常的なことになっており、私の神経は、明らかに麻痺しつつあった。

「こりゃ、相当なことになってそうだな・・・」




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開眼覚醒(公開コメント版)

2008-10-11 07:42:05 | Weblog
陽が暮れるのが目に見えて早くなってきたと同時に、朝が明けるのも遅くなってきた。
ただでさえ重い朝のツラさが、これから日に日に増してくることを考えると、一層気が重くなる。

元来、私は、朝に弱くはなく、寝起きも悪くない。
しかし、重度?の不眠症。
夜中に何度も寝返りをうち、何度となく目を覚ます。
時には、眠りながら考え事をしてしまうような始末。
熟睡できていないのが、自分でもわかる。

そんな状態も今に始まったことではないので仕方ないものと諦めてはいるけど、過去には策を講じたこともある。
いつかのブログにも書いたと思うけど・・・



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笑顔の素(後編) (公開コメント版)

2008-10-05 08:06:12 | Weblog
「わ゛!!」
奥の部屋のドアを開けると、私が全く予想していなかったモノが目に飛び込んできた。
なんと、そこには、幼い二人の子供がいたのだ。

「こんにちは~」
「こ、こんにちは・・・」
無邪気な笑顔で挨拶してくる二人に対して、私は、同じ言葉を返すだけで精一杯。
本来なら、大人である私の方が先に挨拶をするべきでだったのに、あまりに唐突なシチュエーションに言葉を失った。

二人は、女性の子供で姉弟のよう。
年齢的にみても、女性に子供がいても何ら不自然なことではない。
また、その子供が母親と一緒にいることも自然なこと。
なのに、〝一人暮し〟なんてことは一言も言ってない女性に対して〝ゴミ屋敷=独身独居〟と決めつけていた自分の固定観念が、私を驚かせたのだった。



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