特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

意思不疎通(公開コメント版)

2023-02-06 08:51:48 | 孤独死
「一月は行く」「二月は逃げる」「三月は去る」とも言われるが、モタモタしている間にもう二月。
とはいえ、春はまだ遠く、寒い日が続いている。
とりわけ、この冬は、厳しい寒波が日本列島を襲っている。
太平洋側の一部を除き、各地、幾度となく大雪に見舞われ、車の立ち往生や家屋の倒壊など、トラブルが頻発。
スリップ事故、屋根の除雪作業、雪に埋もれた車中、バックカントリースキー中の雪崩・・・不慮の死を迎える人も。
TVを観ても、コロナのことより寒波を伝えるニュースの方が多いような気がする。

ただ、世界に目を向ければ、寒々しいのは季節ばかりではない。
世界各地で戦乱が後を絶たず、圧政が堂々と行われている国も少なくない。
“ペン”で解決できないから“銃”を出す。
現実には、話し合いで片付かないことがたくさんあり、結局、人間は暴力に走る。
これは国家レベルだけのことではなく、個人レベルでも同様。
“口”で解決できないから“手”を出す。
我々の社会の中でも暴力は日常的に横行しており、それで亡くなる人もいる。
この世の中には、少しでも気持ちを通じ合わせることができれば避けられる問題、解決できるはずの問題が何と多いことか。
これは、人間の愚かさ、人間の限界が生み出す、逃れることができない“負の定め”なのだろうか。

訪れた現場は、賃貸マンションの一室。
そこで暮らしていた高齢の住人が孤独死。
そして、そのまま数日が経過・・・続きはこちら

風と共に(公開コメント版)

2022-09-08 08:08:22 | 孤独死
九月も第二週に突入。
夏から秋にかけては、「一雨ごとに涼しくなる」と言われるように、日中は暑くても、朝晩は涼しさが感じられるようになってきた。
ちょっと風があったりすると、本当に心地いい。
子供の頃は、夏が大好きだったのに、「年々衰えるばかりの中年男には、もう“夏”という季節はいらないかな・・・」と思ってしまうくらい。
ただ、同じ秋涼の風でも、喜べないものもある。


先日、沖縄地方を中心とした各所が、台風11号による暴風雨に見舞われてしまった。
離島の暮らしには、憧れてばかりもいられない厳しさがあることを、あらためて知る機会にもなった。
一方、身近なところでは、記録的な大風が吹いた2019年9月の台風15号が思い起こされる。
このときは、千葉を中心に大きな被害がでた。
房総の方は、更地になったままの土地や、いまだ、屋根が修理できていない家屋もあるらしい。


しかし、台風の季節は、まだ始まったばかり。
これから、いくつもの台風が発生し、列島を襲ってくるはず。
イザとなって慌てて用意するのではなく、我々は、常に「想定外の災害」を想定し、必要な備えをしておくべき。
懐中電灯、電池、カセットガス、水、保存食・・・


悪癖(公開コメント版)

2021-03-08 08:50:26 | 孤独死
「今年いっぱいはダメだろうな・・・」
首都圏の緊急事態宣言が再延長された中での個人的な感想。
事実、待望のワクチン接種が医療従事者からスタートしてはいるけど、「この社会が今年中に集団免疫を獲得するのは難しい」という見方が主流らしい。
私のような基礎疾患のない中年男に回ってくるのは、早くても夏~秋頃になるのだろうし、ほとんどの国民が摂取し終わるのはもっと先。
一人二回の摂取が必要となると、それはもう年内で済む話ではない。

そんな状況にあっても、流れるニュース映像からは、顕著に人出が抑えられているような光景は見受けられない。
インタビューを受ける市民も「思ってたより人が多い」「人手は減っていない」等と、批判めいたコメントをしているけど、そういう自分だって不要不急で街に繰り出している一人なわけで、まさに本末転倒。
結局のところ、他人事か・・・


尻拭い(公開コメント版)

2020-05-30 08:35:01 | 孤独死
ある日の朝、見知らぬ番号で私の携帯が鳴った。
「“とても良心的な方”ってきいたものですから・・・」
「実際にお仕事を頼むことになるかどうかわからないんですけど・・・」
「相談だけでも大丈夫ですか?」
声の主は、年配の女性。
以前から懇意にしてくれている人の紹介での、仕事の問い合わせだった。

人には人それぞれの生き様があり、人生には人それぞれのドラマがある。
そして、それをじっくり聴くのが嫌いじゃない私。
下衆な野次馬根性もあるけど、それだけじゃなく、自分にとって糧になることも多いから。


仮想人間(公開コメント版)

2019-05-20 07:55:57 | 孤独死
春は短し・・・
例年、五月も後半になると、初夏のような陽気に包まれる。
もちろん、今年も 日によっては、夏を感じさせるくらい暑くなるときもあるけど、気のせいか、比較的 過ごしやすい日が続いている。
しかし、そう喜んでばかりもいられない。
いよいよ、この季節・・・もうじき現場作業が過酷になる季節に突入するわけで、体力の衰えをヒシヒシと感じている五十路の私は、そろそろ その心構え(覚悟)を整えて、チャンと仕事ができるよう体力も備えていかなければならないのである。

「人生100年時代」というけれど、長生きには長生きなりの問題がある。
老いや病気をはじめとする身体の衰え、気力の低下、そして、経済的な問題。
無食で生きられるはずはなく、生きていくためには、当然、相応のお金が必要。
にも関わらず、医療保険・年金条件は厳しくなる一方で、私達の世代になると年金だけで通常の生活は維持できない。
となると、生きているかぎり働いて、収入を得ていく必要がある。
「老後」なんて言葉は既に死語で、私を含む大半の庶民は、無職では生きていけないわけ。
つまり、働き続けることができる“能力”を持ち続けていく必要があるのだ。

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空元気(公開コメント版)

2018-12-31 14:35:43 | 孤独死
2018年12月31日(月)、今年も今日でおしまい。
晴天の大晦日、昨日までの寒風もやみ、日向に出ると やわらかい暖かさも感じられる。
空を見上げて心を静めてみれば、一年の出来事の色々が思い起こされる。

この天気とは真逆で、厳寒の暗闇を手探りで歩いているような自分の人生。
決して、人に羨ましがられるような人生でもなければ、人に自慢できるような人生でもないけど、この一年、楽しいこともあったし、幸せもたくさんあった。
楽しさは望むこと、幸せは気づくこと・・・それで味わえる。
もちろん、いいことばかりではなかった。
身体を故障したり、嫌な人と関わったり、仕事が辛かったり、お金がなかったり・・・
所詮は小さいことだけど、悩んだこと、苦しんだこと、悲しかったこと、辛かったこと、痛かったこと、頭にきたこと・・・キリがないくらいあった。
しかし、それもまた人生の薬味であり妙味・・・旨味の前味だったりする。

私にとって、ブログを書くことも、自身に対する戒めや反省や励ましになったりするわけで、薬味・妙味になるものである。
しかし、今年、ブログの更新頻度は、もはや「ブログ」とは呼べないくらいのレベルに低下。
怠慢もあるけど、懸命に生きることをモットーに労働に勤しんでこその“特掃隊長”だから、ブログ更新の少なさは、本業をちゃんとやっていた証であり、ある意味、元気にやっている証ともいえる。

そういえば、最後に休みをとったのは、いつだったか・・・

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