特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

人生ゲーム(公開コメント版)

2008-11-28 17:08:21 | Weblog
生老病死・・・
その摂理はいつの世も変わらず、現代においても亡くなる人の多くは高齢者。
老人・成人に比べると絶対数が少ないうえに、遺体処置の必要性が低いからだろう、死体業に従事する私においても、子供の遺体に遭遇することは少ない。
それでも、忘れた頃にポツリポツリと処置依頼が舞い込んでくる。

とある斎場にて。
亡くなったのは、10才にも満たない女児。
長い入院を経てのことだった。

両親は、蒼白い顔をして眠る我が子を呆然と見つめていた。
また、その周りを取り囲む多くの親類縁者は苦悶の表情を浮かべ、場は重苦しい雰囲気に包まれていた。
その深い悲哀は私の精神にまで及び、仕事でなかったらいられないいくらいの圧迫感があった。

そんな中、大人達に促されて、一人の女児が遺体の前に進み出てきた。
その女児は、故人と同年代の従姉妹らしく、生前は姉妹のように仲良くしていたよう。
遺体に近寄り、小声で別れの言葉を掛けた。



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LIMITED(公開コメント版)

2008-11-22 15:07:50 | Weblog
「酒が美味いのは健康な証拠(?)」
また少しずつ晩酌を復活させつつある私。
日を置きながらチビチビとやっている。
そして、今年もまた〝にごり酒〟の季節がやってきた。
私がこれをこよなく愛しているのは、今までに書いてきた通り。
今、取り立てて飲みたくなってるわけでもないのだが、飲みたくなったときに備えて買い置きしておくことに。
よく行く酒屋の内、日本酒に強い一つに出掛けてみることにした。

一口に「酒」と言っても、その種類は膨大。



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接触不良(公開コメント版)

2008-11-16 08:45:43 | Weblog
深まる秋に、冬の足音が聞こえる今日この頃・・・
気の早いところでは、もうXmasの飾りつけがされている。

三度目の秋を迎えている本ブログ。
この時季に冬の悲哀を伝えるのは、恒例になっている?
進歩のない弱音と愚痴を吐き続けている私・・・
外身が歳をとるばかりで、中身が成長していない証拠だろう。

六月からの体調不良は何とか克服したものの、落ちていく気分に比例して、胃腸もパワーダウン。
もともと脂っこいものが苦手な私は、ここのところは特に食べたくなくなっている。
脂ギトギトの肉類はもちろん、フライ・天プラ等の揚物も御免。
無理に食べると胃がムカムカ、ヒドいと吐き気までもよおしてくる。

そんなデリケートな?私は、今までに過食症・拒食症に陥ったことがある。
この相反する症状を、ここ数年の間にも経験。
最大に肥え太った時と最小に痩せ細った時の体重差は、30kgに迫る。




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八つ当たり(公開コメント版)

2008-11-10 10:02:53 | Weblog
〝八つ当たり〟
腹を立てて、関係のない人にまで当たりちらすこと。
誰の内にも潜む、理にかなわない心。

「物や人に八つ当たりなんかしたことない!」
と言い切れる人はいるだろうか。
全くいないわけではなさそうだけど、大方の人は、したこともあればされたこともあるだろう。
その原因は、不満・不安・苛立ち・腹立ちetc・・・

本ブログでは、穏和で寛容、忍耐強い(自分にとって都合のいい?)一面を前面に出しているけど、実のところ、それらは強調できるレベルにはない。
ちょっとしたことにイラつき、些細なことに腹を立てる。
そして、それを何かに・誰かに当たる・・・




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脱皮(公開コメント版)

2008-11-04 07:45:09 | Weblog
カサカサカサ・・・
風に舞う落ち葉のような音を立てながら、ウジ殻は吹き寄せらる・・・
腐乱死体現場では、そんな光景も珍しくない。

〝ウジ殻〟・・・
正式な名称があるのかもしれないけど、それはハエの蛹(サナギ)殻のこと。
色は、赤茶から黒まで様々。
形状は、米粒を大きくしたような楕円形。
それが、小豆をぶちまけたように部屋中に散乱。
現場によっては、足の踏み場もないくらいにそれが床を占拠しているところもある。

そうなると、それを踏まないで歩を進めるのは無理。
ブチブチと、嫌でも踏みつぶしてしまう。
中には、無事に羽化して殻だけになったものもあれば、羽化に失敗して中身が残っているものもあり・・・




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