列車事故による轢死体を初めて見たのは、この仕事を始めて二年目くらいの時だったと思う。
レールの上で電車に曳かれた遺体だった。
「バラバラ」と言う程でもなかったけど、手足がちぎれてかなり悲惨な状態。
赤い肉が緩んで広がる切断面と、裂けるような形で突き出た白い骨が、私の頭を凍らせた。
経験の浅い私には衝撃が強すぎたのか、普通なら波立ってもおかしくないはずの気持ちは、ずっと硬直したままだった。
「肉はビーフ、骨はチキンみたい・・・人間も所詮はただの肉なんだな」
亡くなった故人には失礼だったかもしれないけど、極めて冷静にそう思ったのを今でも憶えている。
この社会では、子供をレールに乗せようとする親が多い。
親は、子供のために安全に走れるレールを探し、安定したレールに乗せたがる。
そのために、躍起になって学校教育にすがりつく。
私くらいの年代になると、小学生くらいの子供を持つ人も少なくない。
同年代の私の友人にも、小学生の子を持つ者が何人かいる。
その中の一人が、子供の教育について相談を持ち掛けてきた。
相談の内容は、中学進学について。
小学校高学年になる子供を、この先、私立中学or地元の公立中学どちらに入れようか考えているらしかった。
続きはこちら
レールの上で電車に曳かれた遺体だった。
「バラバラ」と言う程でもなかったけど、手足がちぎれてかなり悲惨な状態。
赤い肉が緩んで広がる切断面と、裂けるような形で突き出た白い骨が、私の頭を凍らせた。
経験の浅い私には衝撃が強すぎたのか、普通なら波立ってもおかしくないはずの気持ちは、ずっと硬直したままだった。
「肉はビーフ、骨はチキンみたい・・・人間も所詮はただの肉なんだな」
亡くなった故人には失礼だったかもしれないけど、極めて冷静にそう思ったのを今でも憶えている。
この社会では、子供をレールに乗せようとする親が多い。
親は、子供のために安全に走れるレールを探し、安定したレールに乗せたがる。
そのために、躍起になって学校教育にすがりつく。
私くらいの年代になると、小学生くらいの子供を持つ人も少なくない。
同年代の私の友人にも、小学生の子を持つ者が何人かいる。
その中の一人が、子供の教育について相談を持ち掛けてきた。
相談の内容は、中学進学について。
小学校高学年になる子供を、この先、私立中学or地元の公立中学どちらに入れようか考えているらしかった。
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