せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

オオヤマレンゲとホオノキ

2013-05-27 | 日記
子供の頃に通った小学校の裏手の動植物園を歩いた時、白い大きな花をつけた樹木を発見した。下向きに咲く花はモクレン科であることは一目瞭然であるももの今まで見たことのないものだった。控えめで奥ゆかしい花。オオヤマレンゲと名札が付いている。


オオヤマレンゲ  モクレン科

樹高は2 m程度の低木で直径10cm程度の芳香のある白い半球状の花を下向きに咲かせている。


下から覗いて見てあっと驚いた。予想以上に美しい。


大きさは約10cmくらい。




この花の雄しべは紫色でまだ花粉は飛ばしていないが、雌しべはよじれた柱頭を出して受粉の準備OKの状態。雌が先に成熟し雄との活動時期をずらし自家受粉を避けている。これを雌性先熟性と呼ぶそうだ。


この花は雌しべの柱頭はもう枯れてきているが、そのかわり雄しべが花粉を出している。



ホオノキ  モクレン科

先週のある夕方、職場から車で少し走ると林縁に大きな葉をもつホオノキが目に入って慌てて車を止めた。このあたりの山でホオノキはそれほど珍しくはないけれども花が咲いているのを見るのはめったにない。あいにく日は西に傾きあたりは少し薄暗くなりかけていた。樹高は20mをゆうに超え葉は大きく長さ20 cm以上はあるだろう。


花は満開。


上向きに咲いていて樹高も高いから花を間近に見ることができるのはラッキー。たまたま枝が下に伸びてきているから花が目の前で見れる。


花はオオヤマレンゲとほぼ同じくらいの大きさ。


この花は雄しべも雌しべもまだ熟していない様子。雄しべは長さ約2cmで、花糸の部分は暗赤色、葯の部分は乳白色。雌しべの花柱は暗赤色で花弁や雄しべの乳白色に囲まれてとても目立つ。


こちらはすでに雌しべは柱頭を閉じて雄しべも花粉を飛ばした後のように見える。ホオノキも雌性先熟性があり開花後は雌性、翌日に雄性、さらに翌日には生殖機能を失うという。


集合果は長楕円形。熟すと赤くなる。この果実は見た目にはとても美しいとは言い難い。



オオヤマレンゲとホオノキの雑種でウケザキオオヤマレンゲというものがあるらしい。いつか見てみたいなあ。

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