せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

サンショウ

2010-12-13 | 日記
人の心の奥に潜む悪意、醜い考え、虚栄、嫉妬、優越感、蔑視をふと垣間見たとき、敵対心、嫌悪を感じその後から、得も言われぬ悲しみとウツの気分がやって来る。この感覚が払拭できずに悩んでいる。
人は成長の過程で様々の経験をする。競争からの脱落、泥沼の愛憎劇、金銭問題、家庭内不和、病気などは多くの人の悩みをもたらす。そして挙げ句に自暴自棄の行為や狂気など制御のきかないエネルギーの噴出に至る場合すらある。一方で成功や出世、恋愛、家庭の愛情と寛容に満ちた時間も存在している。つまり人はこれら憎しみと愛情が交錯した複雑な人間社会の中でしたたかに生きていかなければならないのが人間の定めなのだろう。
人は遺伝的に決められた脳細胞の配線のために、同じ状況では同じように対応し反射し行動を起こす。このようにプログラムされているのだから、人間の行為の持つ宿命を基本的には変えられないのかもしれない。人の奥に潜んでいるが時折見え隠れするエゴイズムを悲しく感じるのは、それを見る自分もまた同じプログラムの上で動いているからなのだろうか。



竹林のなかで浮かび上がるミカン科サンショウがあった。

 
枝には鋭い棘が2本対生している。透かして見ると葉の油点がある。