巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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時は夢の存在

2017-05-08 09:13:01 | 
時は夢の存在
海の見えるあの丘へ行こう
ゆらゆら揺れ、光る水面
あの島には精霊が棲みついている
ちょっとした言い伝えに僕は幻惑される

時がその幕を閉じるとき
僕は抗ってしまうのだ
誰彼となく争ってきた自分だから
なんでもできると自認してきた

時が過ぎることにも気付かず
僕が僕だけの存在ならば
ちっぽけな蛆虫に成り下がってしまう
そんな単純なロジックも
この丘では不毛な議論かもしれない

ここに僕がいる
そのことがいかに大切なことか
時に身を任せ、生命を繋ぐ
深く呼吸し、大地を踏みしめるのだ

飛べない翼はいらない
どこか遠く、誰も知らない僕だけの地へ
誰を傷つけることもない遥か彼方へ
僕の魂を解き放ってしまおう

時がゆらゆらと揺れるこの世界で

朝を愛する人

2017-05-08 06:40:18 | 
朝陽がふんわりとこの世界をつかむ
そよ風が流れるプラットホームには
君の姿はまるで見えない
僕は急に不安になって
自分を取り戻そうと必死になる

この世には愛とか夢しかないから
僕はいつも面食らってしまう
百獣の王が優しい面を持つように
他人の優しさに触れたとき
僕はいったい何をすればいいのだろう
僕は無責任とは遠く離れた場所にいたいから
君のことだって心配しているんだ
僕は時に他者の思いやりに触れ
君への恋情に転換する
それはすべて優しさでしかないから
これを善意とも呼ぶのだろう
僕は人間を愛し、信じたい
裏切りや憎しみなど負の感情を一切排して
僕はこの世界の表面を見渡すのだ

朝陽が乱反射して僕の頬を叩くよ
そんな心地よさに触れる朝の雫
僕は早起きの朝を満喫する
君はまだベッドで微睡んでいるのかい
朝は思ったより快適だ
君もそろそろ目を覚ますがいい
人気の少ない空間が君を守ってくれるから