巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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夢の終わりに

2017-05-18 19:25:39 | 
ある朝の遠く向こう
僕はどうしようもなく参ってしまって
君の顔さえまともに見られない

今まで夢なんて語ってきた何もかもが
いつの間にかすべて叶ってしまって
僕の人生はやりたくないことばかり

最後の夢の終わりに僕が見た
あの空の彼方の深い青が
底なしの海とダブってしまって
遠い宇宙と手を取り合っている

僕はもうすべての宝を手放して
空っぽの自分を認めた上で
君を真正面から待ち受ける

蔑みや誹り、妬み
すべての悪感情が僕達を支配するとき
君の人生は僕の人生とリンクする
きっと君も苦しみの中で生きているのだろう

僕は涙を湛えた君の瞳を
とても美しいと思うんだ
僕はこの世界の弱者に肩入れする
僕自身の弱さは克服できないまま

朝の向こうにある悠久の時を
僕はようやく美しく感じられる
君も僕と同じだろうか
人生を彩るのは自分自身なのだから

ふらりふらりと

2017-05-18 16:05:39 | 
ふらりふらりとゆれるのさ
僕の生命の価値なんてタカが知れている。けれど僕は僕をやめられない、そしてやめたくはないんだ。

嬉しいこと
悲しいこと
楽しいこと
腹立たしいこと

生きていればいろいろあるけれど、誰が何と言おうとこれが我が人生。居心地は決してよくはないんだ、辛いことのほうが多い。でも僕は族に言う「オトナ」で、僕は僕だから真人間を演じなければいけない。
操り人形のように糸で縛られて自由の利かない身体だけど、心だけは自由だから僕は思索に耽る。

人の心に染みついた影は陰部を食い荒らしていく。僕は僕で、君は君で守らなければいけないことが、たぶんたくさんあるはずだけど誰もが無防備さ。
定刻には来なくてもいずれ訪れる嵐。君は軽々と乗り越えてみせるけど、僕の価値観からすると慣れちゃいけないんだ。

君が早く自分を取り戻すよう、今日は僕が訪れよう。
僕がこじ開けた先の君の部屋には君の世界が広がる。大いなる勘違い。自分がないのは僕で、そそくさと退散するのが関の山。
みんな自分を生きるので精一杯。不用意に他人の人生に踏み入れば罰が待つ。僕は制裁を受けながらボロボロの人生を歩む。

ふらりふらりとゆれるのさ
僕の生命の価値なんてタカが知れている