巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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悠久の自然

2017-05-13 15:59:47 | 
嗚呼、空が褐色に燃える
今まで見たこともない空色に
都会に生きる人は鈍感だ
何かの予兆だと騒ぎ立てる人々

天変地異
人は簡単にそう片付けるけど
悠久の自然は
そう簡単に猛威を奮ったりしない
むしろ僕達を守る
そう、自然は僕達の防波堤
僕達が自分を律していれば
自然は正常を維持しただろう

何が正解か解らぬ世の中で
僕達の魂はスパークする
この世の終わりを唱えても
自浄作用が働くのが世の常
正しくは人間存在の終わり

君よ、強くあれ、賢くあれ
何度師に説法されたことか
この危機感の中、賢くあるべきは
師よ、貴方自身ではないか

水が漆黒に濁る
遥か彼方、沖のほうまで
地方に生きる人は敏感だ
自然の変化を泰然と受け止める

世を憂うより、自らを正せよ
君の愚かさは際立ってしまって
途方もなく惨めに感じてしまう
都会人は自然と向き合い生きよ
無為に怯えることのないように

悠久の自然を信じよ
空が褐色に燃えても
水が漆黒に濁っても
僕達の明日はきっと来るから

夕空に掛ける真紅のアーチ

2017-05-13 00:41:17 | 
昏れなずむ街に
僕達は魂を置き忘れて
その事にすら気付かず
空の美しさに見入っている

僕達人間は愛だの恋だの
いろんな感情に支配されるけど
僕の溢れ返る熱情は
まだまだ先を目指すようだ

『終わり』が近く感じられるとき
僕達は慌てて空隙を埋めようとするけど
人生の価値はそんな穴埋めでは変わり得ない
日々の積み重ねなど問答不要
僕達は瞬間瞬間を通過する
その途上に幸せがあるかもしれない
不幸せがあるかもしれない

僕達は
未来を知らず
現在を知らず
過去も知らない

何の為に生きてるかなんて
指先に乗るような他愛もないことだ

表面的な人生、大いに結構
僕は僕らしく自由でありたい
だから自分自身を見失わずに
前だけを見つめていよう

あの夕空に真紅のアーチを描け
大空の美しさは自然の造物
僕達人間は自然と一体化する
魂で自然と対話し
今日という日を締めくくるのだ