何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

弾き語りアルバム・「ベストVo l、1」復活

2015年07月04日 12時50分24秒 | Weblog
鹿児島から戻ってから、ずっとパソコンと向き合って、ミックスダウンを再開していた。

この世に存在する総ての物に無駄な物は存在しないように、僕の生きてきた63年の人生に無駄であった時間は存在しない。千日連続ライヴを終えた後、グラミー賞を目指して、ミックスダウンを始めた。目標は人に笑われるほど高く持つ、それが僕のやりかただ。

小学校四年生の時ビートルズを聴いて、音楽を目指そうと思った時の目標はビートルズを越える事だった。誰にも話さなかったから笑われなかったけど、越えれると信じていた。未だに越えられないでいるけど死ぬまで諦めない。ラジオに出演していた頃は、大阪のフェスティバルホールでワンマンコンサートをやると目標を決めていたが、残念ながらフェスティバルホールは無くなってしまったので、夢破れた。東京に出て行くときは、親父にレコードを出す話があるからと、おおぼらを吹いて、新幹線の片道切符代だけ貰って、あてもなく出発したが、レコードを出してやる、本気でそう思っていた。そして、ホラはホラでなくなった。大手のレコード会社、コロムビアレコードからアルバムデビューした。今思うと凄い事をやってのけたんだが、その当時は当然の事だと思っていた。思い上がっていたのか、怖いもの知らずだったのか、多分両方だったんだろう。ビートルズを越えると言う目標を持っていたので、演奏技術や作品作りはまだまだだったが、誰にも負ける気はしなかった。

音楽を続ける為に、当時誰もしていなかった路上ライヴをやったり、自転車でツアーを組んだり、歩き旅のライヴツアーを組んだり、千日連続ライヴツアーをやってのけたり、音楽には関係無いことばかりやって来たようで、その経験が、今の音楽活動の大きな力になっている。

人生に無駄な時間は一時も無い。

グラミー賞を目指してミックスダウンを始めたのは、千日連続ライヴツアーを終えてしばらくしてだった。ミックスダウンは高校生の頃から憧れていた。でも僕は、何をするときも人に教わるという事が嫌いで、失敗を重ねてものごとをおぼえて行く。だからどうしても時間がかかってしまう。プロレベルのミックスに到達するまでには簡単じゃ無かったし、半端でない時間がかかってしまった。

昨日のブログを書いた事で、音質的に気に入らなくなって発売を止めていた「ベストVol、1」を、今のレベルのミックスをチャレンジしてみたら、あれだけギスギスしていた音が優しくなった。グラミー賞まではまだまだ遠い道のりだが、「ベストVol、1」がまもなく、復活する。

人生に無駄な時間は一時も無い。