だらだらとおしゃべりを楽しみながらの町歩き、実は私たちの車泊旅では異例の事なのです。「折角ここまで来たのだから、あれもこれも、あそこも此処も」という想いが、何にも勝って優先される車泊旅。だからこそ、町歩きの為の「町歩き」(笑)は、気持ちも緩んでおしゃべりも弾み、ついでに花も咲きます(〃∇〃)
美濃市加治屋町に門を構える真宗大谷派寺院「竹林山:願念寺」。うだつの町歩きに寺社は予定していませんが、紅葉に誘われて境内を拝見させて頂きました。
天を衝くほどの高さで枝をしならせるこの木は何だったんだろう・・?鐘楼の近くには樹齢400年のモチノキがあると書かれているのに、何故画像に無いのだろう?
傘のように深紅の枝をしならせるモミジ、きっと地面に散り敷く落葉をみて記憶していたんだろうけど、本当にそうだったかしら?
【 菊根わけ あとは自分の 土で咲け 】吉川英治
享保六年に初代の元徳氏が絶てた町医者の家「山田家住宅」。現在は診察室や待合室を改装し「町並みギャラリー」として開放されています。
色とりどりの美しい盛り花に出迎えられて
室内は様々な季節の花が咲き乱れ、すっかり穂の開いたススキが晩秋らしさを醸し出しています。
たわわに実る柿、思わず手に取って見たくなるような熟れ具合。
でもこれ・・・全部、美濃和紙で作られた「和紙の花」なんです。冬の訪れを教える穂の開ききったススキも、大倫の菊も、ささやかな小菊も蔦の葉も・・
山葡萄のオブジェ・・一連の作品の中で一番心惹かれた美濃和紙アートです。
「米屋 藤山」さん。築100年以上という町家の店内には和紙の照明、美濃手すき創作和紙、古布の小物などが並べられており、足が勝手に・・・
そう、足がね・・意思に反して店内に入って行っちゃうんです(笑)
いつの間にか迷い込んでしまった懐かしい景色・・ここは「昭和博物館 タイムの丘」。実はとっても楽しい駄菓子屋さんでした。
美濃史料館「市指定文化財:今井家住宅」。鬼瓦が小さく、破風瓦の下の懸魚もない簡素な造りは、最も古いうだつ軒飾りの形式です・・と、説明は残しているのに、その肝心かなめの卯建の画像が無い・・・(^^;)
目の字通りの角、灯りアートが並ぶ一画は、町歩きで疲れた足を休める一休みスポットにもなっています。
さり気ない佇まいのお宅に、ありふれた日常のように存在する「うだつのある風景」
二時間の町歩き、流石に歩き疲れました。ずっと上ばかり見ていたものだから、首と肩が・・ああ、年は取りたくないものです(笑)
商人たちの富や成功の証として上げられた美しい「うだつ」と、人々の信仰を集めて守られてきた「屋根神様」。その取り合わせの美しさはこの上なく日本的で、それを目に出来る幸せに感謝しつつ・・美濃の町歩き、そろそろお開きです。願わくば、この美しい情景がいつまでも残されますように・・
訪問日:2010年11月28日
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