谷汲村の中心部、谷汲昆虫館に寄り添うように隣接する「旧名鉄谷汲駅」の鳥居を模した入り口。
入り口の柱には旧名鉄谷汲駅が「推薦産業遺産」に認定された経緯が記されたプレートが飾られています。「旧谷汲駅のホームは1926(大正15)年の谷汲鉄道開業当時の貴重なもので、車両は、1926(大正15)年製のモ514、1928(昭和8)年製のモ750が保存されております。また、旧谷汲駅には1911(明治44)年のアメリカ・カーネギー製レールや、谷汲鉄道開業当時から残された1925(大正14)年のフランス・プロヴィダンス製のレールなど貴重なものが多数残されています。~後略」
二人とも、いわゆる「鉄道オタク」ではありませんが、歴史を重ねてきたモノには何故か愛着が湧きます。そんな二人がこれだけの文章を読んだら、それはもう何が何でも見学していかねば、他の名所旧跡はそれからでもきっと間に合うはず。・・・・・結果、「華厳寺」の参拝を😱、コロッと忘れてしまった 😭
改札口の向こうにが見える「赤い電車」。右上に750の文字があるので「モ750形755号車」。 谷汲鉄道の黒野駅から谷汲駅まで路線が延びたのは大正15年(1926)4月6日。「墨野」と書かれた行先票に、当時の勇姿が蘇ってくるようです。
ホームに並んだベンチは、その当時の物かしら?だとすれば相当数の乗客がこの駅を利用していたのでしょうね。名にしおう結願寺である「華厳寺」を有するこの村。季節の賑わいは如何ほどだったのかと、想像するだけで気持ちが華やぎます。
反対側のホームには「モ510形514号車」。赤と白の車体の正面には、終着駅である「谷汲」の行先標。
大方が砂利に埋もれたこのレールが、アメリカ・カーネギー製レールなのか、フランス・プロヴィダンス製レールなのか・・説明の文字が小さくて判読できないのが残念。
鉄道路線の開業は、決して簡単に出来ることでは有りません。国の許可は勿論、多くの年月と莫大な投資のもとでやっと実現できるのです。それでも利用者が少なくなれば存続は不可能になり、そうして廃止を余儀なくされます。
けれど、廃止された後も駅舎に留まる赤い車体は、訪れる多くファンの心に、その長く輝かしい歴史を語りかけてくるのです。
ここからホンの少し足を伸ばせば「華厳寺」の参道があるのに、二人ともその事を完璧に忘れていました😱
訪問日:2012年5月22日
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