黒いリボンの戦士たちの戦いのドラマである。
試合に涙あり、友情あり、エピソードがある。
関東クラブ対抗戦は、関東地区連盟のゴルフの大イベントである。
千葉地区だけでも、予選会3コースを使って各チームが予選突破にしのぎを削る。千葉県予選会場木更津ゴルフクラブの涙ぐましいエピソードを披露する。その物語である。
前後の日は、天気がよく夏日のようなゴルフ最適の日が続いた。5月22日、この日だけは、大雨と風でコースを一変させた。
23チームの中に、黒いリボンをキャップにつけ必死に戦うチームがあった。
ひと月前に、若いコース委員長を亡くした。そして、この大会の直前に60代の理事長を癌で亡くしていた。練習中に,訃報を知った研修会の選手たちは、動揺を隠せなかった。なぜならば、コース委員長も、理事長も、研修会の会員であったからだ。普通ならば、23チームの中で、一位、2位のチームは、関東の覇者を複数回数ものにしてきた強豪チーム、東千葉、新千葉が群を抜いていて、3位である一つの枠を21チームで争っているのだ。
朝7時から、スタートした試合は、すでに午後6時を過ぎていた。まだ、どこが、その枠に入るか、全くわからない緊迫状態。黒いリボンの騎士たち8名は、どうなっているのだろう。最終、黒いリボンのチームが、3位に飛び込んだ。4位の成田東 489、とわずか、1ストローク、488。
応援に来ていた会員もスタッフも泣いた。理事長とこの大会のために007のグリーンを完成させたコース委員長の弔い合戦ができたのだ。このチームこそ、
アコーデイアを排除し、会員で独立させた木更津ゴルフクラブ、ホームでの試合であった。研修会と会員たちは、大雨が続く中、理事長の通夜に報告に走った。明るい葬祭式場で理事長の額の中の顔が、とてもうれしそうだった。(報道記者、特別KGA派遣、 古賀剛大)5月23日